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羽田空港地上衝突事故考察のための基礎知識③ Live ATC

航空機事故等が起こると話題に上るサービスがある。
一番有名なのは「Live ATC」と「Flight Radar 24」であろう。
航空ファンにはお馴染みのサービスである。
今回の様な事故が発生した際などは、多数の方々が情報求める。
だがこのようなサービスは多くの協力で成り立っており完璧ではない。
仕組みを良く理解せず、間違った情報が流布されている懸念があるので簡単に書いておく。

今回は「Live ATC」について取り上げる

Live ATC
https://www.liveatc.net/

Live ATC とは、各空港の管制塔と航空機との交信をネットを介して傍受可能なサービスである。
空港のTower、Ground、Conpany 無線などもLiveで傍受可能である。
これらはアーカイブされ、一週間後までダウンロードが可能である。
航空ファンは無線機を持って空港近くまで行かずとも無線を傍受出来る有難いサービスである。

だが仕組み上、完璧ではない。
これらは多くの個人等が傍受した音声を、リアルタイムでネットを介して送って来るものである。
つまり傍受出来る音声は協力者の受信機の数、感度、空港やタワーからの距離等に左右される。
そのため傍受出来ない、出来なかった交信もある。

例えば今回の羽田空港事故では、海保機(JA722)側から発信した音声は録音されていない。
要因としては海保機(JA722)の電波が弱い、受信機の感度が高くなかったなどが考えられる。
受信機がスキャンによって交信を転送していた場合も、当該交信を拾えていない、いなかった可能性がある。

こういった仕組みから、録音がないから交信がなかったとは言えない
「録音されていない ≠ 交信が無かった」である。

ご興味のある方は、是非一度交信を傍受してみることをお勧めする。
Youtube等でライブ配信しているチャンネルもあり、すぐにでも視聴可能なので探してみて欲しい。

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