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ボルネオ1人鳥見旅⑥〜ボルネオで高速バスに乗ったら、色々とツッコミどころが多かった話〜

↑前回の記事です

サンダカンメモリアルパークを後にして、いよいよ旅の後半の探鳥地、キナバル公園(Kinabalu Park)へ向かいます。当初サンダカンからコタキナバルへ飛行機で向かい、コタキナバルからミニバスでキナバル公園へ向かう予定でした。

しかし、調べてみるとサンダカンからコタキナバル行きの高速バスが存在するらしく、Googleマップで道のりを推定すると、キナバル公園の前を通過する可能性が高そう!そこで下ろして欲しいと交渉すれば、サンダカンからバス1本でキナバル公園に行けるのでは?と考え、思い切ってサンダカンから高速バスで行ってみました。詳しい事はネットでは分かりませんが、事前の情報に頼らず現地に行って何とかするのが旅の醍醐味ですからね。今回はその時の話を書いてみます。

サンダカンからコタキナバルへ向かうバス会社はSIDA ExpressとTongma Expressの2社がありますが、今回僕はSIDA Expressを利用しました。

↓ここがサンダカンからコタキナバルへと向かう高速バスの乗り場です。

↓高速バスの道順です


ここがSIDA Expressのチケットカウンター
綺麗なバスターミナルでびっくりしました。

さっそく受付に聞いてみます。

「コタキナバル行きのバスに乗って途中でキナバル公園で降ろしてほしいんだけど、それってできる?」

「バスの車掌さんに伝えれば問題ないよ。でも、運賃はコタキナバルに行くのと変わらないけど良い?」

よっしゃあ!きたぜ!!
運賃も40RM (1,200円)とお手頃価格だったので、全く問題ありません。

10時30分出発の便のチケットを無事にゲットできました!もうちょっと交渉が大変だと覚悟していたけど、ちょっと拍子抜け。出発まで時間があるので、バスターミナルでのんびりくつろぎました。

チケットにサラワクイルカがデザインされていて、とってもお洒落
まだ完成して間もないバスターミナル。
二階建てですが、二階は虚無空間でした。
野良猫がやってきて、僕の靴で爪研ぎやりました。
イスラム圏ではネコは神聖な生き物として扱われるからでしょうか?どの野良猫も警戒心皆無でした。
バスターミナルには様々な行き先のバスが来ていました。

バスの前方の窓ガラスを見ると、何故か日本のナンバープレートが貼ってありました。

盗難プレートかとも思いましたが、存在しない架空の日本の地名とかもあったので、なんちゃってジャパニーズステッカーみたいです。どういう訳かプレートの色も赤だし、ホント謎ですね。マレーシアでお洒落アイテムとして広まってるのかな?

横浜ナンバープレート
テアイアクってどこだよ笑
自家用車を改造した移動販売者がやってきました。これから長旅になりそうなので、オレンジジュースとお菓子を購入。
トランクには結構大きな荷物も詰められました。

定刻通りにバスが出発。

サンダカンを出発してしばらくすると、軍の検問所に到着。アサルトカービンを装備したマレー兵たちがバスに近づいてきて、トランクの中とかを見て不審なものが無いか確認しました。

お、あの兵士、M4カービン持ってんじゃん!すげー!!
めっちゃ写真撮りたかったけど、軍関係の写真を撮るのは御法度なので何とか堪えました。バレると面倒くさいですからね。

検問はすぐに終わり、バスはサンダカン市を出てブルランへ。

ここから大体6時間ほどのバス旅です。ボルネオ島のど真ん中を突っ切る道なので、周りの景色はずっとジャングルかと思いましたが、実際はアブラヤシのプランテーション農園がひたすら広がっていました。地平線のその先までずっーーーとアブラヤシ。

そりゃマレーシアにとって大事な産業かもしれませんが、やっぱり生き物好きにとっては複雑な心境です。この辺りも、かつてはオラウータンやボルネオゾウが住む豊かな熱帯雨林だったんだろうな。今となっては多様性の欠片もないプランテーションだけど…。そんな事を考えながら車窓を眺めていました。

こんな景色が約6時間延々と続きます。正直退屈。

バスがラナウ市を通過中、なんだかバスの車体が傾いているな~と思っていると、突然バスが道脇に急停車。ん?トイレ休憩かな、と思っていると、車掌さんがマレー語でアナウンスして乗客の中で男だけが下車し始めました。え?何??何が始まるの???

とりあえず僕も下車すると、男達がバスの後輪を見ながら、何か話し合っています。どうやらバスが故障してしまったようです。・・・は?

乗客の男達は慣れた手つきで、バスのトランクからジャッキを取り出して、バスを持ち上げ始めました。え?大型バスって、こんな小さな油圧ジャッキで持ち上がるもんなの??

そして別の乗客は工具を持ってきて、皆で談笑しながら、慣れた手つきで作業を開始しました。いやいや、皆なんで当たりのようにバスを修理してんのw

というかバスの車体に潜り込んで作業とかやってるけど、普通に危なくね?


ツッコみどころ多過ぎ。日本じゃ考えられないな笑
もちろん僕はマレー語できないし、バスの修理の技術も無いので完全に戦力外。後ろから黙って見ているしかありませんでした。

マレー人すげえ、バス会社しっかりしろ。

どこが故障しているのか話し合っているマレー人の乗客たち

これだけ皆が手慣れているのだから、こんなトラブルはよく起こるのだろう。どうやら、さっきバスの車内のマレー語でのアナウンスも「お客様の中にバスの修理ができる方はいらっしゃいますか〜?」的な内容だったみたい。

そんな、お客様の中にお医者様はいらっしゃいますか?みたいなノリで客にタダで修理させようとするなw


結局タイヤを外したり色々しながら小一時間ほど経過した後、男達はぞろぞろと車内に戻っていきました。修理終わったのかな?
うん、色々と不安だw

結局その後渋滞にも巻き込まれ、キナバル公園に着いた時には、だいぶあたりが暗くなりました。う〜ん、本当は今日も鳥を見たかったのだけど仕方ない。宿に行って寝るか。

キナバル公園内の宿泊施設は、どこも1泊2万円近くする高級ホテルしか無いので、泊まるなら公園の外にある国道沿いの安宿がオススメです。僕は公園入り口から1.2kmほど離れたAyana Resort Hotelというホテルに泊まりました。Agodaで1泊2,400円程度です。

宿の受付には、なんと日本語表記もありました!
セップシャン・オーファスw、翻訳の仕事しろやww

いや〜ここは良い宿でしたね。部屋がとても広くてバルコニーからの眺めも最高。本当に2,400円でいいの?って宿でした。

唯一の欠点は、給湯器が壊れていて温水シャワーがほぼ出なかったとこでしょうか。

東南アジアの安宿を渡り歩く僕にとって、シャワーから温水が出ないのは日常茶飯事、というか出たらラッキーという感覚です。まあ普通は、東南アジアは暑いので別に冷水シャワーで問題無いんですが、キナバル山は標高が高くて朝晩は割と寒いので、かなり致命的な欠陥でしたね。シャワー浴びたあとメッチャ寒かったです笑

というわけで、長い1日もようやく終わりました。明日はキナバル山の固有種見まくるぜ!!

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