DX IoTで何が出来るか

DX IoTで何が出来るか 

「加藤さん、おはようございます」
「店長、今日はどうしました、また、研修の依頼ですか」
「実は、最近DX、IoTの売り込みがくるんだけど、スーパーでも何か出来るか相談にのってもらえますか」
「青山店長のところにもやっと時代の流れが、届きましたか」
 ヨコシマスーパーでは、自働発注の仕組みなど、ネットで出来る事は、積極的に進めてきたのですが、品質、仕入れ商品に関する、ネットでの仕組みは、まだまだ進んでいなかったのです。チャンスが欲しい、ネット企業が最近、青山店長のところにも売り込みに来ていたのです。
 良く聞く言葉、DXとは、DX(Digital Transformation)の略語で、Transformationは「変容」という意味なので、DXを直訳すると「デジタルによる変容」となり、デジタル技術を用いることで、生活やビジネスが変容していくことをDXと言います。
 IoTは、(Internet of Things)の略語で、スーパーにあるあらゆるモノから個別の情報を取得し、その情報を元に最適な方法でそのモノを制御する仕組みになります。
 簡単にDX、IoTとは何かと説明すると、デジタル技術を使用して、何か制御できないかと言うことになります。
 もう一つの考え方、ブロックチェーン(blockchain)と言う考え方もあります。日本では、データーを一つのコンピューターに集中してデーター管理を行いがちですが、農家では農家のコンピューターにデーターを入れ、一次加工業者では一次加工業者のコンピューターにデーターを入れ、スーパーで必要なときには、必要なデーターを読みに行けると言う仕組みです。
 ブロックチェーンの仕組みをうまく利用すれば、野菜の生育状況などが、常にスーパー側で把握出来るため、無理な発注、特売を行うことがなくなり、業界トータルとして、フードロスがなくなる可能性があります。
 今までは、スーパーが発注した数字は必ず納品するために、農家では、発注量より多くの野菜を植え付け、残った野菜は、廃棄していたのです。
 鶏卵などは、毎日同じ数しか産まない卵を、土曜日、日曜日の客数に合わせ、賞味期限を操作して、納品数を調整していたのです。
 原料から、お客様の購入状況までを適切に管理することで、フードロスが減ると言う仕組みが作れるはずなのです。
 例えば、スーパーの売り場で、精米した10kgの米の袋を積み上げて販売しているところで、センサーを取り付け、ネットで精米業者と結べば、売れた数だけ精米し、自働で納品することで、精米してからの鮮度が保たれ、スーパーからの発注もいらなくなります。
 レジで、お米がスキャンされたら自働で、発注する仕組みも考えられます。
 レジと、発注の仕組みを連動することで、大きな投資はいらなくなります。
 何より、発注作業がなくなれば、大きく、従業員の生産性が上がるはずです。
 スーパーの冷蔵庫には、時間毎に温度測定を行い、温度を記入し、はんこを押しています。
 冷蔵品、冷凍品を販売するときに、冷蔵庫、冷凍庫の温度管理は、非常に大切な物です。
 この温度記録を、IoTとDXを用いて、お客様の見えるところに、ディスプレーを置いて、グラフ化し、「見える化」を行えば、はんこをついて歩くことはいらなくなってしまいます。
 このディスプレーをiPadなどを使用することで、簡単に温度管理の「見える化」は進むはずです。
 テスラ(TSLA)の電気自動車は、速度計、燃料系、ラジオ、ナビ、エアコンの操作などの計測器等が、すべて、iPadにまとめられています。ハンドル以外の測定器が、すべてたった一台のiPadにまとめられているのです。
 スーパーで考えれば、売上、客数、温度管理、施錠管理、勤怠管理、仕入れ状況、野菜の生育状況などが、一台のiPadですべて確認できるようなものです。
 いままで、部下に指示しまとめさせていたデーターが、自分の手元でグラフ化され、発注などは、自働で発注出来る様になれば、大きく一人あたりの生産性が、向上するとおもいませんか。
 データーをまとめる仕事、報告のための仕事、発注のための仕事がすべて無くなってしまうのです。
 お客様が何を望んでいるか、お客様が気がついていない買いたい商品は何かを考える時間が出てくるのです。
 更に、無駄な発注、無駄な生産がなくなるため、フードロスが少なくなるのです。
 特売時などは、売り場の状況を写真に撮り、本部に送信していた物も、自働で写真を撮り送付するようにすれば、報告の手間もなくなります。
 青山店長は、本部に報告していた書類を自働で作成し、クラウドに上げる事で、報告作業を無くしたのです。また、店内で行っていた、青山店長宛の報告書類も、自働で作成し、保管するようにし、必要なデーターは自分で見に行くようにしたのです。
 浮いた時間は、お客様のための時間として、更に売上を伸ばすことを考えて行ったのです。
 青山店長のお店は、IoT、DX、blockchainの仕組みを入れたおかげで、一人あたりの生産が上がったのです。
 もちろん、従業員には、時給アップを行いました。
あくまでも架空のお話です。
 

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