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Zin Ryuさんに、木型製作のための足計測をしてもらった

雨の日には黒桟革

5月21日。雨。

靴木型設計の専門家 Zin Ryuさんに木型を製作してもらうため、足計測していただきました。

場所は、3月のイベント「靴とPC」の初回打ち合わせ場所と同じ。その時も雨だったような気がします。Zin Ryuさんはその時とは別のデザインの、黒桟革のブーツを履いていらっしゃいました。

ビールとおつまみを用意しましたが、とりあえずはお預け。酔っ払う前に計測していただきました。

「計測と記録」「観察」「触診」

見ていると、Zin Ryuさんの計測作業は3つに分類されました。

1.計測と記録
2.観察
3.触診(足を触る)

この「触診」が重要な作業でした。

詳細は以下の通り。なお、これは私の記録と記憶によって再構成されたものです。Zin Ryu さんの公式見解でありませんので、悪しからず。

1. 計測と記録
 1. 座位での計測・記録
  a. フットプリント(足長と踵幅の記録も兼ねる)
  b. ボールジョイント
   1. 内側外側の位置
   2. 内側外側の高さ
   3. 周囲の長さ(通常と強く締めた場合)
  c. インステップ
   1. 内側外側の位置
   2. 内側の高さ
   3. 周囲の長さ(通常と強く締めた場合)
 2. 片足立ちの状態で体重をかけた時の、ボールジョイントの周囲の長さ
 3. 3アーチの返しの位置
2. 観察
 1. 「真っすぐ座る → 立つ → つま先立ち → 力を入れずに踵を落とす → 座る」様子を観察
 2. 片足で胡坐をかき前屈。前屈の程度と痛む場所から、股関節周りの筋肉の柔らかさを確認
3. 触診(足を触る)
 1. ポイント各所(ピーク・出っ張り位置、親指・小指根元の関節など)
 2. 足全体の柔らかさ、関節の稼働具合
 3. 靴を履いている時に通常痛む場所
 4. 足裏の特定の位置を押し、痛くないか確認

「私は吉見さんほど理論派ではない」

Zin Ryuさん曰く、木型製作に関しては「(RENDOの)吉見さんほど理論派ではない」とのこと。

なんでも「計測と記録」は、あくまでもその人の足を思い出すための手掛かり。「触診」で足の感触を記憶することが重要だそうです。そういわれてみれば、私の足を執拗に(笑)触っていらっしゃいました。

それにしても、Zin Ryuさんが「理論派ではない」というのは意外。確かご出身の大学は技術系で、お仕事も技術に関連したものだったはずです。Zin Ryuさん作成のWebフィッティングサービス 「すごいフィッティング」もロジックなしでは作れません。

一方、料理や音楽なども嗜んでいらっしゃる。

Zin Ryuさんはイメージで靴と足の関係を捉え、実験とロジックで検証・説明し、そしてまたイメージが触発されているのかもしれません。

イベント検討中

計測作業は両足で15分弱でした。

その後はビールとつまみで靴談義。ちょっとウェブの記事にするには憚れることも…

今後、この靴作りに関して何らかのイベントが開催できたらと思っています。その際にはZin Ryuさんご本人から、「ウェブの記事にするには憚れること」もお聞きください。

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