見出し画像

『next to normal』キャスト感想(注!内容に触れています!)

今回は、キャストの皆さんについて感想を。キャストの組み合わせが2チーム制でしたので、できれば、両チーム観たかった。(こんなにチケットが取れないとは)私は、安蘭さんチームを観劇できました。

作品に出てくるキャストは6名。そして、演技や歌声のエネルギーは無限大。まさに「少数精鋭ミュージカル」と名付けたくなる、人間の持つエネルギーを肌で感じました。

●安蘭ダイアナ●テンションが高い時、混乱している時、怒っている時、悲しみに飲み込まれている時、ノーマルな時、あらゆる状況のダイアナがリアルに伝わりました。家族それぞれの人物と対峙するダイアナの姿が生々しくて、安蘭さんがダイアナそのものというか。安蘭ダイアナの発するオーラや歌声、台詞が鮮やかでした。新納ドクターとのやり取りの間合いも流石。そして、海宝ゲイブが息子で、昆ナタリーが娘という繋がりに説得力がありました。血の繋がりを本当に感じて、より心をえぐられるような感覚に。

●海宝ゲイブ●作品より楽曲を先に知ったため、劇中で歌われる♪I'm Aliveがどんな感じなのか、観劇前はそれが一番気になっていましたが、観劇後は作品全体を通して海宝ゲイブの存在に打ちのめされました。身体中からゲイブの心情を叫ぶ歌声も、家族の傍らで囁く歌声も、ダイアナに向ける甘美な歌声も、すべて明瞭に届く歌詞や台詞。声や身体のコントロールが自在で、その海宝ゲイブの様子が、家族全員を支配しているように見えて、恐さを感じるほどでした。海宝ゲイブが舞台上に現れると、たとえ照明が暗くても目で追わずにはいられない。心が吸い込まれる魅力がありました。

●岡田ダン●岡田さんをミュージカル作品で観たのは、マリウス以来?!個人的に岡田さん=マリウスというイメージが強くありましたが、今は夫として父として苦悩する姿が心から離れません。安蘭ダイアナとも共通して、ゲイブやナタリーと血の繋がりを感じるあの雰囲気。後半で海宝ゲイブと激しく対峙する場面、ゲイブの名前を呼ぶ時の苦しそうにしぼり出す姿。ゲイブがダンを背後から抱いて互いの感情を露わにする場面、二人のせめぎ合いは観劇後も思い出しては、心がぎゅっと掴まれます。(二人ともマリウスだったんだよな、と冷静に思っても胸が熱くなり)心が震えました。

●昆ナタリー●前回つづった通り、最も感情移入したキャラクター。昆さんの力強くて芯のある歌声が、ナタリーの心の葛藤と重なりました。印象深かったのは、ダイアナに「next to normal、普通の隣りでいいのかも」と言う場面。母ダイアナとようやく会話ができた瞬間というか、ずっと辛い場面が続いていた中で光が差してきた瞬間を感じました。また、その後ダイアナが家を出て行ったことも予感していて、父ダンとの二人の生活を受け止めていた姿も頼もしく見えました。今後はナタリーの傍らにヘンリーが居てくれると思うと、希望も感じました。さらに、♪superboy and the invisible girlでの歌声がずっと頭で巡っています。昆さんの歌声に楽曲がビタっとハマっていました。海宝ゲイブとのハモリが最高!!で忘れられない!!

●橋本ヘンリー●等身大の青年の中に、何があってもナタリーを支えたい、という芯のある存在でした。また、観客に近い存在というか、家族を外側から見ているキャラクター。劇中、ヘンリーが居てくれて良かったと何度も思いました。ナタリーが抱く不安をしっかりと受け止めて、気休めではない心からの安心を与えようとするヘンリーの姿が印象的でした。

●新納ドクター●何と言っても、安蘭ダイアナとの間合いが巧い。とても繊細で難しいテーマを扱う作品の中で、新納ドクターの存在は、ヘンリー同様にポイントになっていると思います。『next to normal』という世界を観客と繋ぐ大切な存在であると感じました。また、スーツ姿がきまっていました!

まだまだ、見落としているところや聞き逃しているところがあると思うと、何度でも観たい作品です。とにかく、個々のキャラクターが繊細に大胆に演じられていました。楽曲も最高です。どうか、この先の公演も無事に進んでいきますように、お祈りしています!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?