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雇われるのに向かないタイプ

前回、ドカ食いに誘ってきた友人が抱えてたストレスの原因は、後輩でした。

それは、先輩である友人の意図とは違った方向に後輩が受け取ったらしいことから始まった行き違い。
それが元で卑屈になったり、感情大爆発させてたらしい。
で、それをうまくなだめたりフォローしたり、頭を悩ませたりして相当なストレスが溜まっていたと。

いろいろあって新しい難しい仕事を後輩に任せ、代わりにその後輩が入社当時からやってた仕事を他の人に回したら、
「自分はできない奴だと思われた」
「なんの説明もなく外されたのがショックだった」
最終的には、
「自分は必要とされてない!」と卑屈になって泣き叫んだそうな。

もちろん会社側はそんな意図など全くなく、仕事量を調整しただけなのに、仕事を奪われたという方向に思考が走ってしまった。
思考回路が一直線。
こうと決めつけたら、猪突猛進。

結局、友人と上司がちゃんと話を聞いてやって、説明も丁寧にしたら納得して落ち着いてくれた模様。
お互いの意見をちゃんとぶつけ合えたら、理解し合えるのだ。友人はキレる一歩手前だったようだが。

なんというか話から想像するに、仕事にこだわりを強く持ち、責任感とプライドがちょっと強めな子なんだろう。それでいて、ちょっと劣等感も持ってそう。
自分が持ってた仕事に誇りを持ち、ものすごく頑張ってるという自負があったからこそ、それを取り上げられ、裏切られた気持ちになったのかもしれぬ。

何事も一方的な命令でなく、拳で分かり合いたいというか。会社みたいな上意下達のやり方に納得できない。自分の意見を聞いてほしい。
そして納得するまで、テコでも動かない。
融通の利かない主人公みたいな気質だろうか。

こういうの、物語ではアリだけど(周りを巻き込んでいくから)、会社という組織では確かに面倒というか扱いに困るタイプだと思う。
なぜなら、私もそういうタイプだからだ。

友人は後輩を「甘やかしすぎた」と後悔していたようだが、その子の特性を会社が上手く扱えるようになれば、本当に会社に貢献してくれる人材になりそうではある。
なんせ、「大変な仕事を任せてもらえて、本当にうれしい」と堂々と言ってのける子なのだ。
(普通だったら愚痴の一つも言いたくなるだろう)

ただ、それを周りが理解しない内は、面倒な子、扱いに困る厄介者としかみなされないだろうなぁ。
その子の手綱をうまいこと握って上手に走らせることが、会社の今後の課題だと私は申し上げておきました。

一般的なものの見方として、会社にとって扱いやすい、雇われるのに向いてるのは、何でも指示に従える、こだわりが薄く割り切りがよいカラッとした性格の人でしょう。

変化に敏感だったり、ちょっとしたことに反応してしまう過敏かつ自我が強い熱血タイプは、本当は自立してお金を稼ぐ方が向くのだろうなと。

特に事務職って向いてる人が案外少ないのかもしれない。
事務は何より連携というか、つながりを重視するイメージですね。内内でのコミュニケーションがものを言うというか。

内容にもよるけれど、経理とかお金関係をやってると性格がきつくなるのが分かると同僚の子も言ってたし、元々きつめな人の方が向いてるのだろう。場合によっては、強く出ないといけない場面もあるでしょうし。

割きりがよく、何事にもサッパリとしてるような人の方が向いてるのは、なんか分かりますね。
経理をやってる友人はまさにそういうタイプです。

でも世の中には自我が強かったり、意思や信念をちゃんと持ってる人は結構多いと思うし、それってむしろいいことだと思うんです。

でも社会でやっていくには、ある程度抑えなければならないから、私生活の方でその強さが強く発揮されてしまうんだと。
例えば、ネットの中とか。
自分はこう思う、お前が間違っている!と叩きまくったり。

自我の強さも信念も、悪いものでは無い。
ただ、うまく回ってないだけなんだ。

その後輩の話はさ、自分も心当たりがあるところがあって。

仕事に責任とプライドを持ちやすい職人気質だからこそ、融通が利かないところも出てくるし、そこに固執しすぎることで、つい防衛反応として感情的になってしまうこととか。
結果、周りと衝突することとか。

話を聞いて、改めて意識しとかないといけないなと思ったし、醜態をさらすところにタイミングよくブレーキをかけてくれた気がする。

自分の信念や自我の強さは、そういう場で発揮するのでなく違う所に使った方が、少なくとも日本の会社では安泰にやっていける。
なんだかんだ、安定収入が欲しいのです。

だから使い分けが大事だなと。
意識の隅においておこうと思った。

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