フィレンツェの風

フィレンツェ在住、イタリア政府公認ライセンス観光ガイドのKazueです。ニックネームは…

フィレンツェの風

フィレンツェ在住、イタリア政府公認ライセンス観光ガイドのKazueです。ニックネームはKazueとKazeをかけてます。

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最近の記事

秋の過ごし方

11月に入ってだんだんと寒くなってきたフィレンツェ。今日は午前中に用事を済ませ、昼から夕方にかけてたっぷりとサンタ・マリア・ノヴェッラ地区にいました。 久しぶりにチェントポーヴェリという大衆食堂的なレストランでランチを食べました。ここはたった10€でプリモ(主食)、セコンド(メイン)がお水とワイン4分の1リットル(250ml)付きで食べられる、お財布に優しい庶民の味方。その昔、フランチェスコ修道会の教会がこのすぐ近くにあり、カルネヴァーレ(謝肉祭)の日曜日に司祭達がお客を招

    • 自分の健康と向き合う

      久しぶりのnote投稿です。今回は、医療関係と自分の健康について書きます。ちょっと長いですが、お付き合いください。 さて、この医療関係の話に入る前に今年の近況をお話ししておきます。普段はTwitterで140字の投稿しかしてなかったので、断片的に投稿を見てくださった方もいらっしゃるかと思いますが、この3年くらい婦人科の検診に定期的に行っています。日本に住んでいた時は数回ほどしか行ったことがなかった婦人科ですが、友人の経験話や年齢もあり自覚までいかないまでも、40歳を過ぎてか

      • 年の瀬に

        もう日本は年が明けましたが、イタリアは現在17時過ぎです。note記事も8月以降しばらくご無沙汰していたので、最後の最後でイタリア時間今年最後であり日本時間今年最初の記事になります。 一年を振り返ってみると色々なことが変わったのを実感しています。COVID-19による行動規制は冬を迎えてさらに長く感じますが、それでも見えない出口に向かって必死にもがいている感覚。2021年はこの経験を踏まえて前進することを考えるのみです。 仕事も移動も出来なかった2020年、主に何をしてい

        • 夏も終わりに近づき…

          今日は8月31日。お天気も曇り空で今日は雨の予報で、すでに秋の気配を感じます。つい先日まで一週間ほどバカンスでエミリアロマーニャ州の海側に滞在していて、気分リフレッシュして来ました。 バカンスといっても何からのバカンスなのか、私は3月9日から仕事をしていませんので、今までとは全く別の意味を持つ「バカンス」となったのでした。通常、私は冬に休暇を取ります。だいたい11月の終わりから12月中旬くらいの期間。以前お店で働いていた時はクリスマス休暇を取ったりしていました。なので、イタ

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        • 海外に住む
          1本

        記事

          異国に住むまで。-2

          前回、出発前までの流れを書きましたが、今回は入国後についてをお話しします。 地元名古屋の空港から母親に見送り来てもらい、日本からのお土産を買い込んだりしながら、出発までの時間を過ごしていました。名古屋からフランクフルト経由フィレンツェ 行きで出発。一回乗り換えの一番便利な便です。他の航空会社だとあまり熟睡できないのですが、ルフトハンザのエアバスは音も気にならず、運転が抜群に滑らかなので、離陸着陸で身体が斜めになることがなく(胃が気持ち悪くならない)快適なフライトでした。

          異国に住むまで。-2

          異国に住むまで。

          いつもは日々の思うことを書いたりしていましたが、今回はちょっと思考を変えて、「異国に住む」ということについて書いてみます。そのパート1、「移民としての入国まで」編です。 日本を一歩出て、外国に住むようになる経緯、理由は人それぞれ。私のガイドでご案内する時も、お客様にイタリアに住むようになったきっかけをよく聞かれます。最大の理由はイタリアの文化が好きだから、というのが一番ですが、「好き」だけがどうやって原動力になり実現したのかを今日はお話しします。 イタリアに住みたいと思う

