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私のプロテクション・チーム

家から駅までは、自転車を利用する。一本道をただただ真っ直ぐ進む。
途中に信号は4つ。まったく信号に引っかからずに駅まで到着できることもあれば、みごとに全部の信号でひっかかることもある。

それは昨日の夜のことだった。
駅の近くで用事があり、私はいつものように自転車をこいで駅に向かった。2つ目の信号が赤になったので、横断歩道の手前で止まった。

道路脇には金網があり、風雨にさらされた政治家のポスターが貼ってある。その金網の土台の縁石のようなところに左足をのせて、信号が変わるのを待つ。「駅のポストに郵便物を出して、コンビニで支払いをして、それからあのお店に行って、、、」と頭の中で考えながら。

信号が青になり、右足でペダルを踏み込んだ。
その瞬間、私は自転車ごと道路に倒れ込んだ。

「???」

何が起こったのかわからないまま左足に鋭い痛み。
さらに、左足の甲がものすごく締め付けられている。

自分の足で立ち上がり、足元に目をやると、そのとき履いていたアディダスのスニーカーの靴紐がものすごくきつく締まっていて、足先の方のひもが大きなわっかになっていた。

「紐がひっかかったのか」

そこでやっと状況を理解した。
おそらく金網の下部にひっかかるような部分があったのだろう。

靴紐を通す穴が一つやぶれていた。とにかく靴紐をほどいてゆるめた。そして前カゴに入っていたトートバッグから散らばった荷物を拾い、自転車を起こした。そして深く息を吐く。

この間、信号が何回か変わって、車は何台も通り過ぎていったので、おそらく私はひどくゆっくりと動いていたのだろう。

ひとまず、身体の状態を確認しようと思い、自転車を押して少し広いスペースに移動した。
左足のふくらはぎがつっていた。手のひらが擦り剝けていた。
痛み云々というよりもショックが大きかったので、そのまま家に帰ろうと思ったけれど、それ以外は大した怪我もなく大丈夫そうだったので、当初の予定通り駅に向かった。

「またやっちゃった」
「まさか靴紐がひっかかるなんて」
「でもこれくらいで済んで良かった」

ゆっくり自転車をこぎながら、いくつもの声が自分の中でぐるぐるした。

大人になってから自転車で転ぶのはこれで3回目。

1回目は結構なスピードで走っているときに、前輪についていた鍵のユニットが外れて車輪が止まり、前に投げ出された。このときは肘を骨折し、前歯が1本折れた。肘をボルトで固定するための手術と、そのボルトをとる手術、長期間のギブスで曲がらなくなってしまった肘のリハビリが大変だった。

2回目は、道路標識の柱をよけたつもりがぶつかってしまい、車道に倒れこんだ。すぐに車が来ていたら確実にひかれてただろうけど、このときは運よく大丈夫だった。あちこち擦りむけやあざが出来ていた。

そして昨日の3回目。左足だけでなく、夜中から太股の打ち身、肋骨の痛み、肩の打ち身、首の痛みなども出てきた。

おっちょこちょいとか、ドジといえば、笑い話になるし、話のネタができたとも思うんだけど、でも何より思うのは、「今回もこれくらいで済んでほんとうによかった」ということ。

1回目は結構な骨折をしたし、歯も折れたけど、でも顔には傷一つつかなかったし、左手だったので、右手で生活できた(ちなみにそのときはライターをしていて仕事は右手だけでパソコンを打っていた)。

2回目も、車にひかれることなく、転んだショックや痛み程度で済んだ。
今回も、(おそらく)打ち身ですんでいる。

自転車に限らず、階段を踏み外して落ちることもこれまで何度もあった。
妊娠中に落ちたときは、そのショックとコトの重大さに、しばらくその場から動けなかった。そのときも流産も骨折もすることなく、すんでいる。

私は意外と受け身がうまいのか?というのは冗談で、不注意をあらためてもっと気をつけろよって話なんだけど、おそらく私の守護霊のチームが毎回守ってくれているのではないか、と思っている。

なにかの本で読んだのだけれど、守護霊というのは、ご先祖様の霊とかではなく、自分の担当の霊が5人くらいのチームでサポートしてくれているらしい。

自分で見たわけではないので真偽のほどはわからないけれど、なんかもっとひどいこともあり得た状況で、守ってくれているというのはとても感じる。

私の守護霊チームの方々は、おそらく私のそそっかしさに半ば呆れ顔をしながらも、ある程度のクッションになってくれたり、上から引っ張り上げてくれたり、なんかしてくれているに違いない。
守護霊は英語では「Guardian spirit」というらしいけれど、私の守護霊チームのspiritたちは、今回の投稿で使った写真のように、身体を張ってくれているようなイメージ。

本当に有難いことです。
今後も私のそそっかしさはなくならないかもしれないけれど、でもこれまで以上に気をつけます。
どうか引き続き見守っていてください。
心の声でお礼を言っている今日なのでした。


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