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粋な北斎、今に通じる最先端をいく♪

特別展 北斎  by  九州国立博物館

画像は、北斎の有名な浮世絵の波でスヌーピーがサーフィンをしているマスキングテープで限定品です。
スヌーピーのサーフィンものは人気であり、それを北斎の浮世絵に載せるという粋な計らい。是非 手に取られてください。
入手困難品になるかも♪

浮世絵師 葛飾北斎に引っ掛けて、こっそり 同じように北斎を尊敬していたであろう漫画家 杉浦日向子さんのことをこれまた尊敬している私が、彼女が残してくれたことを下記の投稿にて紹介した。

若い頃の私は、杉浦さんの残したものがなかったら こんなにも日本伝統は もちろん 浮世絵には興味が湧かなかったかもしれない。
実は、若い頃は特にホラー好き。
ただのホラーではなく、ストーリー性あるサスペンスよりのホラーが好きである。(「チェンジリング」「サスペリア」「オーメン」など1900年代のもの)

怪談 百物語

幼い頃から気になるものの縁がなく、たまたま20代時に手に取ったのが杉浦さんの遺作 百物語であった。
杉浦さんご自身が、浮世絵が上手い!とにかく 目を疑うくらい。
杉浦日向子さんとは、誰ぞや? こんな思いで他作品を読みあさるようになる。
そこで、葛飾北斎の日常を描いた漫画 「百日紅」である。

福岡市美術館がオープンしたくらいに、北斎とゴッホ展があり、初浮世絵を。
ゴッホが油絵で真似た北斎の浮世絵が印象に強い。

30代だったろう、福岡市美術館で浮世絵展。
そこで衝撃的な北斎の浮世絵を目にし、この人物 何者だ!?

瓜実顔の美人が浴衣姿で団扇を持って涼をとる姿だが、その団扇が衝撃であった。
団扇そのものはパッと見 白であるが、ただの白でなくエンボス加工=今回 博物館担当者が教えて下さったのだが「空摺」と言って、

彫り師が彫った板に色を落とさず和紙を置き、専用のバレンで強く型押しした

技法で模様が付けられているのである。
エンボスは西洋からのものと思い込んでいた私は、北斎が既に江戸時代にソレを指示し やってのけていることに、ハリセンで叩かれたような衝撃であった。
実は、今回の特別展 北斎の前半では「摺物」コーナーとして空摺コーナーが設けてある。
が・・・前半は確認したところ 2作あった。
どちらも 見事でふんだんに空摺が盛り込まれており、その技法と使っている場所の品の良さに目を奪われていた。

杉浦日向子さんの遺す作品に、北斎は女性に大切にされたとある。
別れた妻でさえ こっそり様子を見に行ったり、娘 お栄に北斎の様子を報告させていたようで嫌いで別れたわけでなく、絵に没頭するがあまりに・・・と言ったところが本当であり、本当は別れたくなかっただろうと思わせる。
また、親しい女友達もいたようで大切にされていたようである。
おっと、助平ジジイではない、品の良いおじさん・おじいちゃんです。
勘違いされませんように。でなきゃ、描き続けられませんって♪
江戸時代の粋な男性 ちょいワルおじさんのイメージが私にはある。

意外なところで細やかな性格で温かい、93回も引っ越したのに 弟子たちは必ず 近くにいるところからすると、描くこと以外は無精者と言われつつ 上品で律儀・人への恩は必ず返すような人であったのではないかと 各展示会・各作品を重ねてみると思う。

弟子にしろ 女性にしろ、北斎にしかない魅力があってこそだろうと。
実際、私も この時代に生きていたら惚れていたかもしれないと思っている。
多分 杉浦日向子さんも、江戸時代の文学・芸術・浮世絵を学ぶうちに、北斎に出会い 惚れてしまったのであろうと思います。

九州国立博物館の担当者曰く、空摺だけでなく驚くものにも北斎は手をつけていたと。
遠近法も学んでいただろうと思うが、驚くなかれ江戸時代に・・・

油絵を既に描いていたのである。

確かに 西洋文化は明治維新で大きく開花したが、それ以前になかったはずはない。
ジワリじわりと入ってきていたはずである。
浮世絵展に足を運ばれる方は、ガチガチの日本の伝統と頭で観ると私と同じハリセン叩きに合うかもしれない。

さて・・・本日の〆は、ちびまる子ちゃん的cohibaで。

江戸時代の北斎にしたら・・・きっと今の私たちは古臭いと思われるかもしれない。

お前たち、何をまだ そんなことでゴソゴソしてる!
もっと大きく改革しろよ!未来に残せるくらい大きく立ち回れよ!
しっかりせい!!!

とね♪

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ちびまる子ちゃん的Cohibaのちょっと一息♪

北斎のような人に出会うと、人と違って良いんだ、同じじゃいけないんだ!と
背中を押され教えられます。大切なことです♪