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感想「そして誰もいなくなった」(2015年BBCドラマ版)アガサ・クリスティ作品

アガサ・クリスティの名作「そして誰もいなくなった」

先日ドラマ版「そして誰もいなくなった」を見ました!
原作は言わずと知れたアガサ・クリスティの小説です。
今回見た作品のほかにも舞台化や映像化がされていまして、古いものだと1945年の映画も配信で見ることができたりします。

あらすじ

オーエン夫妻から絶海の孤島にある邸宅に招待された8人と使用人2人を合わせた10人が集まるところから物語はスタートします。
ディナーを終えてくつろいでいたところ、スピーカーから10人の殺人を告発する音声が。
その告発の内容についてそれぞれが弁明していく中、招待客の一人が突然倒れて死んでしまいます。
そして一人、また一人と謎の死を遂げていき…。
というお話です。

移動手段も連絡手段も絶たれた絶海の孤島。
兵隊の詩になぞらえて死んでいく人々。
一人死ぬたびに消えていく人形。
いまや推理小説や漫画、ドラマなどではあるあるシチュエーションですが、それを考えたアガサ・クリスティ、すごい!

私は「金田一少年の事件簿」が昔から大好きなので、このシチュエーションにはわくわくしてしまいました。
「そして誰もいなくなった」はあまりにも名作なので、オマージュしている作品は多数あるようですね。

私の注目したポイント

アガサ・クリスティの作品はストーリーがおもしろいのはもちろんです。
しかしそれだけでなく、英国の上流階級の暮らし、使用人が仕事をする姿を見てみたい私としては、そういうシーンが見られるのも楽しみの一つ。
「そして誰もいなくなった」でもそういった描写が見られます。

使用人として邸宅に来ているロジャーズ夫妻は、たった2人で客人をもてなさねばならず、とても忙しそうです。
お客様の出迎え、お着替えのお手伝い、厨房で立ち働く姿が見られます。
お世辞にもはつらつとしているとは言えないロジャーズ夫妻ですが、その仕事は確かなよう。

その証拠にディナーで出てきた料理はとってもおいしそうでした!
ロブスターのスフレに、ローストされたお肉、手が込んでいそうなデザート。
こんな料理の腕を持っていれば、コック一本でも行けそうな気がしますよね。

当時の料理担当の使用人さんって、現代の一流料理人並みの腕前の方が多数いたのかなと思います。
貴族や上流階級の方にふるまう料理ですから、当然といえば当然かもしれませんが、どうなのだろう。

今回のディナーのシーンを見ているだけでも、私としては眼福でした!
ダウントン・アビーや英国好きな方は見てみてください!

その他のアガサ・クリスティ作品

私が言うまでもないですが、アガサ・クリスティの名作はたくさんあります。
ポアロやミス・マープルなどのシリーズ作品も面白いですし、「オリエント急行の殺人」や「ねじれた家」など映画化されている作品も面白いです。
いろんな作品があふれる現代でも、「そういうことだったのか!」と驚ける作品ばかりですよね。
さらに、上流階級の生活や使用人の日常をのぞき見できるのも楽しいです。

私はダウントン・アビーが大好きで、関連本や当時の使用人に関する本なども読むようになり、少し詳しくなってきたような気がします!
アガサ・クリスティの作品を見ていても、「このメイドは洗濯担当なんだな」とか「この人はあの人よりえらいんだな」とかわかるようになってきました。
そういう周辺情報がわかるとより作品が楽しめますよね。

これからも当時の生活様式の勉強をしつつ、アガサ作品を楽しもうっと!

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