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古代のロマン溢れる悠久のエジプト

エジプトという国を知ったのは多分小学1年生くらいの時、きっかけは母が当時読んでいた「王家の紋章」。母はメンフィス派でしたが、私は断然イズミル王子派。
科学がこんなに発展しているのに、未だにピラミッドの作り方には解明されておらず、古代のロマン溢れる国。2020年2月、アブシンベル神殿の「光の奇跡」が見たくて10日間行ってきました。特に印象に残ったスポットを記録したいと思います。
すでにコロナが世界を騒がしていましたが、2月はギリギリセーフ。空港では検温があったものの、それ以外では全くノーチェックでしたし、この頃はまだマスクをしている人もいませんでした。

ギザの3大ピラミッド&大スフィンクス

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エジプトと言えば、やっぱりギザの3大ピラミッドにスフィンクス!

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クフ王のピラミッドは1日300人限定ですが、中に入ることができます。小さな細い道で、腰をかがめないと歩けない箇所もあり、かなり大変。換気ができないからか、ものすごく暑くて汗だくになります。日頃運動をしていない人は、翌日は筋肉痛間違いなし!ただ、中は本当に何もなく、玄室には空っぽの石棺が置かれているだけです。

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実はエジプトにはたくさんスフィンクスがありますが、最も大きいものが有名なこのギザのスフィンクス。スフィンクスの鼻がつぶれているのは、ナポレオンが大砲で壊したからという説もあるそうです。また、ナポレオンが訪れた際は、首から下は砂で埋まっていたそうです。ちなみに「スフィンクスの視線の先にはKFCがある」とテレビでよく言っていますが、本当にありました。

ウナス王のピラミッド

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 古王国時代 第5王朝最後のファラオ ウナス王のピラミッドは、サッカラという都市にあります。ギザと違い、サッカラのピラミッド群は町から離れた場所にあるので、雰囲気があります。
写真のようにすっかり崩れており、土砂が積み重なっただけのようになっています。最初は本当にこれピラミッド?と首を傾げてしまいました。

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見た目はともかく、中はクフ王のピラミッドと違い、玄室にはピラミッドテキストが彫られており、見応えがありました。

アブシンベル神殿

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紀元前1250年頃、ラムセス2世によって造られました。大神殿と小神殿、2つの神殿で構成されています。大神殿の入口には、4体のラムセス2世像。
1960年アスワン・ハイ・ダムの建設計画により、水没の危機にありましたが、ユネスコによって現在の場所に移築されました。この大規模な工事がきっかけで、世界遺産が創設されたそうです。

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大神殿の最奥には4つの神像があるのですが、この像×4は、年に2回朝日によって照らされるように造られています。「光の奇跡」と呼ばれており、ラムセス2世の誕生日(2月22日)と即位日(10月22日)に起こる現象です。写真のように、夜明け前から大神殿の両端に座って日が昇るのを待ちました。

コムオンボ神殿&ホルス神殿

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コムオンボ神殿はセベク神(ワニ)とホルス神(ハヤブサ)の2神がまつられています。神殿付近ではワニのミイラが300体以上発見され、一部は神殿のすぐそばのワニ博物館で展示されています。

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こちらの壁画は世界一古いカレンダーとして知られています。

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こちらは医療器具が描かれていることで有名な壁画。

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ホルス神殿は、ハヤブサの頭を持つホルス神に捧げられた神殿で、「エドフ神殿」とも呼ばれています。エジプトでも有数の保存状態の良い神殿だそうです。

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天井付近が黒くなっています。これは当時のキリスト教徒が調理場として使用していたときの煤、もしくは異教徒の遺跡を破壊するために燃やしたためと言われています(当時は天井近くまで砂で埋まっていたそうです)。

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ホルス神殿へは馬車で向かいました。他の方の旅行記でも書かれていますが、この馬車の御者が厄介。添乗員さんからは「チップは全員分まとめて払っているので、要求されても絶対に払わないでください」と言われましたが、チップをガンガン要求してきました。貰えないと分かると、明らかに怒った様子。正直少し怖かったです。

カルナック神殿

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カルナック神殿の第一塔門は、エジプトでも最大規模だそうです。第一塔門の前には、四十体ものスフィンクスが並ぶ参道があります。この参道は、かつてルクソール神殿まで続いていたそうで、現在、エジプトはこの参道を復活させるプロジェクトを立ち上げており、参道を塞いでいる建物を少しずつ壊しています。