          異国に住むまで。

          航海の先に。

          6月に入って、しばらくnoteを更新していませんでした。外に出ることが多くなり、これまでできなかったことをやり始めて忙しくなってきた6月でした。 6月3日よりイタリアは州を越えて移動が可能になり、その最初の週明けにプチヴァカンスに行って来ました。フィレンツェ があるトスカーナ州の西の海にあるエルバ島です。イタリア語ではIsola d’Elba(イゾラ デルバ)と呼ばれます。エルバ島は鉄が産出される島として有名です。古代から鉄が採れて、加工品を作っていました。鉄鉱石の種類も他

          流れに身を任せるか逆行するか。

          外出禁止解禁後初の週末であった先週の土日は、ピクニックで友人達に会ったり、彼の両親宅でランチをしたりと、久しぶりに人に会うイベントに大忙しでした。今週はいくつか美術館が再開したこともあって、歴史地区の中心街にも出かけました。長かったロックダウンの後、日常を取り戻すのに必死になっている自分がいました。 3ヶ月ぶりに友人に会ったり、美術館に足を運ぶのは待ち遠しかった分楽しかったのですが、心の何処かで「まだ浮かれるのは早い」と言っているような気がしています。とは言いつつ、すでに気

          流れに身を任せるか逆行するか。

          春すぎて夏来にけらし白妙の

          持統天皇『新古今集』より 春すぎて夏来(き)にけらし白妙(しろたへ)の 衣(ころも)ほすてふ天(あま)の香具山(かぐやま) 現代語訳 「いつの間にか、春が過ぎて夏がやってきたようだ。夏になると真っ白な衣を干すと言うから、あの天の香具山に(あのように衣がひるがえっているのだから)」 日差しはもう夏。長い間、いつのまにか来ていた春を自宅で過ごして、外出禁止が解かれた今週。少しずつ日常を取り戻して来ています。IKEAに行ったり、バールに行ったり、ピッツァをテイクアウェイしたり。

          春すぎて夏来にけらし白妙の

          夏を目前に。

          5月も中旬。日もグーンと長くなり、日中暑くなってきて、衣替えも完了。今頃なら毎日のようにツアーの仕事をしているはずでした。今年は全く異なった状況です。今日も私の仕事はありません。イタリアはロックダウン解除され、行動制限はありつつも、少しずつおっかなびっくり、外出を「再開」しました。もちろん、新コロナウィルスの感染予防は欠かさず、マスクと手袋の着用は義務です。 先週、2020年5月7日のコッリエレ・デッラ・セッラ紙で、レオナルド・ベルベリ記者による旅行業界現況についての記事が

          残された時間に何をするか。

          島根県大田市仁摩町には、全国有数の鳴り砂の浜「琴ヶ浜」があります。その「鳴り砂」の保全と環境保護を願って「一年計砂時計」を設置。この大砂時計は、「砂暦(すなごよみ)」と名付けられ、1tの砂を一年かけて落とす世界最大の砂時計です。全長5.2m、直径1mというジャンボ容器を使い、1tもの砂がわずか直径0.84mmのノズルから刻々と落ちています。(写真と砂時計説明:仁摩サンドミュージアムのウェブサイトhttp://www.sandmuseum.jp/facility/23より)

          残された時間に何をするか。

          私にとっての禅とは。

          新コロナウィルス感染拡大防止のための外出禁止が全イタリアで解かれる日を目前に、私が住んでいるトスカーナ州は5月1日から、散歩に出るための外出許可が出ました。公園などはまだ閉まっていますが、近所の丘と散歩道を開拓して(初めて通った道がありました)、小一時間の散歩をして来ました。 これまでは近所の生鮮市場や商店に買い物に行ったり、ゴミ捨てに外に出るくらいで、必要な買い出しにもかかわらず、何か後ろめたい気持ちでそそくさ用事を済ませては家に戻るという生活でした。 今日は家から5分

          私にとっての禅とは。

          徒然なるままにとはいかないもの

          初めて投稿します。普段Twitterには1日結構何ツイートもしていたりしますが、140字以上書くというのは新しい習慣です。新しいことを見つけると、なかなか徒然なるままにとはいかないかもしれません。 「徒然」(つれづれ)という意味は「長い時間、同じ状態が続くこと」や「何もすることがなく退屈すること」。吉田兼好の「徒然草」の冒頭にある「つれづれなるままに」は「することもなく、手持無沙汰なのに」という意味になります。 また「徒然」は「物思いにふける」という意味もあるそうで、初投稿

          徒然なるままにとはいかないもの