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完売した同人誌を再販したくない

ありがたいことに先日発行した同人誌が完売したが、その後再販はないのかと問い合わせが来ている。
私は再販はするべきではないと考えている。
創作垢では検討しますなどと濁しているが、ここでは正直な気持ちを書きたい。

まず、下手に多めに再販して爆死したくない。数人の声を大きなの声と受けとめないよう気をつけねばならない。
いまは本が完売して再販する声もあり、作品が求められている感覚に浮かれている。
あとからハマった人のために在庫を残すべきと考える人もいるが、私は同人誌とは時の縁だと思っているので存在するかもわからない人のために在庫は抱えたくない。
それと純粋に金銭的な負担が大きい。再販はコスパが悪い。そのお金で新刊を刷りたい。

次に、この浮かれた気持ちを1秒でも長く持続させたいと思っている。
普段は同人誌にも無料で閲覧できる作品にも閑古鳥が鳴いているから、現在は確変中だ。次回も早めに買わないと売り切れるかもしれないサークルとして注目されたい(活動するかは未定だが)。
創作で承認欲求が満たされる貴重な機会である。気が済むまで気持ちよくなって何が悪い。
普段私の創作に見向きもしない人から求められる優越感は他に替えようがない。


最後に、私は創作とは閲覧できなくなることで価値が高まると考えている。
見たいのに見れない気持ちが作品の価値を高めてくれる。だから私は作品を非公開にしたり削除したりすることに抵抗がない。これも前述した作品を求められたい気持ちに通じている。
普段からちゃんと反応がもらえたらこんなことはしない。

もしすぐにweb再録してしまうと、買ってくれた人が損することになる。
再販希望とは身勝手なことだと弁えたうえで発言すべきだと思う。
印刷費を負担するor値上げしてもいいと申し出る人が現れるまで私は再販の手続きを踏まないと思う。
できるだけ長くいい気持ちで次の創作に取り掛かり、多くの人に見てもらえるようないいものを作りたい。


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