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カルナック神殿の最大の見所、大列柱室。134本もの柱があり、アガサ・クリスティーの「ナイル殺人事件」の舞台にもなりました。写真中央の柱が「ナイル殺人事件」で使用された柱だったはずですが、何せ似たような柱が134本もあるので、時間が経つにつれ自信がなくなってきました。

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柱にはびっしりとヒエログリフや絵が描かれており、色が残っているところも多くあります。

ルクソール神殿

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第一塔門には、かつて2本のオベリスクが立っていましたが、現在は1本だけ。もう1本は、パリのコンコルド広場にあります。約200年前、エジプトの総督が大時計台を貰ったお礼にとプレゼントしてしまったそう。その大時計台は、ムハンマド・アリー・モスクの中庭にあります。

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第二中庭に入ってすぐそばに、ツタンカーメン王とアンケセナーメン妃の座像があります。

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第二中庭の列柱廊。

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本来ならカルナック神殿まで続いているスフィンクス参道

王家の谷&王妃の谷

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「王家」と呼ばれるだけあって、数多くのファラオの墓がある王家の谷。その中でも一番人気は、やっぱりツタンカーメンの墓

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墓は即位したその日から作り始め、崩御すると作業を終えていたそうです。つまり、在位期間が長ければ長いほどお墓は大きくなります。在位10年足らずのツタンカーメンの墓は、他の王と比べるとかなり小さいです。

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中にはツタンカーメンのミイラも安置されています。

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王家の谷の近くにある「王妃の谷」。主にファラオの妃の墓があり、「ネフェルタリ王妃の墓」があることで有名です。ネフェルタリはラムセス2世の妃で、アブシンベル小神殿は彼女のために造られたそうです。

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乾燥した気候のせいか、壁画が残っているところは珍しくありませんが、ここの壁画は本当に美しいです。天井にもレリーフが彫られています。
入場料は1400エジプトポンド、日本円でおよそ1万円というなかなかのお値段。壁画保存のために、1日上限150人且つ1人10分という厳しい制限があります。

エジプト考古学博物館

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エントランスではスフィンクスがお出迎え!
ツタンカーメンの黄金のマスクやクフ王の像(めちゃくちゃ小さい)、ラムセス2世等ファラオのミイラ、200エジプトポンド紙幣にも採用されている書記座像(レプリカ)等など見どころ盛りだくさん!
ツタンカーメンの展示部屋は撮影禁止ですが、外からなら撮影しても構わないそうで、柵の隙間から頑張って黄金のマスクを撮影しました(笑)
老朽化に伴い、2021年にギザの大エジプト博物館に移動予定ですが、この博物館は取り壊されてしまうのでしょうか?

利用したホテル&航空会社

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〇コンラッドカイロ
〇セティアブシンベル
〇メイフェア号(クルーズ船)
〇マリオットメナハウス

いずれも清潔で客室も広く素晴らしいホテルでした。ミネラルウォーターも付いています。
WiFi環境が良かったのは、コンラッドカイロマリオットメナハウスメイフェア号は船なので仕方ないかもしれませんが、かなり遅かったです。セティアブシンベルは客室では使えず、レストランやレセプションのみだったと記憶しています。

食事が美味しかったのはメイフェア号!朝ご飯には和食がありました。シェフが日本の某建設会社のエジプト支社で働いていたそうで、美味しい和食が食べられました。お醤油はなんとキッコーマン しぼりたて生しょうゆ

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メナハウスはチャーチル、ルーズベルト、蒋介石によるカイロ会談が行われた由緒正しいホテルです。庭だけではなく、客室からもピラミッドが綺麗に見えました。

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直行便もありますが、今回はエミレーツ航空を利用しドバイ経由で行きました。A380は本当に静かでびっくり!

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機内ラウンジにて。お願いしたら快く撮ってくれました。エミレーツ航空のCAに関しては賛否両論ですが、個人的には皆さん感じが良かったと思います。

まとめ

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〇「世界三大ウザイ民族」と呼ばれるのも納得の物売りしつこさ(特にムハンマド・アリー・モスク)
○ エジプト人に無料の親切はない。後で全てチップを要求される。
〇 値下げ交渉では、まだまだ3色ボールペンが使える。
〇 自前のペーパーがあればトイレチップ(1人=5エジプトポンド)を払わなくても良いのかと思いきや、そういう訳でもない。
○ 水道水ではなくミネラルウォーターを使っているレストランなら生野菜や果物を食べても大丈夫。

特に印象に残ったスポットだけなのに、思ったより長くなってしまって自分でもびっくりです。それだけ素晴らしい場所がたくさんあったということですね。どこへ行っても歴史を感じられて、本当に楽しい10日間でした。コロナが治まったらまた行きたいです。

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