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オーストラリアに住んで感じる、大きな違い!

日本の選挙も、いろいろ波乱がありましたね。通常オーストラリアで日本の選挙が注目されることはないですが、やはり安部元首相の事件は大きく取り上げられました。

"assassinated (アサシネーテッド) / 暗殺された”という言葉がニュースに使われているのをみるのは辛いです。

この事件について、ここで何かを述べるつもりはないです。

選挙に関連しますが、

52.05% vs 89.74%

 
なんの数字でしょうか?


正解は、

52.05%は今回の日本の選挙の投票率で、
89.74%はオーストラリアの2022年5月の総選挙の投票率です。

グラフは過去の総選挙の投票率の年代別推移です。
おおむね90%を超えています。

オーストラリアの投票率の推移    www.idea.intより

https://www.idea.int/data-tools/country-view/54/40


さて、なぜオーストラリアの投票率は高いのでしょうか?

理由は、

投票は義務で、投票しないと罰金を伴うからです。

国の選挙、州の選挙によってバラバラですが、
投票しないと数千円から数万円の罰金になります。

それでも2022年のオーストラリア総選挙は、
投票率は過去最低みたいですね。
あきらかに減少傾向ですね、コロナ関係なく。

投票しないと罰金。。。

オーストラリアに来て、日本と大きく違うと感じたことが1つあります。
それは、公共の利益が個人の利益・権利よりも優先されるということ。

例えば昨年度のコロナ禍に、シドニーでは数か月間のロックダウンがありました。自宅から5キロ以上移動したら数十万円の罰金という。実際に罰金が科されます。

公共の利益 (ウィルス拡散を防止) が、個人の利益・権利 (自由に行動) よりも、罰金制度を通して優先されるということ。

同じく選挙においても、

公共の利益 (国民の代理人を選出) が、個人の利益・権利 (投票しない自由) よりも、罰金制度を通して優先されるということ。

オーストラリアでは、公共の利益 > 個人の利益・権利という図式が、いろんな事例で散見されます。

そうそう! 

書いていて他の事例を思い出したけど、

自宅の木であっても、許可なく勝手に切ることはできないのは典型例でしょう。街の緑化・自然保護という公共の利益が優先されます。

逆に日本は、公共の利益 < 個人の利益・権利という印象が強いです。

あえて事例はあげませんが、

良く言えば、ありとあらゆる個人の自由が保障されている。
悪く言えば、自由すぎるが故に全体の利益がないがしろにされている。

よく日本は集団主義で、欧米は個人主義。
そんなイメージがあると思いますが、それは昔の文化的背景や行動心理であって、現代ではまったく逆ではないかと思っています。

あくまで私見ですが、

公共の利益を優先する範囲内の「自由」か、「ゆきすぎた自由」の選択に日本の将来がかかっている気がします。


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