森島いずみ

書く人です。おもに子どもの本を書いています。ワクワクドキドキ、胸キュンの、おもしろくて…

森島いずみ

書く人です。おもに子どもの本を書いています。ワクワクドキドキ、胸キュンの、おもしろくて売れる本よりも、心に届く本を書いていきたいですね。

最近の記事

サトイモの茎

散歩をしていたら、サトイモの茎をもらった。  サトイモの茎は、干して「芋がら」になる。汁物や煮物の具として、古くから使われてきたので、珍しいものでもない。近畿地方では「ずいき」という名で親しまれてきた食材で、奈良県あたりでは「お揚げさん」(油揚げ) と,いっしょに「炊く」のが定番。  サトイモは、米や麦より頼りになる。茎も葉も食べられる。どこを食べてもほんのりと甘く、栄養価にしても、ジャガイモより低カロリーで高ミネラル。干して保存しておけば乾物として重宝するのだが、今日は

    • 落花生

      思い起こせば20年も前のこと。 某文学新人賞の選評で、選考委員だった石田衣良が語っていた。 「男性は村上春樹、女性なら川上弘美の文体を真似た作品が多すぎる」 文体を真似ることは意外に簡単だ。耳力のある人にはできる。 村上春樹は学生時代から読んでいたけれど、川上弘美は読んだことがなかったので、とりあえず、エッセイ集を読んでみた。 もし「神様」でデビューできなかったら、落花生を抜くのが上手な女の子を書いてみようと思っていた。とある。 落花生を抜くのが上手な女の子。 それが、ず

      • かわいい子は川にいれろ

        一昨日、シェルパ斉藤さんのところ(TEAM SHERPA)に久かたぶりにお邪魔した。カフェのワンプレート「野菜皿」とニャンズが目当てだった。連休最終日だから八ヶ岳帰りのヒトたちもいて、「川で待ってて」と奥様の京子さんががおっしゃる。となりの小川におりていくと、「サンダル履いて来ればよかったな」と言いながら、間髪入れず娘はスニーカーとソックスをあっという間に脱いで、ずぶずぶ川に入った。そういうものだと思っているのだ。川が目の前にあれば入る。それ以外の選択肢はない。上流に生活排水

        • 「偉い」ってなんだ?

          数年前、拙著『まっすぐな地平線』が、某作文コンクールの課題図書に選ばれた。光栄なことだった。しかしながら優秀作品の文集を渡されて、読んでいくうちに、気づいたことがある。 「偉い人になるために、勉強しなさい」と決まり文句で子供を机に向かわせる親、そして祖父母の、なんと多いことだろう。作文の中に「アベノミクス」という言葉まで出てきたのには、正直心が痛んだ。著者は、それとは真逆なテーマで書いたはずだったけれど。 安倍元総理が銃弾に倒れ、この世を去って一週間。 今、この事件に関して

        サトイモの茎

          未来を生きる子どもたちと、子どもたちを見つめる大人たちへ

          はじめまして。子どもの読み物を書いています。 森島いずみです。 いろいろなことが起きて、いろいろな人がいろいろな発言をしていますね。いちばん大切で、本当のことは、どこにあるんだろうね? 日々の暮らしの中から、埋もれた宝物をさがしてみようか。 気まぐれな空の下。 かけがえのない小さくて美しい存在をさがしにいこうか。 生きている。せっかく生きているんだもの。 そんな日々。考えたこと、感じたことを、綴っていきます。 よろしくです。 今日は、雨上りの山をひとめぐり。 雨に

          未来を生きる子どもたちと、子どもたちを見つめる大人たちへ