クリニックの業務は多岐にわたり、多忙を極めているかと思います。そんな中で優秀なスタッフが多くの業務量を短時間にこなしているクリニックもあるでしょう。さらに、そんな優秀なスタッフに仕事をまかせて、他のスタッフへの業務の共有や教育が行えておらず、その人にしかできない属人性の高い状態ではないでしょうか？
実はこの状態は、クリニックの運営自体に多大な影響を与える危険性を持っています。
ここでは、超人スタッフに頼らずともしっかり業務が回せる方法をお伝えしていきます。

気づいてますか？超人スタッフの存在

まず、ただのスタッフではなく、実は超人スタッフだった場合がありますので、超人スタッフの存在に気付けるように特徴をいくつかお伝えしていきます。

超人スタッフの特徴

• 患者さんからのクレームにも平然としている

• 他のスタッフに気を遣い、仕事を巻き取っている

• レセプトの作成、確認、点検など大変な業務を１人で行っている

• 医療知識が豊富

• パソコンスキルやコミュニケーション能力が高く、事務系（採用・広報・秘書など）の仕事以外も任せている

上記の特徴に当てはまっている方は、超人スタッフの可能性が高いです。
そして、その方に多くの仕事を任せてしまっている場合は、健全な運営ができているとは言えない状況でもあります。

もし、超人スタッフがやめてしまったら…

超人スタッフがやめてしまったときのことを考えてみて下さい。
超人スタッフは仕事ができて、精神力もあり、人間性も優れています。そんな方は、周りから頼られ、好まれ、慕われます。
もしやめてしまうと…

業務が回らなくなる

多くの仕事量に、引き継いだスタッフは多忙になってしまい、業務が回らなくなってしまいます。また、スタッフ自身、肉体的にも精神的にも追い込まれてしまうでしょう。

現場が混乱する

期日のある仕事や臨機応変に対応する必要がある仕事だと、これまで携わってなかったスタッフだと対応ができず、現場が混乱してしまいます。

他のスタッフもやめてしまう

一番最悪なパターンです。
引き継いだ業務が大変でやめてしまうのか。この人について行きたいとの想いからやめてしまうのか。どちらにせよ、人材流出が一番の痛手になります。

このような事態にならないよう、事前に対策を打ち、超人スタッフに頼らずともしっかり業務が回る体制を構築していきましょう。

超人スタッフに頼らない方法

まず理想の状態ですが、スタッフ１人１人の能力値に頼らない、能力値が高くても低くても平均的な仕事のパフォーマンスで運営できる状態が望ましいです。
これは、属人性を排除してどんな人でも問題なく業務がまわる状態を目指そうというものです。

マニュアルの作成

新しく入った方や初めて携わる業務でも問題なくこなせるよう、マニュアルを作成しましょう。また、マニュアルも文字だけではなく画像を入れるなどして分かりやすく作成することも重要です。

業務量を減らす

業務の効率化を行いましょう。無駄な業務を見直したり、業務量を減らすことができるITツールの導入などで業務量を減らし、業務に余裕を持たせましょう。

業務の難易度を下げる

難しい業務でも細分化することで難易度を下げることが可能です。
難易度を下げることができれば、だれでもできるようになったり、特定のスタッフに頼る状況から脱することができます。

常に超人スタッフを集めることができるのであれば、問題ないかもしれません。しかし、医療業界は人材不足の現状です。なかなか都合よく集めることはできないでしょう。
このように、人材流出の経営リスクをしっかり予防することも医療が発展することの１つの要因だと思います。

まとめ

超人スタッフに頼りすぎる経営は徐々に変えていきましょう。
「マニュアルを作成し」、「業務量を減らし」、「業務の難易度を下げる」など、これらを実践することでスタッフの満足度向上につながり、それが患者さんにも伝わることでいい口コミにつながり、リピート率の向上や新患獲得にもつながっていきます。
ぜひ、できるところから実践してみてください。

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