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子育てと経営、両方が息抜き!地球規模で人生を楽しみたい

こんにちは。最強のファーストベビ服のユーザーインタビューを担当しているきょこです。

今回は、次世代リーダーの創出をミッションに掲げ、海外インターンシップ事業を展開するタイガーモブ株式会社代表取締役CEOの菊地 恵理子さんを取材しました。

「仕事も子育ても両ドリしたらいい」「両方にいいタイミングは待っていてもこない」ハッとさせられるお話を伺うことができました。

今年3人目の出産をされた恵理子さん。心室中隔欠損症を抱えるKちゃんを含めた3人の子育てと会社経営をともに突き進める恵理子さんからぜひパワーをもらいましょう!


プロフィール

2016年4月 タイガーモブ株式会社を創業
2016年8月 プロポーズを受け結婚
2019年6月 1人目Kくん出産
2020年3月 コロナ第一波により北海道を拠点に全社フルリモート体制へ
2021年5月 2人目Rちゃん出産
2023年2月 3人目Kちゃん出産

取材日2023/6/13

タイモブと家族 ー2つの家族、両方が息抜きー

▲3人目のKちゃん。会社で最強のファーストベビ服にお着替え中。

ーー菊地恵理子さん(以下、菊ちゃん)は、ご自身でタイガーモブ株式会社(以下、タイモブ)を経営されつつ、今年3人目のお子さんを出産されましたね。3人の出産タイミングなどは会社の経営に合わせて、計画的にすすめられたのでしょうか?

菊ちゃん:実は3人とも不妊治療で授かっています。というのも、いざ子どもが欲しいと思い、婦人科に検査をしにいったところ、卵子はたくさんあるけれども排卵しにくいという「多嚢胞性卵巣」の傾向があると言われました。自分自身が3人兄弟だったこともあり、3人は漠然と欲しいと思っていましたし、産むならあまり間をあけず産みたいと思っていました。

ーー経営者として会社のみんなに、出産のタイミングなど相談されたりしたのでしょうか?

菊ちゃん:相談はそれほどしてないですね。そもそも結婚を会社のメンバーに伝えたのも今振り返ると唐突でした。2016年の4月に会社を立ち上げ、8月に結婚しました。

出産に関しても、いくら計画してもなるようにしかならないと思っています。子どもは授かりものだと思っているので、みんなも好きなタイミングで産んでねと伝えています。

私は本当にオープンな性格なので、私の卵子の成長状況まで伝えていました。Slackという社内のコミュニケーションツールの中には「たまご」のスタンプがあるくらいです(笑)

1人目のKくんが生まれた時は、前のオフィスに息子をずっと連れてきていました。タイモブのメンバーは業務委託を含めると40人弱で、そのうち半分くらいが結婚しています。

メンバーにも自分の好きなタイミングで出産はして欲しいですし、Slackのたまごスタンプをたくさんみんなで使っていきたいです。

子どもを産んだら、仕事を諦めないといけない。仕事するなら子どもを諦めなければいけない。子どもをつくるタイミングを迷う方もいると思います。

ただ両方にいいタイミングなんて待っていてもいつまでたってもこないんですよ!

子どもが欲しいんだったらつくれる時につくればいいと思っています。仕事もしたいんだったらすればいい。両ドリしていいと思うんです!

ないものは創る!働きやすい環境、育てやすい環境をみんなでつくっていけばいいと思っています。

ーーお話をしている限り、オープンで明るくパワフルな印象を受けるのですが、とはいってもタイモブと3人の子育てを同時に突き進むのは大変ではないですか?

▲第一子Kくんとの釣りの様子@パタゴニア

菊ちゃん:私の場合、たとえば専業主婦のように一つのことだけをこなすのは無理なタイプです。タイモブと家族。私の中ではタイモブも家族のような存在なので、家族が二つある気持ちなんです。

両方が大切な存在であり、どちらもが息抜きです。

子育てももちろん楽しいのですが、どちらかだけだとうまくいかない。思いっきり仕事をした後に思いっきり子育てをする。これが自分にはあっているし、本当に幸せだなと感じています。

ーータイモブのミッションは、地球規模で自分の“らしさ”を追求し、「自分はこれだ!」というテーマで旗を立てる人を増やしていく「次世代リーダーの創出」ですね。女性起業家・ママ起業家としてご自身が社会をリードしていきたいと思うことはあるのでしょうか?

▲3人目のKちゃんの初出勤。タイモブのメンバーとご対面。

菊ちゃん:女性起業家として、ママ起業家としていわゆる引っ張っていきたいというリードする感覚はないですね。私も含めて、みんながみんならしくあればいい。

私やタイモブが目指すリーダーシップは、自分らしさが最大限に発揮できている状態です。

起業家としてもママとしても、常に「私らしさ」が最大限に発揮できている状態を目指したい。そこに関わる人たちも「その人らしさ」を最大限に輝かせて、満開の花を咲かせられるようにしていきたいです。

ーー菊ちゃんのお話を伺うと、仕事と子育ての垣根があまりないように感じます。2019年のイベント登壇でも、長男のKくんを生後91日で連れて一緒にピッチに登壇されたのですよね?

