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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論884」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第45号(2009.11.25発行)「クラブビジネスにおけるインターネットの活用ーゲインズビル・ヘルス・アンド・フィットネス・センターの事例」1~※名称等は当時、一部文章省略

フロリダの日差しの中、ゲインズビル・ヘルス・アンド・フィットネス・センター(以下GHFC)に一歩足を踏み入れると、館内に点在するコンピューターディスプレイの光に圧倒される。
フロントのチェックインカウンターの右手には、もう一つカウンターがあり、ここは実はインターネットカフェとなっている。
GHFCではさらに、自らのコンピューターや携帯端末を持ち込んで、館内のワイヤレス・インターネット(無料)に接続することも可能である。
さらにクラブのラウンジスペースには、壁掛けの大画面テレビが5台並んでおり、そのうちの1台では、GHFCがクラブのメンバーとスタッフとの交流を深めようと最近スタートしたZwurly.comというソーシャル・ネットワーキング・サイトの宣伝を行っていた。

Zwurly.comは、GHFCのオーナー兼プレジデントのジョー・シルリ氏が、セス・ゴーディン著「Tribes:We Need You to Lead US」(未邦訳)に触発されて発案したものである。
「Tribes」では、ビジネスにおいて、人々の種族的なつながり(年齢や性別を越えた思想、嗜好、趣味といった関心事項によるつながり)に着目することの重要さが説かれている。
Zwurlyはまだ立ち上がったばかりだが、ブログ、フォーラム、数々のチャットルームなどがあり、ゆくゆくはこのサイトを全てのクラブメンバーに利用してもらいたいと考えている。
メンバー間であれ、スタッフとメンバーの間であれ、人と人のつながりがクラブの成功の礎である。
「クラブに長く在籍してくださる会員は大抵、何らかのグループに属しています。例えば、エアロビクスのグループレッスンに参加している方たちは、クラブで長い時間を過ごし、在籍期間も長い傾向にあります。そのため、私たちは長年、いかにしてこうしたグループを形成していくか、という課題に取り組んできました。」とシルリ氏は語る。
その課題に対する回答の一角を成すのが、このZwurlyである。

~ここまで~

クラブ内コミュニティの重要性については、当社も深く意識しているところではありますが、記事を見て何より驚いたのが、約15年前の内容にも関わらず、現在の多くの国内クラブよりもデジタル環境が整っていたという事実です。

パンデミックの際は、行政のデジタル活用の遅れが指摘されており、民間においても同様であったと省みざるを得ません。
デジタル活用によって、コミュニケーションが浅薄なものになれば本末転倒ですが、記事の様に人と人とのつながりをサポートするための導入はとてもポジティブな活動と言えます。

残念ながら、日本はデジタル分野において、周回遅れもいいところであり、生成AIが席巻する今後も苦戦すること必至と思ってしまうほどの違いを感じてしまいました。                                                                                                                                                                                                     

お読みいただきありがとうございました。

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