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ジェロニモ自伝―第3部 白人 第17章 最後の奮闘

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目次

我々は、合衆国に戻るクルック将軍に同行する部族民すべてとともに出発した。しかし、裏切りを恐れた私はメキシコに留まると決めた。この時、我々はいかなる監視のもとにも置かれていなかった。合衆国軍が先に進み、その後にインディアンが続いた。疑いを抱くようになった我々は引き返した。合衆国軍が私をどれくらい追跡したか私にはわからない。我々が姿を消す前に何人かの戦士が引き返したが、私は気にかけなかった。

クルック将軍が下した不正な命令に私は多いに苦しんでいた。そのような行動は私の部族民に大きな苦痛を与えた。クルック将軍の死は彼がおこなった数多くの悪行を神が罰したものだと私は思っている(これはジェロニモが言った通りの言葉である。編者はクルック将軍に対するこうした非難について責任を負わない)。

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