Detroit: Become Human【ゲームタイトル勉強会】 #36
「ゲームタイトル研究」では、毎回特定のタイトルについてみんなで"広めに" "浅く" 調べています。"ゲーム研究とはなんぞや"という方の足がかりになったり、”近藤史一 ゲーム研究会”に興味を持つきっかけになってくれればいいなと思っています。
みんなで調べている様子はふみいちのTwitchチャンネルで配信しています!
実際の配信のアーカイブはこちら↓
Detroit: Become Human【ゲームタイトル勉強会】 #36
本日の主な参加者
その他Twitchのチャットでご参加いただいた皆様
1.なぜこのゲームにしたのか
Quantic Dreamが新作が発表されたからとかでもなく、私がいつか触れたいと思っていたからですね!
2.プレイ勢・未プレイ勢
・プレイ済み
・未プレイ
未プレイの方々も比較的ゲーム実況で視聴していたりするので、どういうゲームかは結構皆さん把握されていそうですね。
3.ゲームの基本情報
タイトル名
発売日
4.メーカー
パブリッシャー
デベロッパー
Quantic Dreamもフランスの会社なんですね。
フランスは優秀なデベロッパーが多いイメージですね~
5.配信ガイドライン
Quantic Dreamや、ゲームタイトル自体にはガイドラインは無さそうだったので、ソニーの配信ガイドラインになりそうですね。
6.どんなゲーム?
・ジャンル
Quantic Dreamは違うジャンルで表していたかと思いますが一応プレステーションストアのジャンル表記にしておきましょう。
みなさんの思うDetroit: Become Humanの特徴を教えてください!
・特徴(配信中の聞き取りによる)
7.ゲームオーバーが無い
あなたが選んだ選択肢がどんな結果であろうとそれがあなたの物語、バッドエンドというものがない?
バッドエンドが無いというか、ゲームオーバーが無いって感じですかね。
バッドエンドばかりなのでwww
www
8.グラフィックがめちゃくちゃキレイ
2018年に出たゲームですがまたプレイしたいゲームですね
今プレイしても本当に画面がキレイだと感じますね。
9.Detroit: Become Humanの概要
世界観
主人公
コナー(最新型の捜査官 アンドロイド)
カーラ(家政婦 アンドロイド)
マーカス(介護用 アンドロイド)
という三人のアンドロイド。
見た目はほとんど人間と区別がつかない。
アンドロイドは服装やおでこの光るリングなどで人間と見分けをつける。
はじまり
この最初の事件の捜査をしていたのがコナーで、カーラとマーカスはそれぞれのきっかけで、自我や感情を持ってしまい、同時多発的に変異体になります。
そんな三人のバラバラのストーリーが同時並行的に進んでいきます。
三人の物語は最終的につながっていくんですか?
がっつりはつながっていかないです。途中途中で干渉しあったりしますが、それぞれの結論があります。
操作感
左スティックで移動してマップを探索したり、QTEのようにタイミング良くボタンを押したりしするようなアクション要素がありますね。
直観的なコントローラーの操作もさせられましたね ドアノブを回す動きとか、コントローラー自体を傾けさせるとか
久しぶりにコントローラーの真ん中のパットを使いましたね。QTEで窓を拭くのですが、その時にパットをこすりましたw
10.小野 憲史先生の考察
この記事の中で小野 憲史先生は
「このゲームは、他の周回前提のゲームと違って会話がスキップできなかったり、分岐が膨大過ぎてとてもじゃないけど全部観ようとなんて思わないので、周回プレイをする前提で作られてはいないのではないか」と考察しています。
例え3人の主人公が死んだとしてもゲームオーバーにはならず、その先がちゃんと描かれるんですよね。ゲームオーバーじゃない道を探す「428」や「弟切草」とかとはその辺りが違う所かなと思います。
私の知り合いに「これはどう考えても自分の操作ミスだからやり直させてくれ!」という方がいましたが
めちゃくちゃ気持わかりますねw
でもそれはそれであなたのDetroit: Become Humanだからそのまま続けていってほしいと思いますね。
プレイヤー心理的にあえてQTE失敗した方がいいなって思う場面もあるのかな。
あるでしょうね。
というかずっとそれをやられてる感じですねw
コナーは変異体を取り締まる側、カーラは変異体となって逃げる側、マーカスは変異体の権利を主張する側、というそれぞれ別の立場の3人を代わる代わるプレイさせられるので、それぞれに気持ちが入ってしまいますから。。。
わざと感情移入しやすくしてあるのもずるいですよねw
エンディングって主人公一人あたり何種類くらいあるんですか?
