メイキング|「Re:tune」リメイク #13 執筆:転【3】
【3】
さて、ここからは本題の世界が孤立していくまでを描写します。うまく書きたいですね。
とはいえ大きく形が変わるのではなく、分かれてしまうだけなのでそんな大掛かりではなくていいかな、と思います。もう一度夢を見てもいいかもしれませんが、あまり詳しく書いていくと予定をオーバーしてしまうのでやめておきましょう。
ひとまず書いていきます。
午前2時くらいでしょうか。私も寝落ちをした時はこれくらいの時間に目が覚めます。二度寝をしたいけど変に目が冴えてしまう時ってありますよね。
世界が分かれてしまうタイミングとしては、[僕]が学校に行くまでのどこかを考えています。教室に彼女がいない・掲示板の彼女の名前がないことを知るには、学校に行ってからでは遅いですからね。
深夜の、朝でも夜でもない時間帯、夢かどうかもわからない意識の中で何かに触れて、世界がズレてしまう。そのズレを認識出来てしまう[僕]は、やがて分かれた世界へ迷い込んでいきます。
今後どこかのタイミングで改めて書きますが、世界の正しい流れは「彼女が世界について認識せず、認識したとしても他者と共有できない」というものになります。元々彼女が孤独を感じていたとしても、その理由を深く掘り下げなければ世界に影響はありませんからね。
とはいえ、それだけ自分の内面と向き合って世界の在り方を感じ取ることができるということは、[認識]が進んでいるともいえます。1.2で提示した[場]を形成する能力がどの程度あるか、ということですね。成熟はしていないけど、その準備は着々と進んでいる。
そんななか、捨てられた可能性である「彼女が世界についての認識を他者と共有する」という事象を彼女が認識してしまったことで、イレギュラーが発生してしまいます。そのエラーを処理しきれず、世界全体に悪影響を及ぼす可能性がある存在を排除しようとする力が働き、「[彼女]を取り巻くもの」が世界から分離されます。彼女の選択の全てが世界の時間の流れに影響を与えなくなり(干渉できなくなり)、[場]を作る力が不十分な彼女は自身の[世界](=自分が認識できる範囲)の中でしか存在できない。その[世界]というのは、この事象のきっかけとなったあの教室のことです。
そこにどうして[僕]が干渉できるかというと、[彼女]との[世界]の話をするうちにその考え方を共有(≒擬似的に認識)したからです。[僕]自身はまだまだ成熟には程遠い存在ではありますが、[彼女]との縁を頼りに[彼女の世界]へ辿り着きます。
こう書くとややこしくて混乱しますね。自分自身でも十分に言語化できていない部分なので、今後覆される可能性はあります。物語を重ねていくうちに、答えに辿り着けたらいいですね。
さて、物語に戻ります。
前述した通り、世界が分かれてしまうきっかけはあの教室での出来事です。そのため、これまでの時間は世界がエラーを処理しようとしている期間と考えることができます。投げ出すまでの間ですね。そのため、実際に世界が分離するのはこの後になります。
実際に分かれてしまうきっかけを作ったのは[僕]ということにした方がいいかもしれませんね。彼女が異物ならそれを取り除いて捨てればいいだけですし、それだけならその[魂]はまた新しい肉体を得て学習をやり直せばいいだけですし。世界が分かれてしまうというのは、なにかを内包する[場]が必要になったから、と考えるのもアリかもしれません。
それらを踏まえて進めていきましょう。
思考の整理の場を作りたかったのですが、家から出るのは難しそうですね。眠れないそうですし、このまま自分の部屋でやっていくしかなさそうです。
せっかく喫茶店のマスターを登場させたので、話のきっかけにしました。この前の[世界]の話について考えつつ、夢のことも解析していきます。
[僕]自身の思考の整理はまだちゃんと書いてなかったはずなのでこのまま進めていきます。
この世界の正しさについてはこれ以上の情報はないですね。似たような話は前章までに書いていますし、重複してくどくなっている場合はどっちかを削ります。
あとは夢での出来事について考えていきます。それも正しい世界なのかどうか。
「夢が記憶を整理する処理」から「誰かの記憶(や情報)を再生する場所」という認識に変えてもらいます。こういった閃きや感覚が[僕]が[世界]とズレてしまっている証でもありますし。
前のセクションで夢について書いた時、黒いモヤとして表現されている理由について書きましたが、あれが正しいかどうかはまた改めて検証します。物語を進めるにつれて、自分の考えも少しずつ解像度が上がって(より確からしく)なっていくので。
相変わらず彼女に対する感情が暴走していますが、ちゃんとブレーキを踏む描写もこのあと続けます。
最後に何かが変わるのを感じてから眠り、彼女がいなくなった明日を迎えます。
実際に[彼女]の世界に入る(今の世界から分離する)のは教室の扉を引いた時なので、いまはまだ世界の方向性が変わっただけです。高速道路から降りる時みたいですね。メインの大きな流れから逸れて、目的地に辿り着くために減速する。いま[僕]はその過程にいます。
この時すでに[彼女]の痕跡はありません。孤立が確定していないものの、イレギュラーを主線から外しているので、もう誰も感知できずにいます。[僕]だけがその狭間にいるため、[彼女]のもとに辿り着けるのです。
このセクションはちょっと書きすぎちゃいましたね。数えたら2,200文字弱でした。この時点ですでに目標の7,000字を超えてしまっています。
さらに言えば物語が動く表現が最後の数行だけなので、【転】としては不十分かもしれません。
ここで切り上げようとも思いましたが、そもそも原文をリメイクしていないですし、はみ出た分は推敲の時に大幅にカットすればいいでしょう。いまは書くのが優先です。
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