見出し画像

僕のPCの壊れ方が異常だった件

さて、4月のこと。
PCが壊れた。
---否。壊れていたことを知るに至った。

数ヶ月前からファンの音が異常に大きかったため、いい加減中を開けて掃除しなきゃなと思っていた。
このPCとの付き合いは約10年。
内2回メモリーが焼けたのでメモリーだけは3代目だけれど、他は皆10年前から変わっていない。
PCの寿命というのはもって5年で、それはパーツの劣化もあるけれど日進月歩のネットの世界では必要なスペックを満たせなくなるという意味合いもある。
なのである程度熱がこもってしまったり結果としてファンの回転数が多くなるのは仕方がない。

しかし、今回ばかりは違った。
何しろモニターから発せられる音をかき消すほどの騒音だったのだ。
これは間違いなく異常である。

そんな訳で開けてみた。
百聞は一見に如かずなので早速ご覧いただこう。

おわかりいただけただろうか……。
なんとCPUクーラーの爪が全て折れていたのである。
僕が使っている機体はDellのゲーミングPCであるエイリアンウェァシリーズのX51モデルであり、コイツの特徴は当時割と化物のスペックなのにミドルタワーというコンパクトさが売りだった。
中を開けると立体パズルの様に各パーツが押し込められ、配線も中々にギリギリを攻めている。
そう。
とっくの昔に爪が折れ始め、恐らく最後の1本が折れたことで支えをなくしたCPUクーラーは、マザーボードとタワーのパネルに挟まれているだけの状態で動いていたのだ。

少し補足説明をしよう。
まずCPUクーラーはシリコングリスという潤滑油によってCPUと密着することによってCPUの熱処理を行う。
そのシリコングリスもカピカピである。
固定されず、密着する手段も失った彼は、それでもCPUを冷却するために暴走にも似た回転数を叩き出していたのである。
マジすまんかった。
あとよくぞここまで他を壊さずにいてくれた。
感動した。

こと此処に至って改めて自分のモデルが10年前の物であることを認識し、しかし中身を丸ごと放棄して新しいHDDに移すのも面倒なので修理と新しい子のお迎えを同時進行することにした。
現行のこの子はサブ機としてもう少しの間活躍してもらい、少しずつ新しい子に役割を移していくのが最終目標だ。

何せ僕はマルチである。
音楽に動画編集にイラストにCGにと、その全てを積み込んでいる。
そしてそれらの多くはプラグインという外部のプログラムを追加して使い易さや能力アップを施している。
つまり、新しいPCには全ての基礎のソフトをインストールした上で長年追加してきたプラグインを積み直さなければいけないということになる。
一言で言うと地獄だ。
このサルベージが最も時間のかかる作業だと言っても過言ではない。
そしてその間全ての作業がストップすることになる。
単純にヤバい

先に結果を言うと新しいCPUクーラーを装着して直した。
しかしそこに至るまでの紆余曲折と次の子がくる今月の14日までにしなければならない下準備は実に膨大である。
あと僕は不器用に自信ニキなので、もちろん分解したパズルの再構築はできなくて背面パネルは開けっ放しである。
よほどの改造好きのギークでなければこれはやらない。
埃やら小さなゴミでショートを始めとする各致命的不具合を引き起こすことに繋がるからだ。
あと単純に火事になる危険がある。
しかし閉まらないものは閉まらないのだ。
そもそも新しいCPUクーラーがCPUに対応していてもタワーに対応しているとは限らない。大きさが違えばパズルはもちろんかみ合わない。

不気味なまでに各ファンが静かになった開けっ放しPCで作業している今。
ジリジリと焦げる様な怖さに怯えながらこれを書いている。


よろしければサポートをお願いします。お金は実験や工作に必要な資材の調達に使わせていただきます!