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渡邉諒コールアップに憤慨した俺を諫めたもう一人の俺

なんだよそれってタイトルですが、試合を見ながら結構考えたのでそれをここに記していきます。

5月15日、前日致命的なエラーを犯した佐藤輝明の鳴尾浜への強制送還が決定されました。阪神タイガースのファームは、リーグ戦の抜け番というかでごっそりとカード毎抜けているので、試合勘というところは心配ですがその分ガッツリ練習が出来そうです。

輝はさっそく約50分間ノックを受けたそう。この期間が彼にとって大事な時間となる事を願います

代えてファームからコールアップされたのは渡邊諒でした。
確かに渡邊はサードで出場機会を得ている選手です。今年もファームで10試合に起用されていました。
球団内プロスペクトランキングを書いた時にも記述しましたが、岡田監督の考えるロースターの中に名前があったのだと思います

憤慨した俺

まずは憤慨した人格の俺が書いていきます。

2023年度は59試合に出場し79打数14安打で打率を.177。本拠地でのホームランを含め2本塁打に10打点とそれなりのインパクトも残しました。
日本シリーズ第一戦では山本由伸からタイムリーを放ってチームに貢献。

でもね。またこれは見せられたくないんですよ。昨年、同じように輝に代わって出た際の東京ドームでファインプレーも覚えていますよ。だから守備の評価も首脳陣の中では悪くないんだと思います。でもね、今年のキャンプで散々エラーした姿を知っていますし、日本ハムでレギュラーをはっていた頃の彼がもういないのは明白です。

直球を破壊できていたのも四年前です。この年はOPSを.725としたシーズンで確かな打撃技術が見られました。でも、もういいじゃん?

まず、主軸が降りた際に考えられる起用は若手のコールアップです。使うなら今です。サードでの出場試合数だと、高寺は渡邊と同じく10試合、遠藤は5試合、戸井に至っては37試合に起用されています。
遠藤は本職をセカンドにシフト、戸井は腰を据えて起用したいのかもしれませんが、高寺のコールアップは考えられたはずです。キャンプ中に高寺を一軍に呼んだのはなんだったんですか??使う気が無いのでしょうか、彼は既にポストシーズンを経験しているトッププロスペクトなのですよ。

次に考えられるのは一軍登録戦力でカバーする選択です。糸原や熊谷がサードで出場経験があるのに加え、ノイジーも元々は三塁手です。試合前にノックを受けていたことが明かされていますが、積極的に考えてもらいたいですね。

ノイジー三塁起用のメリットは外野両翼を若手に割ける事にあります。森下を筆頭に井上と前川がいるロースターでは、この機会は逃せないはずなんです。打席数が無さすぎて調子をどうこうする次元になかった小野寺の二の舞をしてほしくないです(そもそも小野寺がいれば3Bで出れただろ)。横浜三連戦でアピールした井上が報われないのは悔しいです。

佐藤輝明という人気のあるレギュラー選手が不在となる中で、将来に対する投資にもならない打席が作られてしまう事にやるせなさを感じます。

昨年から小野寺や野口に三塁のオプションを付けようと練習させていますが、その二人が一軍メンバーにそもそもいないという構図は首をひねらざるを得ません。

諫めた俺

次に諫めた方の人格の俺が書いていきます。
まず、阪神タイガースフロントは優秀です。次に阪神タイガースはフロント主導で動いている球団です。だから大丈夫だという話をします。

最年長32歳と非常に若い

ムードメーカー、チームリーダー、走塁のスペシャリストと続いて中野や佐藤といったレギュラー選手が続く年齢層。
小幡遠藤高寺の間が詰まっている事が今後どう出るかは様子見ですが、内野プロスペクトも準備可能な布陣であります。

戦力の整理が進み、今の阪神タイガースの陣容は理想に近いと思っています。
鳥谷敬選手の処遇に苦慮し、後釜を用意しては数年後に自由契約となる期間が阪神タイガースにはありました。この経験を生かして、年齢差を考えつつ対抗馬も用意する布陣をうまく組めていると思います。
プロスペクトを雑に扱わず、中途半端な起用をしないという意味で、編成部門は充分な仕事をしています。

編成上渡邊諒は「繋ぎ」である

表を見ればわかる通り、渡邊諒の年代は阪神の中で一番厚い世代です。小兵タイプが多いので、獲得した際の狙いはそこに大山以外に強打の選手を、という発想だったでしょうか。

まずトレードで獲得した際のチーム状況をおさらいしますが、岡田監督が監督に復帰した年であり、内野が大きく動いたシーズンでした。
大山悠輔ファースト固定、佐藤輝明サード固定はファンも想像の範囲内でしたが、中野拓夢をショートからセカンドにコンバートするのは大きな出来事でした。
そこで経験のある内野を必要としたわけです。当初の予定では中野の後釜はプロスペクトの小幡竜平を起用する予定でしたし、起用の幅を広げる点では木浪は内野のバックアップが想定されるところ。
ただ中野が大コケする可能性もぬぐえませんでしたし、木浪共々倒れた際の選手が必要でした。
ただご存じの通り、中野コンバート元年は中野の頑張りで乗り越え優勝したので、バックアップの必要性は薄くなりました。

現在、佐藤輝明の当て馬として渡邊は起用されていますが、これは3Bのプロスペクトが一人立ちすれば役目終了ということでもあります。

昨年一軍出場のなかった高濱が残留しているのを見るに、トレード加入した選手を一年で見切る事は約束事として行っていないのだと思います。
MLB的な言葉遣いで表現するとすれば、渡邊諒は2年間のレンタル移籍だったと言えるでしょうか。

つまり、ボニファティウス8世のように憤死しかけた俺は心配せずに阪神タイガースを見ていてよいということになります。編成部門を信じてプロスぺクトを見守っていく事となるでしょう。

じゃあ結局どういうことなん

現在の方針を推し進める中で大切なポイントが3つあります。
一つ目は「戦力の流出を避ける」です。
トレードやFA補強で他球団から戦力を補充せずに済むためには、2024シーズン中にFA権を保有する選手の引き留めが絶対条件です。
大山はもとより原口や糸原が抜けるだけでもダメージがあるロースター構成となっています。

二つ目は「木浪もうちょいがんばれ」です。
木浪の後釜は小幡竜平だとずっと言っていますが、小幡で一年回れる状態ではありません。高寺、山田、百崎と楽しみなプロスぺクトはいますが、コンテンドし続けるにはまだ物足りないのが現実です。
高寺と山田は球界でも有数のショートストップになると期待していますが、まだそのランクに行くまで時間が必要です。
プロスぺちゃん達にもう少し時間をください。

三つ目は「プロスぺちゃんがんばれ」です。
頑張れ。それだけです。球団は立派な二軍球場を新しく作ってくれます。NPBでは阪神はファームに対して投資している部類かと思います。

結局言いたいことはプロスぺちゃんが可愛いっていう話です。

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