昨今、通貨の在り方は様々です。20世紀から進められてきた通貨の国際化により外貨との交換はとても容易になり、現在では通貨の仮想化が進んでいます。しかし、そんななかでFLNでは、地域経済を活性化させるべく、通貨や経済のローカル化に取り組んでいます。

  ☝   FLNポイント事業の基本的なモデルに関してはこちら。

こんにちは。FLN公共チームの林です。本記事では、FLNの通貨のローカル化に現在積極的に取り組んでいるゆうすいポイント（静岡県清水町地域ポイント）についてお話しします。

ゆうすいポイントとは

静岡県清水町は、人口３万人ほどの町です。両隣を沼津市、三島市に挟まれ、ベットタウンとしての性格も持ち合わせています。

実は清水町には鉄道駅がなく、町民が集まり賑わう町の商店街（商店会組織）がありませんでした。事業者同士のつながる機会をさらに創出し、町民に地域内のお店をもっと知って、利用してもらいたい。
こうした背景からゆうすいポイントは誕生しました！

  ☝ このように地域ポイントは、地域の持つ課題を解決するべく民間の事業者や自治体と連携しながら制度運営を行っています。

ゆうすいポイントの取り組み

こうした町内事業者を巻き込み、町民とも協働して地域経済の循環を遂げるべく、ゆうすいポイントを活用した給付事業やイベント開催といった様々な施策に取り組んできました！

①コロナ禍における子育て世帯支援給付事業

ゆうすいポイントの運営が開始された2016年から４年ほど経った頃、今もなお続く感染症が経済に影響を与え始めました。そこで清水町では、ポイントを給付することで打撃を受ける町内事業者への支援と子育て世帯への支援を行いました。

「地域内でしか使えないポイント」にはある特徴があります。それは、地域で配布したポイントは必ず使える先である地域のお店に流れていく＝金銭的な支援につながるという点です。本施策により地域のお店や子育て世帯を支援することで、ゆうすいポイントを利用してくれる町民やゆうすいポイントへの協力店として参加する事業者が大きく増えていきました。

似た支援策としてプレミアム商品券がありますが、一時期の消費喚起で終息するプレミアン商品券とは異なり、地域ポイントは継続していくことが前提となっており、給付事業で出会った事業者のお店にまた行こう！という気持ちをブーストすることにつながっています！

②コロナ禍における全世帯への給付事業

こちらは2022年8月から開始された、ゆうすいポイントを用いた2度目の給付事業です。2度目であることに加え、事業者も継続してゆうすいポイントに参加していたことから、スムーズに給付事業を実施することが可能でした。全世帯への給付であることから、初回以上の認知度の向上とユーザー／加盟店の増加を促す給付となり、前回同様に町の経済を支援する取り組みとなっています。

また、全戸配布により大規模なゆうすいポイント利用のデータが集積されることにつながっています。今後さらに効果的にゆうすいポイントや経済支援の事業を実施するに当たり、今回のデータの活用が期待できます！

③その他の取り組み

そのほかにも、ゆうすいポイントに加盟している事業者が出店するマルシェイベントや

ゆうすいポイント加盟店を回ることでポイントがたまるキャンペーンイベントなど、

町民と事業者がともに清水町の活性を促すための取り組みを幅広く行いながら、ゆうすいポイントを活用して各々が楽しめる施策を行っています。

地域ポイントの更なる可能性を探求していきます！

今回ご紹介した通り、ゆうすいポイントでは地域のお店を支援して町内を盛り上げていきたいという想いのもと様々な取り組みを実施しながら、清水町内で拡大を遂げています！

また、５年半の運用を経てFLNと現地運営パートナーは、清水町と協働・協創のまちづくり協定を2022年2月に締結しました。
これからもゆうすいポイントは地域経済を循環させるためのデジタルインフラとしてあり続け、町民の皆様へ事業者と地域とつながる楽しさを提供し、地域ポイントが持つ更なる可能性を探求・具現化していこうと考えています🔥🔥🔥