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【インベスターZから発想するお金のいい話 その10】損切りするかしないか

※ネタばれ注意

「投資家になるための最も重要な資質。損切りがきちんとできるか」
「損切りは決して失敗ではない。むしろ次の成功のためのチャンスと思え」

「過去は忘れる! これが投資家であるための絶対条件だ」

「現金なんてただの紙クズ。そのままにしておくと大損するぞ」

インベスターZ credit 10. テスト オブ ムービー ,講談社,2013年

以下は私の意見です。

投資でもビジネスでも、損切りができる人は優秀であるというのは一定の真理であると思う。

パフォーマンスがでないものを持っていることによる機会損失を最大限に抑え、常に最高の効率で投資やビジネスを行う。

それが冷徹にできる人はきっと上にいくだろう。

ただ一方で、本当にそれでいいのかとも感じる。

私は、かつて外資系コンサルティング会社の部門長をやっていた時に、一度採用した人は何があっても最後まで面倒を見るという方針でやっていた。

どんなに期待に応えてくれなくても、たとえ働くのが難しくなっても、一緒に働きたいという意思がある限りは、面倒を見続けた。

これは損切りが得意な人からみると大変非効率であったかもしれない。
人の流動性が高いコンサル業界なので、ダメな人は外へ出して、また別の優秀な人を取った方が圧倒的に業務効率は高い。

でもそういう気にはなれなかった。

一方、その採用にはすごく力を入れた。決して妥協することなく、一緒に働きたい人のみを厳選して採用した。

結果、私のチームは社員のエンゲージメントがコンサル部門全体の中で一番高く、かつビジネスのパフォーマンスもよかった。

この経験が強く自分の中に入っているので、株式投資でも損切りには抵抗がある。

そのため私は、できるだけ損切りをしなくても大丈夫な株式投資のモデルを創った。
厳選した銘柄でポートフォリオを構成し、たとえ一部のメンバーが一時期調子が悪くてもずっと面倒をみる。

このやり方で、パフォーマンスは過去10年利回り平均20%以上である。

一見非効率だけど、実は成果につながる。
そういうものもあっていいと思う。




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