見出し画像

隊長は何考えてる?答えはあなたの中にある

こんにちわ。消防士歴25年のファジーと申します。わたしは全国の消防職員のために職場環境改善のヒントになることを学び、発信します。
 
今回は、前回発信した「職場使えるカウンセリングNLP」の第2弾です。
前回は隊長に向けての記事でしたが、今回は部下に向けて
「隊長の気持ちを理解する」ことをテーマにお送りします。
 

今回はある日の救助訓練の出来事からはじめます。
 
血気盛んな若い隊員が、救助に関係する研修を受けてきました。その翌日の訓練で…

隊員
「昨日の研修で、新しい救助方法を学びました。新しい方法でやってみませんか。」

隊長
「今日の訓練は失敗できない。これまでの方法のほうが良いだろう。そのほうが早いし確実だ。」

隊員
「…ちぇっ」
(なんのために研修を受けたのか。頭の固い人だ。) 


消防では、自己啓発のために研修や資格を取りに行く人が多く、大変良いことなのですが、研修を受けたことで、
「あなたはわたしよりも劣っている」
という態度を出してしまう隊員をたまに見かけます。
なかには隊長相手でも露骨に態度に出してしまう若手もいるので困りものです。
 
 
研修を受けた隊員の頭の中は
「自分は正しい。相手が間違っている。」となっています。

では隊員の意見を否定した隊長は間違っているのでしょうか。

おそらく隊長はこう思っています。

「自分の方が正しい」

隊長も隊員と同じことを思っているのです。
だから意見が対立し歩み寄ることができなくなります。こうした場合どちらが正しいかは誰も判断できません。


隊長の思いを知る

隊長の判断に隊員は腑に落ちません。隊員は自分の思いを理解してくれない隊長を前にしたとき、自分の視点だけではなく、
自分以外の視点を持つことが必要です。

隊長は隊員とは違うものの見方をしているのです。


NLPでは、自分以外の相手の視点のことを「知覚位置」といい、「第1の位置」「第2の位置」「第3の位置」があります。
「知覚位置」で隊長の視点を感じます。 

「第1の位置」

自分自身の視点です。自分の考え方を持ち、自分の感情を感じます。

「俺の学んだ研修は最新の救助法。間違っていない。」という思い。
 

「第2の位置」

相手の視点です。あたかも、隊長が自分であるように、隊長の考え方を持ち、隊長の感情を感じます。

「良い救助法かもしれないが、隊として安全、確実な方法でやりたい。」という思い。
 

「第3の位置」

第三者の視点です。自分でも隊長でもない中立的・客観的な視点です。

「最新の救助法を隊員全員で共有した上で、改めて訓練をやろう。」という思い。
 
どの知覚位置が正論というわけではありませんが、隊員は隊長の立場を理解し、隊長としての視点も持つことで、
より良い人間関係を築きやすくなります。


隊員が隊長の立場になって考えることは
「視座を高める」ことにもなります。
仕事に対する姿勢が変わります。パフォーマンス向上にも役立ちますので、おすすめの方法です。


最後に

救助隊は気持ちが強すぎる人たちの集まりです。その効果が副作用となってついマウントの取り合いになってしまうことがあります。

今回例に出したような自己研鑽に励み、救助法を学ぶ隊員の姿勢は素晴らしいと思いますが、成果を発揮したい気持ちが強く表れてしまい、100%自分は正しいはずだという思いにとらわれがちです。

その思いが、自分は被害者で原因は相手。とさせているのです。そんな時は「知覚位置」で隊長の思いを知ってください。

きっと気づきがあると思います。


下手な文章にもかかわらず最後までお読みいただきありがとうございました。

参考文献 前田忠志著「脳と言葉を上手に使う NLPの教科書」実務教育出版

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?