「あなたがしてくれなくても」とてもよい最終回でした!

「あなたがしてくれなくても」最終話迎えました、とてもよかったですね。セックスレスというところに興味があって、普段はあまり見ることのないドラマというものを見ましたが、終始自然に入りこめて、最終話もとてもうまい終わり方だったと思います。最終回に否定的な感想が結構あったみたいなことを聞いたので、自分としてはいいものを見せてもらったなぁと思った気持ちを書き残しておきたいと思います。それにおれは、ドラマという「作り物」を見て、感想を言うのにずっとあこがれていたんだ。

最終回に違和感はなかった

まず違和感があったかについてですけど、自分は全く感じなかったというか、むしろ納得の終わり方でした。もともとドラマのテーマを夫婦のあり方というところにとらえていたので、最終話がそれぞれの夫婦の問題に帰結していて、とてもきれいな終わり方だったと思いました。

入口はセックスレスという触れ込みでしたが、もっと大きく夫婦のコミュニケーション(の不全)がテーマだったと思います。物語をうごかすためのドラマの装置として誠とみちの不倫はあったけれど、あれはあくまで装置。夫婦の関係性という視点が最初から最終話まで一貫性していて、それがまずとてもよかったと思います。(実際にはこんな「ドラマ」は起こらないので、離婚もしないかわりにずるずるいくんやで)。

ただ、たしかに内容が不倫とか離婚とか敏感なものだけに、とくに自分や身近な人の境遇と近かったりすると、それに引っ張られて、違和感や強烈な賛否を覚えやすいということはあるのかもしれません。私としてはコミュニケーション自体に興味があったので、ドンピシャでした。

四人のうごきにも違和感はなかった

四人のそれぞれの動きにも違和感は感じなくて、なんというか十分ありうる範囲内で考えられる動きだったと思います。俳優さんがうまいのもあると思いますが、終始とても説得力がある内容でした。みちのある種の自分勝手さ、陽一の変わらないダメさ、誠の不器用さ(むっつりさ?)。ひっかかってもよかったのは、楓がそこまでおせっかいを焼くモチベーションがあったかな、というくらいかな。でも楓が今回の件を夫婦の問題としてとらえたうえで、解消して一年たっていたことを考慮すれば、あとは楓の性格だけの問題だから、あってもおかしくないなという感じです。

楓は家庭を壊されているのにみちを助けるのはおかしい、といったコメントも見たけれど、冒頭の時点でどちらの夫婦関係もすでに軋みを上げてたことを考えると、新名家の夫婦関係がみちに壊されたという見方は違うと思うし、楓自身もそうは思っていないと思います(そういう言い方はしてたけど )。不倫に対してあまい!って言われそうだけど、その対極としてちゃんと結衣花の方の壮絶なパターンも描かれていたし、マスターの「なんで女は女を探すんだろうな」みたいなセリフをとっても、しっかり意識して描き分けられていることは十分伝わってきました。作り手が分かっているのが伝わるから、違和感も不安もなかった、といったところです。

というわけで、まず、違和感はなく、納得の最終回でしたという話でした。このあとは感想を書きたいのですが、長くなったので、いったんここで切ります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?