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ビリー・ザ・キッドに関する私の個人的回想―第2章 ビリーとリンカン郡戦争

※『ビリー・ザ・キッドに関する私の個人的回想』に関する説明は「はじめに—コンテンツ紹介」にまとめています。

キッドと私が多くの話をする中で彼は、これまでの行動について詳細に私に伝えた。 彼が最初の殺人を犯したのがいつどこであったのか誰もが知りたいと思うので私はキッド自身が私に語ったことを伝えたい。私はそれがいつのことであったのかについて彼が何と言ったのかは覚えていないが、それがどこであったのかについて言ったことは覚えている。それはアリゾナのキャンプ・トマス[キャンプ・グラント]であり、相手は老鍛冶屋であった。キッドはそこでモンテ賭博をしていた。彼はシルバー・シティーの家から飛び出してキャンプ・トマスにやって来たばかりであった。彼はメキシコ人の相棒と一緒に賭博場とダンス・ホールに行って経営者とモンテ賭博をする契約を交わした。彼はテーブルを準備してこの老鍛冶屋と遭遇して仲違いした。

彼は、キッドは坊やにすぎず、一杯か二杯、キッドからせしめられると豪語した。それから彼はすってしまうと、キッドのお金を奪おうとした。キッドは彼の手を払いのけて「去れ、そして、俺を一人にしてくれ。ここに小銭が二枚ある。これで一杯やるといいさ」と言った。老人は二枚の小銭を取った。それは1880年9月のことだったとそこにいた人々は私に語った。その他にも数人の目撃者が私に語った。さらにキッドも私にそのように話した。

ほどなくして老人はもう一杯飲みたいと要求してお馴染みの策略を使おうとした。キッドはそれは行き過ぎだと考えて老人を制止した。そのせいで鍛冶屋は怒り狂って、キッドをテーブルの下に叩きのめした。キッドはテーブルの下から立ち上がると発砲した。銃弾は鍛冶屋の頭頂を貫通した。この出来事についてキッド自身が私に話したことはこの通りである。そして、私は目撃者からも同じように聞いた。

この後、キッドとメキシコ人の相棒であるセカンド―私はそれがメキシコ人の名前だと思う―はオールド・メキシコに向かって旅をした。彼らはオールド・モンテスマの道を辿ってチワワに行って、そこで老牛飼いのために働いた。牛の群れを送り届けてしまうと彼らは仕事を失ってパソ・デル・ノルテまで戻った。その場所の近くまで来た時、彼らはイスレタに方向転換した。そこにはメキシコ人の親類がいた。

メキシコでの牛飼いの仕事はキッドが最初にやっていた仕事である。彼はその仕事が気に入ったように見えたが、フォート・シェルダンで人手が必要となるような大きな仕事があると聞くと、すぐにそこに向かってジョン・キニーに雇われた。キニーが盗まれた牛の群れを持っていたのでキッドはそれが気に入らなかったようだ。彼自身が私に語ったことによれば、しばらくポーカーをして数ドル稼いだことが彼のやったことのすべてであった。それから彼はイスレタに戻ろうとした。ラス・クルーセスを通りかかった時、彼はラポイントの酒場に足を止めてしばらくモンテ賭博をした。ラポイントはこれとまったく同じことを私に語った。

それから彼はイスレタに行ったが、メキシコ人の友人と意見を違えた。メキシコ人はビッグ・ベンド郡に行きたがっていたが、キッドはペコス川沿いにあるチサムの牧場に向かって牧畜王の老ジョンの下で働けるかどうか知りたいと思っていた。キットは自分と一緒に来るようにメキシコ人を説得して、グアダルーペまでやって来た。ある夜、彼らはパイン・スプリングスでキャンプしていた。翌朝、メキシコ人は立ち去ってフォート・デーヴィスまで戻って行った。

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