2.4 結:孤立してしまった世界での2人
ここからは孤立した世界でこれまでのことを振り返ります。[彼女]の特異性と[世界]の状況について、【起】と同じように会話をしながら詰めていきます。
まずは原文を見てみましょう。
原文では夕方に学校に戻ってきた[僕]が再び教室で[彼女]と会い、そこで全てを察する流れになっています。こちらでも原因は[彼女]にあり、それに[僕]が巻き込まれているところは同じですね。
ここで[僕]こんなに驚いているのは、集会で「彼女が死んだ」と聞いたからです。リメイク後は流れが異なるため、リアクションは変えましょう。
また、ここまで察しが良すぎるのも変ですし(どうして理解できたのかを描写していないですし)、物語を片付けるには味気ないので足していきます。
大まかな流れは以下の通り。
彼女もう一度会えたことへの安堵と疑問
彼女の秘密と、知ってしまったこと
孤立した世界でのふたり
とはいえあまりこのセクションではイベントが起こらないので、くどくならない程度にテンポよく片付けられたらいいですね。
【1】
ここは、【起】の再演を行います。あの特別な時間が戻ってきたと錯覚してしまいますが、これ以上時間が進まないということを暗に示しています。ですが、ここから先は[僕]と[彼女]しかこの世界にはいないため、吹奏楽部や運動部の声は聞こえません。扉を開くまでは昼休みだったため、音が消えたことを表現するためにそちらを使います。
世界が分離してしまったとしても状況は変わりないため、[彼女]は席について振り向きざまに問いかけます。【起】ではイメージを重視してセリフと情景の順序を一部変えていますが、今回は時系列通りに描写していきます。
【起】をちゃんと再現するのはこれくらいでいいでしょうか。このあとは彼女の秘密について紐解くために、席につくところまでを書いていきます。流れは同じ様になってしまうでしょうが。
[僕]の妄想はちょっと気持ち悪いですけど、よっぽど蛇足にならない限りはこのまま書き進めていきます。いつものごとく、あとから修正できますし。
この孤立した世界は彼女だけの世界なので、彼女が認識できるところまでが活動できる範囲です。そのため、教室の中でしか動けず閉じ込められてしまっています。ただ、[僕]が介入したことでそのエリアが広がります。そこをヒントに話を広げていきましょう。
[僕]↔[彼女]間の呼び方をちゃんと考えてなかったですね。お互いに「キミ」だと、ふと読み返したときにどちらが話しているのか分からなくなってしまいますし。マスター→[僕]は「君」なので、[彼女]→[僕]は「キミ」、[僕]→[彼女]は「きみ」としましょう。名前を出していればここまで苦労はしなかったかもしれませんが。
「ひとりぼっちで大変だった」というところから「外に出られたらいいのにね」というところに繋げつつ、うっかり外に出られたふたりは学校の中を探検しながら答え合わせをしていきたいですね。
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