▲東京都推進事業の登壇で長男のKくんを抱えてピッチに挑戦する菊ちゃん。

「スリングに入れてピッチしている絵があったら面白いんじゃない?」

息子を抱っこして登壇した時もできるかわからないけどやってみようとトライしました。

万が一に備え、母が後ろでスタンバイしていましたが息子はすやすや。無事5分間のピッチを抱っこしながら終えることができました。本当は人形なんじゃないか?!って疑われました(笑)

私らしさを最大限に発揮して、こういう仕事の仕方がある。こういう子育ての仕方があるといったように、選択肢の一歩が増えるきっかけになれたら嬉しいです。

子育てと会社経営 ーつくりたい未来をこの手でつくるー

ーー菊ちゃんが家庭内で大切にしていることを教えてください。

▲オンライン授業に一緒に登壇するKくん。

菊ちゃん:家庭内で大切にしていることは、「体験」ですね。タイモブのコンセプト「Learning by doing」にも重なるのですが、あえて現場に行き、生の声を聞いて肌で感じることを大切にしています

先ほどの長男を生後91日で登壇に連れていくのもある意味体験の一つです。コロナ前はオフィスによく連れていきました。コロナ禍もオンライン授業に一緒に参加しました。画面越しでしたが、南アフリカの象にリアルタイムで触れる機会が当たり前のようにありましたね。

仕事に連れていくだけでなく、先日は秋田に家族で田植えにもいきました。田んぼに入って実際に水をじゃぶじゃぶ。1回きりでなく1年単位で訪れる予定です。

コロナ第一波の時、リモートに切り替え、生活拠点を北海道の弟子屈にしました。ほぼ3年間、北海道の野生の生き物と自然の中で仕事を行いました。

北海道は毎日がサファリ状態。本物のクジラやシャチ、シカ、タンチョウヅル、オオハクチョウなどの野生動物が目の前で見られます。一方、ふと東京に戻れば、プラレールの世界。まるで180度異なる環境を息子たちと共に楽しんでいます。
多様な体験を通して、彼らには「遊びの天才」になってほしいなと思っています。

北海道と東京を行き来することで、子どもたちも幅が広がったと思っています。

リアルに物事に触れると純粋に自分は何が好きか好奇心が沸きませんか?今後、子どもたちにはたくさんのリアルな体験を通して自分で調べて五感をフルに使って生きて欲しいですね。

ーー会社経営をしているからこそ、子どもたちにとってプラスになっていることはありますか?

▲愛と勇気と挑戦の場、タイガーモブ。先日の集合写真撮影では、Kちゃんも一緒にがおー!

菊ちゃん:自分がつくりたい未来を自分たちの手でつくることができるところが起業して
、自分で会社を経営している醍醐味だと思います。

自分たちの子どもに今より悪い未来を渡したくはない。より良いと思える未来づくりにやりがいを感じます。

私が目指す「つくりたい未来」は、地球の周りにたくさんの人が手を繋いで笑っているイメージです。

どこに生まれても、どう育っても、みんなの好きや興味関心がどんどん繋がって何かを引き起こしていく。

知らない人でも知っている人でもいろいろ話をしていくうちに自然に高揚感が増し、何かが起こる。シナジーが生まれ、一体感が生まれる。これを「お祭り状態」といっているのですが、私たちは地球規模でお祭り状態を実現したいと思っています。

地球規模での実践を通して、子どもたちにとってもその中で自分の役割を考えて生きていけるようにしたいと思っています。

「ちょうどよかった」予期せぬsomething differentな出産

ーー1人目、2人目、3人目。それぞれ3人の出産を振り返るといかがですか?

菊ちゃん:それぞれの出産をsomething differentな出産にしたいと思っていました。

1人目は和通分娩(陣痛が強くなってきた時に、鎮痛薬を使用)でいわゆる普通に産みました。2人目の出産は、生まれてくる時に先生が娘の頭を触らせてくれたんです。本当に柔らかくて、体験できてすごくよかったです。

上の2人は同じ病院での出産だったので、先生と次も何か特別なことをしようと話していました。

3人目のsomething differentな出産を望んでいたのですが、予想していない形で訪れましたね。

3人目のKちゃんは先天性心疾患の一つ「心室中隔欠損症」を抱えながらの誕生です。心室中隔欠損症は、心臓の4つの部屋のうち、2つの心室を支える壁の筋肉である心室中隔に穴が空いている症状です。

1〜3mmの穴があり、自然と塞がる子は200人に1人。1学年に一人いるくらいの割合です。

ただKちゃんの穴は9.7mmの大欠損でした。はっきり「心室中隔欠損症」と診断されたのは予定日の3ヶ月前の年末。

家族でフィリピン旅行に行く数日前でした。先生からは事前許可をもらい、いざ出発の朝。やはり行かない方がよいとアドバイスをもらいつつも強行突破。

年末はフィリピンで異国の雰囲気を子どもたちと味わいながら、夜な夜なNICU併設の心臓に強い病院を探していました。

まさかの形のsomething differentな出産。はじめは、自分の娘が心室中隔欠損と聞き、わからないことだらけで不安でした。

とにかく症状について先生に聞き、調べました。調べていくうちに死ぬ病気ではないとわかりました。手術をしてよくなれば、結婚もできるし、仕事もできる、普通に暮らせると聞いて安心しました。

