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江戸時代に学ぶお金 その26:お金はもうけにくく、減りやすい


巻6① 銀のなる気は門口の柊

越前の国敦賀の大湊に、年越屋の何某といって富裕な人がいたが、この土地に久しく住みなれて、味噌・醤油を造り、はじめは小資本の商人であったが、しだいに家が繁昌したのであった。

世渡りの万事につけて抜目がなく、金持になったそもそものはじめはこういうわけだった。

そしてただ正直一途で、今年六十余歳になるまで暮らしてこられたのである。

(その後子供に家を継ぐと、)

親が四十年かかった稼ぎ出した身代を、息子は六年でつかい果たしてしまったのである。

さてさて、金銀というものは、もうけにくくて減りやすいものだ。朝夕算盤に油断してはならない。

人みなが心得ておかねばならないのは世渡りのことだ。

『新版日本永代蔵』(著 井原西鶴、訳 堀切実、KADOKAWA)より




300年たってもお金については何ら変わっていない。

本日の学び
・こつこつとお金を増やす努力をすることは大切
・それにしても、金持ちの2代目で失敗することには本当に気をつけるべき。
・お金は親に頼らず、自分の力でゼロから稼ぐのがいいと思う。

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