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【講評会】 FLAMo Challenge Vol.3

今回の課題

今回は、幾何学模様のデザインを自由に動かしていただきました。
幾何学模様は企業ロゴやアニメーション動画にも採用されることの多いデザインです。遊び心のある魅力的な幾何学模様のモーショングラフィックスを作れるようになりたいですね!
そんな今回の素材はこちらです。

今回は自由にモーションを付けていただいたこともあり、アイデアに富んだ面白みのある作品が集まりました。 正解のない遊び要素の強い課題ではありますが、それぞれ講評させていただきます。(順不同)

完成作品

Yさん

イッツ・ア・スモールワールドをイメージして制作されたということで、子どもが興味を持ちそうな楽しい雰囲気になっていますね! イーズ感も気持ち良く、短い時間の中でとても丁寧に仕上げていただいた印象です。 ひとつひとつのモーションは申し分無いので、カメラワークで寄り引きなどを加えることで動きのある絵作りができるのではないかと思います。
また、雲や音符を足したアイデアは素晴らしいのですが、欲を言うならこちらも幾何学模様を使用したデザインにすると全体に統一感が出て更に良くなりそうですね!

Mさん

猫の素材を変形させて船にするというアイデアが素晴らしいと思いました! 船を出すのであれば、海感も出す必要が出てきますね。波を加えたり雲やカモメを足しても良さそうです。
猫の変形モーションはひとつの動きが終わってから次の動きが始まっていますが、動くタイミングを少し重ねるてあげると更にスムーズな変形ができそうですね。 花のモーションでは、顔の出現と茎が縮むタイミングをずらして、顔が出てくる動きをしっかり見せると、花が増してキャラクターとして活きてくるのではないかと思います。

Yさん

物理シミュレーションプラグインであるNewton3を使用した作品ですね!
単純に積み木を壊すだけではなく、カットを割って更にスローを加える演出力が素晴らしいです! カット2の頭に積み木が落ちてくるまでの一瞬のタメを付けたことによって、その後の崩れるスピード感がより際立っていますね。
一点だけ、ラストカットをもっと引いて広く見せてあげると、前カットとのメリハリが付く+状況説明カットとしても分かりやすくなるのではないかと思いました。

Mさん

短い時間で難易度の高いグリッドの変形にチャレンジしましたね!
力技と仰っていた通り、細かな部分の粗は見受けられますが全体の雰囲気としてはとても良いのではないでしょうか。 キーフレーム間隔を一定にしてループを使用することで、手数を減らしつつも見栄えの良さを維持しているあたりMさんの技術力の高さを感じます。 さらに作業効率を上げるのであれば、Flex(https://flashbackj.com/product/flex)という行と列を制御するスクリプトの使用も考えられますね。 とても面白いアイデアなので、ぜひ完成形も見てみたいと思いました。

Sさん

髭のシェイプを利用して虎の模様を表現するアイデア良いですね!
虎へ変形後の顔が一瞬なのでもう少し長めに表示しても良さそうです。 顔の変化が全て同時に動いているので、タイミングを微妙にずらしたり、動きに遊びを加える(予備動作をつける)などして面白みを追加するとクオリティアップに繋がるかと思います。 この作品の見所は変形モーションだと思うので、変形尺とモーションの密度を増やしてじっくり見せてあげても良いと思いました。

Iさん

制限時間的に厳しい中で頑張っていただきありがとうございます!
現状、動いているものの中で左上のシェイプの動きが速いので、ここの速度を他と近づけることで速度に統一感が出て見やすいモーションになるかと思います。 動きの速度は、モーショングラフィックスにおいては視聴者の視点をコントロールすることもできる重要な項目です。例えば同じようなオブジェクトが幾つか同時に動いている場合は、速度の差が大きいものに目がいきますよね。 今回のような幾何学模様の場合、どれかひとつに視点が集中しすぎると全体としては見ずらくなってしまうので、速度やイーズ感はある程度統一した方が見やすいでしょう。逆に見せたいものが決まっている場合は、速度の差を利用して視点を集中させてあげることもできますね!

Hさん

よく考えて作られたのが伝わってきます!全てループもしていて、短尺ながら見応えのあるものに仕上がっていますね! ブラッシュアップのポイントとしては、イーズ感と速度をもう少し統一させることと、モーションが付いているもののシルエットが変化していない図形が幾つかあるので(例えば左列の上から1・2番目など)大きく動くダイナミックなモーションを付けると見栄えが良くなるのではないかと思います。 また、更にアレンジするとすればカメラの寄り引きや移動を加えることも考えられますね!細かな動きを詰めることも大切ですが、思い切って大きな動きを加えるアイデアも引き出しに加えていただければと思います。

管理者

「積み木の迷宮に迷い込んだ猫」というイメージで制作しました。猫の迷って困っている雰囲気を出しきれないまま終了してしまったのでコンセプトを表現しきれていません。素材を2つ組み合わせるという欲張りが裏目に出てしまいましたね。 ループは上手くできたので、何度入っても同じ場面になってしまうタイムリープ感(迷宮感)は出せた…と思っています!

最後に

たくさんのご参加ありがとうございました!
今回は幾何学模様というテーマでしたが、回ごとに異なるテーマに挑戦できるのもこのイベントの楽しさです。
皆さまのご参加を楽しみにしています!



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