#2 IRって自社株の営業なんですか?

中の人はもう少しでIR歴2年程になります。(期間対して経験が劣る感じがしたりしますが、、、)

そんな若輩者でありながら、ツイッターでも触れたんですが、個人的にIRについてもやることです。今日はツイートで触れたモヤリを詳細に書きます。

IRは自社株の営業!?

IRは自社株の営業だ:日本経済新聞
「IRは自社株の営業だ」ということに強く同意される方も多いかもしれません。ご意見について否定をするつもりはありません。


…しかし!個人的に「もやる」感じがすごいします。
営業活動で行われるようなアクティビティなどは当然あるので、そう言った側面は否定しません。でも

①目標
株式を買ってもらう事自体は必ずしもIRの目標にならない⇔営業においては買ってもらう事、LTVの引き上げや取引件数伸ばす事がゴール(≒買ってもらうことがゴール)

②活動の対価
増資であれば別だが、株式を買ってもらうというが、実際にそれによって対価をえるわけではない(手数料は証券会社に落ちる)⇔営業では買ってもらう事で対価を得る

③購買データ
②の結果、株式の購入、売却に関するデータは取れない⇔営業なりマーケティング活動であれば当然取れる
※factsetのデータで推計できる側面があることは認識してる一方、実際の取引の生データは当然ないですし、どういう情報を見て購入したかということもわかりません。

こういうことを踏まえて、一緒にすることに一定程度のハードルを感じます。

「これからエクイティ使って調達ゴリゴリするぞ!」というグロース市場寄りの会社は①に当てはまらず、「自社株の営業」に近い存在になるかもしれません。(プライム上場で資金調達がいらない企業や、オーナー色が強い会社は当てはまらない認識)

ただ、こうした資金調達のニーズがあるようなタイプの企業でも、営業色強めて、買ってもらうことを意識してればと言えばそういうことでもないはずです。株価のボラティリティがあれば、わざわざ公募増資で買わずに、セカンダリーで買えばいいとなりますし、公募増資で買ってもらっても、そこからは増資の資金使途である施策の説明などのレポーティングの側面にウェイトがかかるはずです。

議論の精緻さは欠く認識はあれど、自分の中にある違和感を吐き出すとざっとこんなイメージになります。

では、IRは何のためにやる活動なのか?


自社株の営業じゃないでしょって議論は、元アムンディのFMをされてたウィリアム•シムさんが語っていました。(YoutubeのJapanStockChannelに上がってましたね。動画内でシムさんが触れられている本は未読です。不勉強や。。。どっかで読みたい)

…じゃあ、中の人はどう思ってるのよって話です。

自分はIRの活動を「企業と資本市場を結ぶ役•活動」と位置付けたいと思います。こうやって字に起こすと少し胡散臭くも感じられますが笑

営業的な要素はあくまで、IR活動の一側面。
上場してて、誰でも買える存在になってる。でも上場して、最低限の法令を守るだけの企業に誰も惹かれない。その企業を信じるにたるストーリーなり数字なりがあることが前提になる。業績が大事なのは間違いありません。でも、命を吹き込むストーリーがあることで、より投資家に伝わる。でもストーリーだけがあればいいわけじゃない。悪い事項まで、隠すのではなく、予想が立てられる水準まで説明して、理解を促す。
つまり、企業と資本市場がつながって、世の中を良くするための循環を作る、そんな中のうちの企業サイドのピースなのではないかと。

ごめんなさい。そろそろ青臭すぎないかと思い恥ずかしくなり始めた(笑)ので、ここらへんでやめておきます。

ただ、こんな考えもありつつ、どうやったらIRから世の中にインパクトを出せるかなんてことを考えていたりします。だからこそインタビュー、続けます!

今回の記事のご感想・ご意見、コメント欄、Twitter含めいただけますと幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?