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[BEER]我らが琥珀透明ピルスナーのヒストリー

・徹底解説
・生ビール=ピルスナーです
・ビールの歴史と製造方法が知れる記事です

[第0杯]ピルスナーとは

ピルスナー:日本で飲まれている生ビールの(99%)の総称です。

味や度数:これは発酵時間や加えられた副原料のホップの量に応じて変わってきますが種類はピルスナーで間違いないです。*本場の酒場まで行かない限り

[第1杯]ビールの製法(醸造)

主原料:大麦麦芽(トウモロコシ)を水につけ酵母菌に混ぜ発酵させます。

副原料:ホップや果実を加える

完成

という流れです


ちなみにビール醸造初期はホップは入れていませんでした。

ホップ:アサ科の植物。こいつをビールに加えると
キリっとした苦みと芳醇な香りを引き立て、いい泡ができます

ここで使う酵母はイースト菌のような真菌です(カビやキノコの総称)。酵母ちゃんがいないとビールは水分解しません。*酵母があればエタノール&CO2に分解する。


[第2杯]ビールの種類

主にビールは2種類に分かれます。

エールビール・・・15~20℃の環境で発酵させる。常温保存が可能で中性までは大多数がエールビールだった。(上面発酵)。ゆっくり香りを味わい嗜むのが定石


ラガービール・・・5~10℃で発酵(下面発酵)。現日本人がイメージする切れのある透明のビールでぐっびっと飲むのが礼儀。エールビールよりスッキリして美しい色合いだが冷やさないと保存できない。


まとめると⇩


[第3杯]ビールの歴史

ビールの発見

初のビールが観測された時代は紀元前3000~3400年。シュメール文化栄えるメソポタミアで発見。ですが、当時の文字をやっと書き始めたころなのでビール自体はそれ以前、昔から飲まれていたのではないかと推測できます。

初めはビールを領収書のような記録が発見されたみたい

1万年前、世界で稲作が始まったころ、米の今ままでに無い性質が発見されます。それが、保存ができるということです。
古代人「あれ、いままで狩りや採取の場に応じて住むとこ変えてたけどこれ稲作で解決じゃないですか?」
となって、米を大量に収穫できたもの、蓄えがないものと貧富が生まれ→芋づる式に権力も生まれました。

ビールの発見はたまたま水につかった米に酵母が混じりこんで泡が出てきた、飲んでみるとあれれ?興奮してきたゾ。というようにマグレで発見できたといわれています。この発見はすさまじく古代では蜂蜜酒、葡萄酒がアルコールとして醸造されてたが如何せん蜂蜜もブドウも稀有なもので量産不可だった。しかし、米はどうだろう?腐るほど生産できて保存も効くわけだ。瞬く間にビールは普及しエジプトのピラミッド造りの休憩として飲まれるまでに至った

中世~

ですがもちろんアンチも存在。それが葡萄酒を飲めるほどの偉い手さんたち。
歴史家タキトゥス「ビールは葡萄酒に似て品位の下がるものなり」
といっています。遠回しに言ってるあたりムカつくのですが、その品位が低いビールをKの人:カール大帝とグレゴリウス1世。2人は修道院でビール作らせたり、ドイツやイギリスにビールをひろめたとされます。

そのころビール造りは女の家事となっていたが、酒造りが
超上手い女の人が表れその女性を「エールワイフ」とよび、酒造りは職業化した!
ルイーダの酒場始まりです

ビールの発展

いままでは、適当に麦芽+水+地域によってハーブや香草
って感じで制作していたが何か違うと・・・

(12世紀)ドイツの女子修道院がついにホップをつかい醸造しはじめたのです。すると体感ビールが長持ちするように感じてきて一旦イギリスもホップを使って濃い茶色の麦芽を使い「ブラウンエール」を制作。それをさらにホップを足して淡色の「ペールエール」を作ったのです。*だいぶ今のビールに近づいてきたが日本のラガービールと比較するとまだ透明感が足りない


このビールは当時新鮮だったので
イギリスの酒場「他の地域にも分けてやりたいぜ」
というおもいからさらに保存できるようにアルコール度数を高めさらにホップを再度投入して配達しました。このビールは「インディア・ペールエール(IPA)」とよばれ今でも多くの人に飲み継がれています。

更に産業革命に突入したイギリスの酒への肩入れは凄まじく18世紀黒ビール(ポーター)を作ってしまいます。

麦芽をロースト(焦がして)カラメル風味にする
麦のでんぷんがカラメルになるため。

一方アイルランドではこのポーター(黒ビール)を発展させスタウトを醸造させます


スタウトの醸造業者=ギネスといいます
ギネスの社長が酒のつまみになる話を集めた本
というのがギネス記録の始まりだったようです

ラガービールの台頭

この時のラガービールは冷蔵保存する仕組みがなかったため寒冷地域でしか作られていないマイナー酒でした。
時は逆転し(1516年)南ドイツではラガービールに対し「純粋令」を発布。

大麦、ホップ、水の3つの原料しか使っちゃだめだよ
というもの

更に、意外にもワイン文化圏だった南ドイツに30年戦争+地球の寒冷化が加わり、ドイツの葡萄園は壊滅。ワインを製造できなくなってしまった。
焦ったドイツはビールの開発に専念...時は流れピルゼン(チェコ)

では、バイエルンの

酵母を分けてもらいビールを作ってみるといつもと違いビールが向こうの景色が、見えるほど透明で琥珀色、飲んでみるとスッキリした切れ味……ん?これ美味すぎないか?ここで誕生したのが我らが「ピルスナー」です。(ピルゼンの地名からとって)
バイエルンの醸造所ではここまでうまくはいかなかった、しかしピルゼンでは大成功!!なぜか?それはピルゼンの

圧倒的軟水!!

でした。

さらに拍車を掛けるように3種の神器である冷蔵庫が普及してきてあっという間にピルスナーが世界に出回るのです。そして現代、今でもなお世界シェアの70%がラガービールが占めているのです。
エールビールの醸造成功率は80%に対し、ラガービールは低温で発酵するためほぼ成功率100%。これも人気の一つです。


まとめ

いかがでしたか。私はシャンディーガフをさらにトニックウォーターで割るのが好きなのですが皆さんはどうでしょう。ここでピルスナーが99%の日本のビールだということを知るとそれ以外の1%を飲んでみたくなるのが人間というもの。酒場に足を運ぶと居酒屋では出されることのないビールが売ってあります。美味いか不味いかは置いておき一度自分の舌に触れさせてやるのはいいことでしょう。

ではハッピーbeerライフを


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