沢山あります。
2個とか3個とかそんな話ではないです。
おもしろ
昔、仕事で取り扱った時に、これ実況しちゃっていいんですか?ってソニーの人に聞いたら、Quantic Dream曰く「視聴者が観ているのは、別の人のDetroit: Become Humanなので問題ないです」って言ってたらしいです
11.Quantic Dream
ゲームする人によくある、ゲームのキャラクターを自分に見立てるのか、第三者として観測してるのかっていうプレイスタイルでもどれを選択するかが変わってきますね
Quantic Dreamの会社には
「我々はゲームを作っているのではない。ギリシャ悲劇を作っている」
という文言が掛かれているらしいのですが、そういう意味ではギリシャ悲劇における神の目線なのかなと思います。
神の目線ではあるのですが
「どっちにもいけるよ?はいはいどっちにするの?時間無いよ~っ?」
て何かに迫られ続ける感じですかねw
神大変w
Quantic Dreamのメインメンバーであるデヴィッド・ケイジさんという方は、有名なトロッコ問題のように「プレイヤーに究極の選択を迫りたい」ということを言っています。
デヴィッド・ケイジさんは元ミュージシャンなのですが、ゲームを作りたくて、色んなゲーム会社に企画持ち込んだけど断られつづけた結果、結局は自分でゲームを作り始めたらしいですね。
12.Quantic Dream、NetEase Gamesに買収
今はQuantic Dreamは200人規模になっているのですが、買収されました。
あらま
知らなかった
この買収は完全に合意しているみたいでして、NetEase Gamesの方針としては、プロモーションなどについては全力を尽くすが、上手く行っているチームについてはゲーム内容に口を出さないという方針でいるらしいです。
買収と聞いて一瞬「お??」と思いますが、変に気にする必要はないかもしれませんね。
これを機に多くのリージョンで楽しまれるゲーム会社になっていくのかなと思います。
いいゲームができるなら買収も前向きですね
13.Quantic Dreamの新作
そんなQuantic Dreamは三本の新作を控えています
DUSTBORN
Under The Waves
Star Wars Eclipse
せっかくなのでStar Wars EclipseのPV観ましょうか
ジャパニーズ太鼓
新しいゲーム機出るたびに、コレもう実写じゃん!って言ってる。
クワンティックっぽくない感じ
以前、E3で「ジョージルーカスがいるぞ!」って参加者たちの間で話題になった事があったのですが、その時からジョージルーカスがQuantic Dreamに目をつけていたのかもしれませんね。
たしか映画の話のはるか前の時系列の話になるそうですねスターウォーズ
これもシナリオアドベンチャー的な感じなのですかね?
話的には映画よりも前の話らしいので好きにストーリーやれるのかなぁって
Quantic Dreamの過去の作品ってプレイした事が無いのですが、ゲームオーバーの無い、ストーリーがずっと続く作品っていうのは「HEAVY RAIN 心の軋むとき」からなのでしょうか?
ストーリーに関してはわかりませんが、操作感に関してはファーレンハイトのころからある程度完成されていたみたいですね。
PVを見ると、すごくQuantic Dreamだなぁという感じですねw
14.スピンオフ作品
日本の図書館の司書アンドロイドと男子高校生の物語がYOUTUBEで公開されました。
あーこのムービーありましたね
へ~
知らなんだ
あとコミックになったりしています
15.東京ゲームショウ 2017
2017年のTGSで、アンドロイドショーケースという展示を行いました。
これは逸話なのですが、そこの日本人キャストがあまりにアンドロイドっぽいという事で外国人の方に「どこで購入できるんだ」と聞かれたらしいです。
そこからこの女優さんがご自身の才能に気づかれたらしく、今はアンドロイド系モデルとして活動しています。
へ~
すごい!
16.Detroit: Community Play
あとゲーム配信用の公式がバナーや、サブスクのモーションなどを配っています。
なぜこんなものを配っているのかというと「Detroit: Community Play」という、ゲームとtwitch視聴者のアンケート機能と連動する仕様があるからですね。
お~面白そう。視聴者アンケの結果が強制的に選ばれるわけでは無いんですね。
これはいつか配信できたら良いですね~
Quantic Dreamは視聴者にもしこりを残したいんですねw
1%でも自分の意志が入っちゃったら、視聴者はただの視聴者じゃいられなくなりますよね。
17.感想
まだ、最後までプレイできてはいないのですが、現時点では死亡キャラはいないので旨く行ってるのかなと思っているのですが、神経張りつめながらプレイしています。
今までと受け方が違うゲームだなと思っています。
一周プレイしたらどう感覚が変わるのかなというのも気になりますね。
「こうしたい!」と「できなかった!」があり混ざっていってゲームが進んでいく。しかもそれはゲームの中のキャラクターの責任ではなく、全部自分のせい。
その感覚って他のエンタメでは味わえない揺さぶられ方なので、人におススメしちゃうゲームですね。
私はよく、映画が好きで、最近はゲームをやってないみたいな友人についついおススメしちゃう、ゲームですね。
今のゲームすげぇぞ!ってどやりたくなるゲームでした。
