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もめごとを避けるための優しい伝え方‐X‐

伝えたいことをきちんと伝えられていますか?

伝えようとしたことがうまく伝わらず、もめてしまった経験はありませんか?
あるいは、自分が犠牲になればうまくいくという思い込みなどから伝えたいことを伝えず、結果的にうまくいかなくなってしまった経験はありませんか?

ここでは、伝えたいことがあったときに、自分のことも相手のことも尊重し、有効に伝えるためのヒントをご紹介したいと思います。

どんな場面でも当てはまるわけではないかもしれません。
また、全部を実行する必要があるわけでもありません。
読んでみて、こんな方法にはこんなメリットがあるのだと、何となく感じ取っていただければ嬉しいです。

そして、何かあったとき、使えそうだなと感じたものだけで構わないので、ぜひ試してみてほしいなと思います。

効果的でハートフル?10個のヒント

I.はじめに相手に対話をする準備があることを確認する

準備がないときに話を聞いてもらおうとしても相手を困らせてしまいます。
無理矢理では中途半端になってしまう可能性も高くなり、自分も不完全燃焼になりかねません。

もし今がダメだったなら、いつなら大丈夫かも確認しておきたいですね。
準備段階から相手に寄り添うことができればさらによいと思いせんか。

II.早い段階で目標や目的を共有する

どのような結果を得たいか早めに明確にしておくと、これからお互いがすり合わせていく具体的な内容がはっきりするので、おすすめです。
シンプルな話だったら、これだけで解決することも。
複雑なケースでも、話の方向が逸れたときに修正しやすくなります。

また、前置きが長いと相手の不安を煽ってしまうことがあるので、その予防にもゴールを早めに示しておいて損はありません。

III.先に相手の意見をよく聞く

相手の立場や状況をできるだけ正確に把握しておくことで、自分が伝えたいことの中身をより的確に精査できるようになります。
同時に、相手を不満に感じさせないための気遣いでもあります。

相手の話の中でわからない部分があったら、自分の都合とは関係ないように思えたとしても、なるべくスルーせずに確認しましょう。

IV.効果を考える

発言の前に自分が本当に大切にしたいことを考え、そのために必要な言葉選びをするように心掛けましょう。
後悔したり無駄に傷つけ合ったりすることがないよう、しっかりスクリーニングしておきたいですね。

相手に望むことを伝えるときには、ぜひ “I(アイ)・メッセージ”(「私は〇〇してもらえたら嬉しい」というような、「私」が主語の表現)を使ってみてください。
これにより、相手が非難されたと受け止めてしまうリスクを避けやすくなります。

V.解決策はできれば複数挙げる

課題があった場合など、解決策をいくつか挙げられると心強いですね。
複数あると比較ができるので、最終的に選択した結論に納得しやすいといったメリットがあります。

もう他には考え付かないくらいたくさん案を挙げることができたら、納得度もさらに高くなるかもしれません。

VI.感情に流されない

感情に流されないためには、自分自身が自己の感情をちゃんと受け止めましょう。
何らかの感情が芽生えるのは少しも間違ったことではありません。

感情を否定してしまうとその感情をどうにかしようと躍起になり、後先考えない行動をとりやすくなるので注意が必要です。

VII.細かいことは気にしない

完璧な人間はいません。
相手もあなたも、うまくできないことがあるのは自然なことで、完璧を求めるのは現実的ではありません。
本来の目的に影響しないことはあまり気にしないようにしたいですね。

VIII.誤解をそのままにしない

今後に影響するような誤解があった場合には、その都度解消していきましょう。
誤解は、解くのが遅くなればなるほどややこしくなってしまう性質があります。

「事実と憶測を混同しない」「互いの認識をこまめに共有する」などの基本的なことを疎かにせず、誤解を残したまま話が進んでしまわないように気を付けてください。

IX.意見の共通点・相違点を明確にする

意見が対立していたとしても、それに関するすべてが反対であるとは限りません。
共通点の存在にも目を向けてくださいね。

それに、相違点は何なのかがクリアになれば、そこにだけお互いの妥協点を見つければよいことになります。
相違点も共通点もごっちゃになっていると、解決を困難にするばかりでなく、どちらがどれだけ妥協したのかなども曖昧になり、最後にわだかまりが残ってしまうリスクも考えられます。

X.なるべく楽観的な見方をする

せっかく現状をよくするために伝えるのだから、未来を楽観的に捉えたいですよね。
そして、楽観的でいることは、きっと前に進めるための励みにもなってくれるはずです。

優しい考え方について

ご紹介したものは、実は、合理的な話し合いのコツといわれているものを寄せ集めたリストです。

合理的というと、クールな印象を受ける人もいるかもしれませんね。
本当はとても優しい考え方なのだということを知ってほしいなと思います。

合理的な考えというのは、自分自身だけでなく相手や周囲の人々全体のことまでよく理解しようと努めた上で成立しています。
同様に、合理的な行動とは、社会的な観点や他者の感情を考慮に入れた思いやりが基になってできています。
合理的は自己中心的とは対極に立つため、合理的であることは、全体を尊重できる優しい態度だともいわれているのです。

あなたが、“もめごとを避けるための優しい伝え方” をしたいと思ってこのnoteを読んでくださっていたのだとしたら、そこには、自分自身のことだけでなく、相手や第三者のことまで配慮した合理的な優しい思考があったからなのではないでしょうか。

最後に

合理的な思考や行動を活用してよりよい関係を構築することに役立たせてみませんか。

何かを伝えたい誰かが思い浮かびますか?
うまく伝わるように応援しています!



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