あと、いい意味で上2人がいて忙しかったので心配しすぎる暇がなかったこと。3人目だったので、「なんとかなるでしょ!」と思えたのもよかったです。


ーー菊ちゃんはKちゃんのInstagramで心室欠損症について発信されていますが、どういった目的でアカウントを作られたのでしょうか?

菊ちゃん:病院では、病状の症状については知ることはできたのですが、実際の生活がどうなるかはイメージが沸かなかったです。そんな時インスタグラムの同じ病気を抱える方たちのアカウントはとても参考になりました。

100人いれば100通り。Kちゃんのアカウントは自分とKちゃんの記録としてもですが、誰かのために役立つアカウントであればとも思っています。

▼Kちゃんアカウント


ーー手術を経て退院着として最強のファーストベビ服を着てもらってますね。

▲退院時のKちゃん。最強のファーストベビ服を着用。

菊ちゃん:3人目ということもあったのですが、いつ退院できるかわからないこともあり、ベビー用品はほとんど準備していませんでした。

uni代表のみおさんとは昔からご縁があり、今回最強のファーストベビ服を年明けにプレゼントしていただいたのは嬉しかったです。

1人目2人目を出産した病院では、最強のファーストベビ服に似た形の肌着を買うことができたんです。使いやすかったのですが外にはなかなか売っていないので、みおさんがこうやってネットで買える形にしてくれたのは素敵ですね。しかも質感がとってもよい!着ている赤ちゃんもきっと気持ち良いと思います。

ーー3人のsomething differentな出産を経たのち、3人の子育てで意識していることはありますか。

菊ちゃん:産んだ後はもちろんみんなdifferentです。それぞれの個性を爆発させたい。3人それぞれが持っている個性を伸ばすために、よく称賛するようにしています。

「いいんじゃない?」「もっとやったらいいよ」と声をかけると、上の2人はよく響きます。特に新しいことや難しいことに勇気ある挑戦したトライは全力で応援するように心がけています。

あとは「生まれてきてくれてありがとう。ママのところに来てくれてありがとう。大好きだよ。」と日々伝えています。存在に感謝していて、彼らには無条件の愛を感じ取ってもらえれば嬉しいなと思います。


ーータイモブでも今と未来に向けて動き続ける印象を受けました。菊ちゃんの家族の未来について教えてください。

菊ちゃん:人生をとにかく楽しみたいですね。この世界を子どもたちやタイモブの皆と共に冒険したい。毎日の平凡なことを大事にしながらやりたいことをどんどんやっていきたいです。

平凡なこととしてはハレとケのケの部分。子どもたちの毎日に小さな「できた」がたくさんある。この成長を目の前で感じられることが一番幸せだと思っています。

毎日のこの平凡な幸せをベースにしつつ、いろんな場所に枠を超えて飛んでいくことをやりたいですね。

幅をどんどん広げて地球を謳歌する!Kちゃんの2回目の手術が終わったら子どもたち3人を連れて世界一周もしたいと思っています。


▲Kちゃんの初出社と菊ちゃん。

ーー子育てをしていると、思ってもいない経験に遭遇すると思います。最後にそんな時、心がけていることをアドバイスとして教えて欲しいです。

菊ちゃん:「心理的柔軟性」って知っていますか?「必要な困難を受け止め、大切なことに向かう力」です。
私は何かがあった時に「ちょうどよかった」と思うようにしています
心室欠損中核症のKちゃんの出産・子育ては確かに大変ですが、3人目で「ちょうどよかった」ですし、産後2ヶ月NICUにいてくれたのも上2人のお世話で本当に忙しかったからそれも「ちょうどよかった」と思っています。そして命の尊さ・ありがたみを改めてこのタイミングでじっくり考えられたのも「ちょうどよかった」です。

「ちょうどよかった」と今の状況にありがたみをもって捉えられると、心に余裕が出てきます。原因追求しても答えは出ないし、苦しくなるだけ。いかにこの状況を楽しむか、です。

もし、少し大変なことに遭遇した時は今だから「ちょうどよかった」と思ってみると心の助けになるかもしれません。

ーーとても素敵なアドバイスをありがとうございました。


編集後記

「待っていてもタイミングはこない」「なるようにしかならない」菊ちゃんに取材をして、自分の人生を動かしていくのは自分自身だと改めて感じました。今ある平凡な幸せを大切にしながら、やりたいことをどんどんやっていく。私らしさを追求し、私自身も家庭でも仕事でもなりたい姿を両方とっていきたいと思えました。

▼最強のファーストベビ服はこちら

取材執筆・一部撮影 きょこ





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