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【エッセイ#7】段ボールはリユースしてると初めて教えてみた

 我が家では食材はほぼ宅配サービスを利用しています。定期配送の野菜はきまって段ボールで届き、翌週には届いた段ボールを配達員さんにお返しするのを4年ほど続けています。返した段ボールは、また違うお家か我が家にまた野菜を入れて届けられる仕組みです。

 ある日のこと。6歳と3歳の娘と遊んでいる時に、「ねぇ、段ボール使っても良い?」と聞かれたので、なんとなく「いいよー」と答えたら、ジョキッ、ジョキッ…という音が聞こえてきました。

 ん?まさか…!と思ったら、配達員さんに返す予定だった段ボールをせっせと切っていました。長女がくじ引き用の箱として工作を始めていたのです。「あ〜っ!」と言ってももう遅い。すると、娘が慌てて「切っちゃいけなかった!?」と手を止めました。

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(上写真は段ボールに入れるくじ。
当たりではなく、ポケモンの名前ばかり)

 「「切っちゃダメ』って言わなかったのがいけなかったね。いつもこの段ボールを返していて、捨てずにまた使ってもらっているんだよ」と言いつつ、今まで一度も段ボールリユースのていることも話していなかったことに気が付きました。

 そこで更に詳しく、「今年も、その前の年も夏は暑くて保育園の水遊びも外遊びもほとんどできなかったよね。ママが小さい時はここまで暑くなくて外でたくさん遊べたんだよ。物を燃やすと、地球を暖かくする空気が増えて、その空気が地球にいっぱい貯まって暑い日が増えている。だからこの段ボールもまだ使えるから燃やさないで、何度も使ってもらうんだよ」と説明しました。
 厳密には違うところもあっても、子どもに伝えるには十分な説明かな、と思っています。3歳児には全く伝わっていない様子でしたが、長女は「ごめんなさい…」と悪いことをしてしまったという気持ちで聞いてくれました。

 「この段ボールは切っちゃったから仕方ないから、今度から気をつけようね」と言い、段ボール工作を再開。すると、思わぬことを発見しました。娘の切ってしまった段ボールには赤いペンの落書きがされていたのです。

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 2人ともやった覚えがない、というので「きっと前のお家の子どもが書いたんだね」。そう言いながら、この段ボールは子どもに遊ばれる運命だったんだな、と密かに思いました。

 地球温暖化について、子どもと話すことはあまりないかもしれません。でも現実を見ると夏の猛暑が続き、異常気象も増えています。今からできることとして、お子さんに地球が暖かくなっていることを話してみて、買い物や日々の生活などでできることを一緒に考えてみてはいかがでしょうか?

 私自身も子育てで精一杯の毎日。少しでも楽をしようとするとエコとは真逆の行動になっていまうこともしばしばです。我が家でも、まずはできることから始めたいと思っています。

(文:Mari Kamei)


たくさんの家庭や子どもたちに届けるため、可愛いイラストを使ったお金の紙芝居、海外事例の翻訳など、さまざまなコンテンツを作っていきたいと考えています!