都々逸. うめとさくら 木戸孝允

先日、木戸孝允が詠んだとされる都々逸「うめとさくら」を初めて知りました。

むめと桜か
一時に咲し
さきし花中の
その苦労     松菊

これは、原文なので読みやすいようにすると

梅と桜が
一時に咲し
さきし花中の
その苦労

となります。
意味を知るには、歴史を知っている必要があります。
これは、木戸孝允(桂小五郎)が薩長同盟締結の苦労を読んだとされている歌です。禁門の変において、敵対した長州藩と薩摩藩が手を結び同盟を組むというのは、本来、同時期に咲くことのない梅と桜が供に咲いているくらい凄いこと、大変なことである。という心境を都々逸にしたのだと私は思います。

ちなみに、都々逸とは、七・七・七・五の四句 二十六字からなる、口語を用いる俗曲です。木戸孝允以外だと高杉晋作の「三千世界の烏を殺し・・・」が私の知っている都々逸です。

歌にある「松菊」というのは、木戸孝允の雅号です。

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