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第110回コーデックス連絡協議会 概要

第110回コーデックス連絡協議会 概要(本文2,422文字)
 
1. はじめに
厚生労働省、消費者庁及び農林水産省は、2024年03月13日に「第110回コーデックス連絡協議会」を開催した。以下に議論内容をまとめる。
なお、本年度のコーデックス連絡協議会開催は今回が最終となる。
 
2. 議題
2.1今後の活動について
・2024年4月に開催予定の第17回食品汚染物質部会(CCCF)の仮議題
・2024年4月に開催予定の第54回食品添加物部会(CCFA)の仮議題
・2024年5月に開催予定の第43回分析・サンプリング法部会(CCMAS)の仮議題
2.2 最近コーデックス委員会で検討された議題について
・2024年1月から2月にかけて開催された第7回スパイス・料理用ハーブ部会(CCSCH)の報告
・2024年2月に開催された第28回油脂部会(CCFO)の報告
 
3. 議論内容
3.1 2024年4月に開催予定の第17回食品汚染物質部会(CCCF)の仮議題
主な仮議題:
■産業由来、環境由来及び天然由来の有害物質
特定の食品群中の鉛の最大基準値(ステップ4)
魚類中のメチル水銀のサンプリングプラン(ステップ4)
■毒素
直接消費用落花生中の総アフラトキシンの最大基準値を設定するための直接消費用落花生の定義
特定のスパイス類中の総アフラトキシン及びオクラトキシンAに関するサンプリングプラン(ステップ4)
シガテラ中毒の防止及び低減に関する実施規範/ガイドライン(ステップ4)
■討議文書
ピロリジジンアルカロイド類
トロパンアルカロイド類
食品中のアクリルアミド
キノア中のカドミウム及び鉛
落花生中のアフラトキシン汚染の防止及び低減に関する実施規範(CXC 55-2004)のレビュー
乳生産用家畜飼料原料及び補助飼料のアフラトキシンB1低減に関する実施規範(CXC 45-1997)のレビュー
食品中のカドミウム汚染の防止及び低減に関する実施規範の策定
■今後の作業
汚染物質に関するコーデックス規格のレビュー
JECFAの評価及びFAO/WHO専門家会合の成果のフォローアップ作業
JECFAによる汚染物質の評価の優先リスト
■その他
汚染物質に関連する食品及び飼料安全の新たな問題についての先見性、ほか
※ 文書未達の議題は想定に基づく
 
3.2 2024年4月に開催予定の第54回食品添加物部会(CCFA)の仮議題
主な仮議題:
■FAO/WHO並びに第96 回及び第97回FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)会合からの関心事項
■第96回及び第97回JECFA会合から提案された食品添加物の同一性及び純度に関する仕様書原案
■コーデックス規格における食品添加物及び加工助剤の最大濃度の承認及び改訂
■個別食品規格の食品添加物条項と食品添加物の一般規格(GSFA)の関連条項の整合:整合に関する電子作業部会報告
食品添加物に関する一般規格(GSFA):GSFAに関する電子作業部会報告
食品添加物に関する一般規格(GSFA):食品添加物条項の新規/改訂の提案(CL 2023/46-FAへの回答)
食品添加物の国際番号システム(INS)(CXG36-1989)の改訂案
JECFA による評価のための優先物質リストの追加と変更に関する提案(CL2023/47-FAに対する回答)
■討議文書
食品添加物に関する一般規格(GSFA)、個別食品規格とその他の文書間の相違-未解決の問題の特定-
酵母の規格策定
■その他
その他の事項及び今後の作業、ほか
※ 文書未達の議題は想定に基づく
 
3.3 2024年5月に開催予定の第43回分析・サンプリング法部会(CCMAS)の仮議題
主な仮議題:
■コーデックス総会及びその他の部会からの付託事項
■コーデックス規格中の分析条項及びサンプリングプランの承認
■分析・サンプリング法規格(CXS 234-1999)の点検・更新
穀類・豆類の分析法の点検・更新
魚及び魚加工品の分析法の点検・更新
フルーツジュースの分析法の点検・更新
■分析法
情報提供文書:サンプリングの一般ガイドライン(CXG 50-2004)-サンプリングプランアプリケーションを伴e-book
食品中の硝酸イオン及び亜硝酸イオンに関する分析法の性能規準
予防的アレルゲン表示に関する分析法
CXS 234において、同一として用いられている分析法の原理や名前の形式や名称の調和
CXS 234への窒素換算係数の挿入に関するアプローチ
Type I分析法が承認されている場合の、品目と分析条項が同一のType Ⅳ分析法の承認及びCXS 234への収載について
分析法に関する国際機関間会合の報告
■その他
その他の事項及び今後の作業、ほか
※ 文書未達の議題は想定に基づく
 
3.4 2024年1月から2月にかけて開催された第7回スパイス・料理用ハーブ部会(CCSCH)の報告
結果概要:
■コーデックス委員会及びその他の部会からの付託事項
■乾燥果実
カルダモンの規格案(ステップ7)
果実に分類されるスパイスの規格案パートA:オールスパイス、ジュニパーベリー、スターアニスの要件(ステップ7)
果実に分類されるスパイスの規格原案パートB:バニラの要件(ステップ4)
■乾燥根・根茎・球根
ターメリックの規格原案(ステップ4)
■新規作業提案及びスパイス・料理用ハーブ規格のレイアウト
新規作業提案
スパイス・料理用ハーブ規格のレイアウト
■その他の事項
その他の事項及び今後の作業、ほか
 
3.5 2024年2月に開催された第28回油脂部会(CCFO)の報告
結果概要:
■コーデックス委員会及びその他の部会からの付託事項
■第90回及び第91回FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)報告書の提言の検討
■名前の付いた植物油規格(CXS 210-1999)の改訂原案:
アボカド油の追加(ステップ7)
ツバキ種子油の追加 (ステップ4)
サチャインチオイルの追加(ステップ4)
高オレイン酸大豆油の追加(ステップ4)
■改訂原案並びに見直し
オリーブ油及びオリーブ粕油規格(CXS 33-1981): 3章、8章及び付属書の改訂(ステップ4)
魚油規格(CXS 329-2017): カラヌス油の追加 (ステップ4)
許容される前荷のリスト (CXC 36-1987の付属書Ⅱ)の見直し
ランス脂肪酸の削減や部分水素添加油脂の制限
新規作業提案
■その他の事項
その他の事項及び今後の作業、ほか
 
4. まとめ
第110回コーデックス連絡協議会では、コーデックス委員会の最近の活動状況について報告を受けた。今後も、コーデックス委員会の活動状況を把握し、我が国の食品安全政策に反映していくことが重要である。
 
5. その他追記
コーデックス連絡協議会について、ならびにこれまでの活動については、下記を参照のこと。
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/codex/index_00001.html
消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/review_meeting_001/
農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/syouan/kijun/codex/index.html
 
 
<一次情報>
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/review_meeting_001/036423.html
 

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