フィクション作品の「殺し屋キャラ」っていつから……

こんにちは。
鴨井奨平です。

※今回は昨今の「殺し屋」ものの作品に対して文句を言うので、そういう文章が嫌な人は注意してご覧ください。

最近、「殺し屋」を題材にしたフィクション作品がたくさんありますよね。あるいは、「殺し屋」が主人公やメインキャラの作品だったり。

私は20年くらい「殺し屋」ものの作品が好きでよく観たり読んだりしてたのですが、最近のそういった作品を鑑賞して思うことがあります。

「最近の「殺し屋」って、何で格闘家みたいにステゴロが強いの?」
「「殺し屋」って別に、必ずしも戦闘能力が高いわけじゃなくない?」

ということです。
最近の「殺し屋」ものの作品って、主人公格の殺し屋キャラが無双するものが多いですよね。でもよくよく考えると、「殺し屋」って決してそんなに強いことないですよね?
だって「殺し屋」って、「殺し」あるいは「暗殺」のスペシャリストなわけで、「対人戦闘」のスペシャリストじゃないでしょ。むしろ「殺し屋」の仕事を遂行する上で戦闘が起きちゃったらそれはかなり業務に支障をきたすわけで、「戦闘を起こさない」ことに長けた人たちなんじゃないですか、「殺し屋」って。
それなのに最近のフィクション作品の「殺し屋」って、やたら好戦的ですよね。あるいは戦闘が発生することをまったく厭わない。
それ、違くないですか?
※具体的な作品名はあげません。あげなくても見当つくだろうから。

私にとって「最高にカッコイイ殺し屋キャラ」は何かというと、
『ニキータ』のニキータ(アンヌ・パリロー)、
『GONIN』の京谷一郎(ビートたけし)、
なんですよね。
特に京谷一郎なんて、ビニール傘さして何気なく登場してくるじゃないですか、それで淡々と人を殺める。まるでルーティンワークみたいに。最高にクールですよね。京谷一郎以上に「カッコいい殺し屋」なんて私はいないと思います。

いつから「殺し屋」ってあんな積極的に戦闘するようになったんですかね。いや、京谷一郎だってドンパチしてたけど、最近の作品みたいにプロの格闘家顔負けの超人的戦闘スキルを発揮することなんてなかったわけだし。
1990年代にはこういうキャラクターは主流じゃなかったと思うけど、いつから変わったんでしょうね。

まとめると、私は最近の「殺し屋」があんまり好きじゃありません。カッコよくないから。人間的深みがないし。なんか軽いんです。
いや、私は現実の「殺し屋業界」のことを知らないので(現実世界にもプロのヒットマンって存在しますよね?)、「カモイは素人だな。最近のホンモノの殺し屋はメチャクチャ戦闘能力が高いし、軽いノリの奴も多いんだよ」と言われたら「無知ですみませんでした……」と謝るしかないんですが、どうも最近は「殺し屋」が「キャラクター化」してしまった気がするんですよね。「職業」じゃなくて。
私はそれに対して疑問を抱きます。
まぁ、私の好みが90年代からアップデートされてなく、さっさと現在の流行に追いつけよ、ということに過ぎないのかもしれませんが。
もう最近の10〜20代の多くは、ニキータや京谷一郎をカッコいいと思わないんですかね。そうだとしたらなんか寂しい……。

今回はこのへんで筆を擱きます。

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