Quantic Dreamの作品は人がプレイしている配信は楽しく観れるのですが、Quantic Dreamから迫られる選択肢が自分にはちょっと重いので、ゲームは持っているのですがどの作品もプレイはできていません。
どんな選択をしてもゲームオーバーにならずにどんどん進んでいくシステムが、若干苦手意識がありまして、多分今後も自分ではプレイしないかと思うのですが、またプレイ動画とかで見返したいなと思いました。
Quantic Dreamのゲームは個人的には苦手なイメージがあります。私はすべての選択肢を観たくなっちゃうのでw
一周だけしかやらないって心に決められればやりたいのですが、それでも絶対全部観たくなっちゃうなって思うので、プレイはしないですかね。。。
ノースの件だけ心残りなのですがそれもまた自分の物語と……わりきれないwいい意味で心がしんどいゲームでした
twitchとの連携が気になりました。個人の葛藤を核としたゲームで視聴者の意見を聞くというのはまた違うケーム体験になると思いました
シナリオを重視するゲームというのは配信に制限のあるものが多いと思いますが、配信と連携するアイテムや仕掛けを用意しているのが印象的でした。とても面白い試みだと思います。
ゲーム開発としては大変なところが多いんでしょうが、ノベルゲーを色々やってきた身としてはマルチストーリーを楽しめるゲームとしては新しい体験があって今後にも期待できるゲームだと思いました あとプレイしてた人の選択の割合も見れたのも新鮮でした
他にもマルチエンドのゲームはたくさんあるが(言語化し難いが)クアンティックのゲームは一線を画しているイメージ。 昔ふみいちさんの実況見て、ずっと後回しにしてきたタイトルなので、新作が出る前にはやりたい。 ツイッチとのタイアップ等の面白い試みはあるものの、配信ガイドラインが設けられていないのは気になった。 また、クアンティックの新作にも期待したい。
自分が思う心のままにクリアまでやって見ようと思います!!!!!
いやああ。とてもいいゲームだと思いますね。(今来ました)
小野先生も記事に書いているですが、これだけモーションキャプチャーをがっつり使ってフォトリアルに作るなら、もはや実写で良いのではと思う方もいるのではないでしょうか。
(昔「やるドラ」という、選択肢で変わるムービーゲームがあったのですがそんな風にするとか) そうではなく、あえてゲームとして作った理由を小野先生は「不気味の谷を逆張りで超えられている事」として説明していました。
例えば、実際の人間が演技をしてプレイヤーの選択によって分岐を起こすと、今まで泣いていたのに、急に笑い出すみたいな、気持ち悪い事が起こりえるのですが、これが、マーカス達がアンドロイドであることで解決されていて、結果、不気味の谷を超えれていると。
また、個人的には人生シュミレーターとしての可能性をすごく感じたゲームでした。 実際の人で考えた場合は倫理的に問題がある行動や発言も、ゲームの中ならできるじゃないですか。
もしも、デトロイトみたいなゲームを手軽に自由に作れるソフトがあったら、倫理的に問題があるシチュエーションを研究したい研究者達はみんな作りたいと思います。
GTAなどを使って行動傾向の実験をしているところはあるのですが、GTAにあるシチュエーションしか試せないわけですよね。 Detroit: Become Humanのような仕組みは、そういうツールとしての可能性もあるだろうなと思います。
昔、aibo作ったときに「人工知能」を作るのがキリスト教的にOKか微妙だなという事になって、一回ローマ教皇にお伺いを立てたことがあったかと思います。
もしもDetroit: Become Humanのように実際アンドロイドが作られたとしたらキリスト教圏の国々はどのように対応するのか気になりますね。
これも以前小野 憲史先生がおっしゃっていたのですが、日本はドラえもんやアトムの影響で、物体のロボットと仲良くする下地は結構あるらしいですね。
その割に姿が見えないAIの事は妙に怖がるというw
次回 研究予定のタイトル
2022年10月15日(土)「モンスターファーム」
次回はモンスターファームシリーズをみんなで調べる予定です。
みんなで調べている様子はふみいちのTwitchチャンネルで配信していますので気軽に遊びにきてください
近藤史一ゲーム研究会では
一緒に "ゲーム研究" をしてくれる仲間を募集中です。
ゲームをただプレイするだけではなく、ゲームをプレイする以外の価値を探して、自分たちの仕事や生活に役に立てる事を目指しています。
もちろんただ "仲間に入りたいな" "ふみいちを応援したいな" という方も大歓迎です。
近藤史一/ふみいち
1985年,愛知県生まれ。ネットタレント兼社会人学生。2008年に日本で初めてゲーム実況のマネタイズに成功。2009年にゲーム実況専門の映像制作プロダクションを立ち上げ,2019年までゲーム実況番組の制作と出演に携わる。ゲーム実況のメーカー公認化を推し進める取り組みや,ゲーム系オンラインサロンを主宰し東京ゲームショウにブースを出展するなどの活動を行う。現在は杏林大学で臨床心理学を学びつつ,日本デジタルゲーム学会広報委員を務め,自身の立ち上げたオンラインサロンにてゲーム研究に取り組んでいる。
※記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
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