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【江田島人物図鑑#2】未来へ思いをつなぐ作品づくり


今田知佐子(いまだちさこ)さん
アーティスト/フウド クリエイティブディレクター 
出身:沖美町三高
活動拠点:江田島市
趣味:運動、映画鑑賞、物作り
好きな言葉:Sense of wonder
好きな食べ物:カレー
江田島のここが好き:時間
今、気になる人:ロイス・ワインバーガー


前回の取材から約5年。
今田さんのいまと、思いについてお尋ねしました。

“思いを形にして繋いでいく”

 今田さんは広島県江田島市出身、在住。2016年から作家活動を開始し、一般社団法人フウド に勤めながら江田島を拠点に国内外での展示、ライブコラージュパフォーマンス、廃材を使ったワークショップ講師や、学校への出前授業を行っています。フウドではクリエイティブディレクターとして企画、商品開発や海の環境保全プロジェクトを担当し漂着ゴミについての企画、イベント開催を行っています。「思いを形にし繋げていく」ことをテーマに作品作り、企画をされていらっしゃいます。

モダン古民家宿音戸イロリバHOUSE壁画
2021年12月制作
作品タイトル 「自然に」
かき養殖用のパイプと家庭廃棄物(ペットボトルや食品トレイ)
と産業廃棄物を使用して制作した花
2023年 11月制作
タイトル「未来の種」
江田島市在住のシンガーソングライター樹-MIKI-と
大柿高校生の生徒とで作られた江田島PRソング
「おいでよ江田島」レコードジャケット作品
2022年12月制作
タイトル「海の息吹」
一般社団法人フウド 壁画
2020年6月制作
collage作品
バルセロナ滞在制作作品
2018年2月制作
作品タイトル 「自然に」

自身で撮影したワンウェイプラスチックと植物の写真を
用いたdigitalコラージュ作品
2023年10月

 作品の数々は、キャンバスの上だけに限りません。その他にも壁画制作や立体作品など、様々な表現が見られ独特で引き込まれる魅力があります。自身で制作したコラージュ素材や廃材、廃棄物を使用し、様々な手法で制作したアナログとデジタルのアート作品を作っており、アイデアもまた、今田さんならでは。作品を見て、どんな意味が込められているのか想像する。とてもワクワクします。

前回の取材では 

 約5年前の取材では今田さんの絵を描き始めたきっかけや2018年にアーティスト活動をする為にバルセロナへ旅に出て様々な出会いと経験を得たこと、作品づくりに対する姿勢を伺いました。その際、今田さんは「作品を作り続けること」それが目標だとおっしゃっていました。

過去記事はこちらから▼

“繋げる、それが私の制作活動”

 作品づくりにおいて大切にされていることは、「繋げていくこと」。作品を観た人にとっての何かに繋がって欲しい、観た人に伝わったことはまた自分の元に戻ってきます。それが次の作品作りに繋がり、観た人と自分自身の未来にも繋がっていくのです。活動を続けていく中で、その循環が大きくなってきたといいます。と同時に誰かのため、恩返しがしたい。そんな思いを持つようになりました。コロナ禍をきっかけに、誰かと作品を作る機会が増えたことで「自分の思いを開放する作品づくり」から、「人の思いをつなげ形にする作品づくり」に視点を向けるようになったといいます。そしてそれは「未来に何をつなげられるか」を考えるきっかけにもなりました。

繋げる場の創出

作品を作るだけでなく、企画や開発、ワークショップ講師をされたりさまざまなイベントでもアーティスト活動をされています。
私が感銘を受けたのは、海のゴミを使って作品を作るという企画です。一見ゴミだと思うものも、今田さんにとっては作品の素材にもなります。
 企画には子供から高齢者まで、幅広い年代の人が参加していました。実際にやってみると、いろんなアイディアが湧いてくる一方、海にはこんなにたくさんゴミがあるんだなと、考えるきっかけにもなりました。

 ワークショップ参加者のアイデアを楽しく面白そうに見ておられました。
アーティストの視点から環境課題を考える機会を創出できるのは、今田さんならではだと思いました。
 自身のアーティスト活動によっていろんなアイデアが日々湧き上がるからこそ、楽しく身近に、未来を共に考えるきっかけを与えてくれます。

伝えることに責任を持つこと

 今田さんは“伝え続け、繋げていくことには責任が伴う”と言われています。
「多様な活動の中で、多くの方と接します。そこでの経験は誰かの始まりの一歩に繋がるかもしれません。人に影響を与えることができるからこそ、人の想いを繋ぐこともできます。個人の表現を超えて、何を伝えられるのか。責任を持って作品を作り続けたいと考えています。」と話してくださいました。
自分が未来に何を繋げられるかを考えながら、1つ1つに思いを込めながら、日々、感謝を忘れず活動をされています。

【編集後記】

 今回の取材を通して、自己表現を存分にすることができる今田さんは、根っからのアーティストであると感じました。自分の思いを表現して誰かに伝える。ここまで体現できることは、当たり前にできることではない、本当に素晴らしいことだと感じます。
 取材中も和気あいあいと楽しくお話をしてくださいました。着飾らず自然体な姿がとても印象的です。そんなお人柄とギャップのある作品たち。魅力いっぱいで、お話が聞けて嬉しいです。
 この記事を見ていただいたみなさん、ぜひ一度、今田さんの作品、そしてお人柄に触れてみてください。
 今田さん、この度はありがとうございました。
(大年)

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