ミキシングトリートメント(2)~クロスフェード編

 前回の続きのような話なので宜しければ読んでみて頂きたい。

 前回は波形カットの話を書いて、フェードについてはクロスフェードの記事で書くと宣言しているので、今回は具体的にフェードについて書いていきたい。

フェードって?

 フェードイン、フェードアウトっていう言葉は何となく聞いたことがあるのではないだろうか?音楽を聴いていると、少しずつ音が鳴り始めて、エンディングになれば少しずつ音を絞っていくような手法を一度は耳にしているかと思う。それが所謂フェードである。このフェードというのは曲の始まりや終わりの時に使うだけではなく、それこそ曲中でも使われているし、それもパートごとに使われている。

どんな時に使うのか?

 何となく前回の記事で勘のいい人は気づいたのではいかと思うのだが、ノイズの処理で波形を切って消してと編集を行うと、切った波形をそのままにした場合。突然音が消えたり突然音が鳴り出す事に気づいたのではないだろうか?

 ボーカルの波形処理で切った部分はノイズの部分をカットした分、そこが急に音が鳴らなくなり、歌が始まれば急に音が出るようになる。そして急に聞こえ出す音というのはノイズが先である。そして急に音が出るとその音はマスキングしている音でも割と目立ちがちである。だからこそ、カットした部分の前後はちゃんとフェードを書いてあげなければならない。そもそもつなぎ目でノイズが発生してしまうので、必須の作業だと思って良いだろう。

クロスフェード

 クロスフェードとは、ファイルの前後を繋ぐ為の処理で、例えばボーカルの録音をしている時、大体一発で一本取りをする人は少ないと思う。大体フレーズごとに何回か歌って良いテイクを作っていくと思う。そうするとテイクは当然一本にはならないので繋げなければならなくなるだろう。場所によっては息継ぎやひとつ前のフレーズとかぶりそうな部分も出てくるのではないだろうか?そうなるとあからさまに別録りをした感じが前面に出てしまうので、何とか自然に繋げたいと思ったことはないだろうか?

 そういう時にクロスフェードは使えるもので、原理としてはひとつ前のオーディオデータをフェードアウトさせつつ、次のオーディオデータをフェードインさせながら繋ぐと音のつなぎ目というのが上手く馴染ませることが出来るようになる。この辺りは図解が欲しくなると思うので、次回はちゃんとDAWの画面も使ってみたい。思えばノートPCにDAWを入れているにも関わらず、まともに画像を使ったことがなかったので、それは勿体ないし、読者の理解度にも関わってくるので次回はちゃんと画像も用意して執筆していくつもりだ。

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