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ロサンゼルス生活33日目

本日もロサンゼルスはいい天気。

イベントも終わった。今日からは通常モードである。なんだかんだと私の日常は忙しい。仕事もしていないのに。まずは昨日のイベントの片づけである。自宅から調理器具やら手ぬぐいやらを持って行った。それらを洗う。ついでに衣類の洗濯もする。自宅には洗濯機がない。だからバスタブにお湯をためて洗っている。出張中のサラリーマンのような状態である。ついでにシャワーも浴びる。昨夜は疲れてそのまま眠ってしまったのだ。

続いては将棋である。将棋ウォーズというサイト。毎日3局までは無料で打てる。オンラインで。世界の中の誰かと。本日は2勝1敗。まずまずの成績である。その後は英語の勉強をする。Duolingoというアプリ。これを毎日やっている。短い時で5分。長い時は2時間ぐらいやったりもする。時間の長さは余裕と気分で決める。今日は1時間ぐらいやっただろうか。

サンタモニカカレッジから連絡が来ていたのでメールを見る。サンタモニカカレッジではノンクレジットの英語の授業を無料で開講している。英語を第一言語としない人のための講座。私はそれに申し込んでいる。オリエンテーションを受けるようにとの指示だったので受ける。オリエンテーションといってもどこかに行ったり、オンラインで受けるわけではなく、サイトを見ていくだけのようだ。

1ページずつ見ていく。いちいちGoogle翻訳で訳しながら。意味を取れなくもない簡単な文章もあるのだが、なにしろ怖いのである。わかったような気になっていて、実は全然違う理解をしているということも考えられる。だから簡単な文章でもいちいち訳す。時間がかかる。2時間ほどかかったろうか。っていうか英語の勉強のためのオリエンテーションが英文ってどういうことなのだ。読めるはずがないだろう。だからといって英語以外のどの言語を使えばいいのだ。わからない。結局英語だろう。それぞれみんな翻訳しながら読んでね、ということなのかもしれない。そんなことを考えつつ読み終える。2時間ほどかかっただろうか。次はオンラインでの面接があるらしい。なるべくイージーな英語でお願いしたいものである。

続いてはギターの練習である。先日お寺で楽譜を渡されていた。これギターで弾けますかと。やってみましょう。なんでも安請け合いする私である。コードは難しくない。ジャカジャカとストロークで弾く分にはそんなに難しくないだろう。しかしどうも曲調に合わない気がする。仕方がないのでアルペジオで弾く練習をする。できなくはないのだがやはりミスが起こりがちである。アルペジオはすぐに実力がばれる。明日も練習することにしよう。

夕方。外に出てみると何やら楽器の音がする。家のすぐ目の前、カフェの軒先でバンドのライブをやっている。さすがはアメリカである。こうして至るところでおもむろにエンターテイメントが始まるのかもしれない。しばらく見る。うまい。かなりの実力者たちである。よくよく見るとドラムは日本人のようである。ここアメリカで外国の人たちに混じり、楽しそうにドラムを叩いている日本人の彼を見ていると、なんだかとても嬉しい気持ちになった。

ライブが一段落して休憩に入ったようなのでドラムの日本人の方に声をかける。こちらに来てからもう10年。ミュージシャンとして活動しているようである。自宅にあった少し高級な七味唐辛子を差し上げた。喜んでもらってくれたがどうだろう。よくよく考えると私はとても変な人だったかもしれない。なんだか気持ちがとても高揚してしまったのだ。時々そこでライブをやっているらしい。また彼に会いたい、彼の演奏が見たいと思った。そして音楽はやっぱりいいな。オレも音楽をやろう。人生はまだまだ長い。そう心に思いを持っていれば、バンドで演奏する日だって、きっとそのうちあるだろう。

夜は映画。「ラストエンペラー」。1988年のアカデミー賞作品賞受賞作品である。小学生か中学生の時に観たことがあると思う。金曜ロードショーかなにかで。

清の最後の皇帝の物語。愛新覚羅溥儀。日本でいえば徳川慶喜のような運命を辿った人であろうか。3歳の時に西太后から皇帝の氏名を受ける。豪華絢爛な玉座に3歳の子供が座っている画がとても印象的。3歳という若さで皇帝になった男は、清国での皇帝としての生活の後、天津に移り、満州に移り、ハルビンで戦犯として収容所に入れられることになる。そして最終的員はひとりの庭師となり人生を終える。とても数奇な運命を辿った人である。その運命自体がすでに映画的である。

監督はイタリア人のベルナルド・ベルトリッチ。中国が舞台の映画なのだが、会話はほとんど英語が使われている。だからなのだろう。昔に観た時の違和感の理由がわかった。中国が舞台で撮影も故宮が使われているのに、なんだかとても多国籍な印象のある映画なのである。

今日は「西太后」という映画も観たいと思っていた。悪名高い西太后の残虐性をこれでもかと押し出してくる映画である。こちらも大分昔に観たと思うのだが、自分が目の敵にしている女の両手足を切って、巨大な壺に入れたままで生かしておくシーンなどは完全にトラウマである。あのシーンをまた観たいと思ったのである。怖いもの見たさ。怖いのに見たい。人間というのは本当に不思議である。残念ながら「西太后」はU-NEXTにはなかった。そのうちにこの映画も観たい。

今週の日曜日にはどなたかの誕生日パーティがあるらしい。明日、寿司屋仕込みの玉子焼きでも作って持っていくことにしよう。銅板のプロ仕様の玉子焼き器を日本で買って持ってきたのだ。明日はそれを使ってみることにしよう。

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