ESG要因の知見を取締役に求める機械・電機メーカー

スキルマトリックスの最終回は機械・電機メーカーです。前2回は以下から読むことができます。過去の投稿同様、それぞれの業種で取締役を目指している方は特に参考にしていただけたら幸いです。

機械・電機メーカーで今年の株主総会招集通知でスキルマトリックスを公表しているのは荏原製作所、栗田工業、ダイフク、イビデン、安川電機、太陽誘電の6社です。

過半数の企業が取り上げているスキルは以下のもので、素材・化学

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エイジェンシー問題

位置付け

コーポレートガバナンスはモラル・ハザード[注1]などの諸問題を解決するために必要である。

そのモラル・ハザードを引き起こす要因の1つとしてエイジェンシー問題が挙げられる。周辺の事項も含めて見ていこう。

プリンシパル・エージェント関係

Aが、自らの利益のための労務の実施を、Bに委任すること。このとき、Aをプリンシパル(依頼人)、Bをエージェント(代理人)と呼ぶ。

エイジェンシース

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モラル・ハザード

エイジェンシー理論におけるモラル・ハザード
代理人(エージェント)が依頼人(プリンシパル)の利益を無視して自己の利益を追求すること

モラル・ハザードの要因
・情報の非対称性
・プリンシパル・エイジェンシー問題 
・利害の不一致

1. 情報の非対称性
エージェントとプリンシパルの間で得られる情報が同じではないこと

2. プリンシパル・エイジェンシー問題

3. 利害の不一致
エージェントとプリ

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「社外取締役」英語で言うと?

※以下はAoyama Capital Researchに投稿された記事の再掲です。脚注・出典・関連リンクなどは下のAoyama Capital Researchのページからご覧ください。

 以前、「日産自動車が移行した指名委員会等設置会社とは何か?」において、社外取締役は社外にいる取締役という感じを与える用語だ、ということを書いた。

 色々と英仏独語の文献を読んでいるうちに、ふと英語では「社外

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「人間とは乗り越えられるべきなにものかである」_フリードリヒ・ニーチェ
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素材・化学メーカーの取締役に求められるスキルとは

今回から数回はスキルマトリックスで取締役に求められる素養を業種別に取り上げていきたいと思います。それぞれの業種で取締役を目指している方は特に参考にしていただけたら幸いです。

スキルマトリックスについては以下の投稿を参考にしてください。

今回は素材・化学メーカーです。この業種で今年の株主総会招集通知でスキルマトリックスを公表しているのはワコールホールディングス、三菱ケミカルホールディングス、積水

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あ゛ぁ~、働き方改革 - 定時に帰れません - #社外取締役 知らぬが仏?

企業経営をチェックする機能と、不正をチェック機能は別な気もするんだけどな。高度経済成長期の日本企業の文化が環境とマッチしなくなった結果起こってしまう誰も悪くないやつなんではないかな。

#COMEMO #NIKKEI

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弱者連合は統治も弱い

日産の委員会設置会社への統治機構の変更議案に対して、ルノーは棄権(実質は反対)するそうだ(6月11日日経等)。ルノーが反対というよりは、その大株主であるフランス政府が反対なのだろう。企業統治を強化するのと同時に、少数株主の利益を守るという、現代のコーポレートガバナンスの趣旨の真逆を行く行為といえる。日産は労組の委員長が経営の実権を握ってから業界弱者に転落した。ドイツと比較した場合、フランスの自動車

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点から線のコーポレートガバナンス

NIKKEI Morning Briefingをご存知でしょうか。日経朝刊1面アタマ記事について解説されているコンテンツです。過去の関連記事もまとめてあって、ニュースの背景も含めてサクッと理解するのにいいと思ってます。下記は6月5日のコーポレートガバナンス関連の記事です。

さらに、これにとどまらず今後関連記事が出てきたときにあわせて読むとグッと理解が深まるなと感じています。点が線になるイメージで

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社外取締役を増やせばガバナンスは改善するのか?(2019.06.05)

こんにちは。会議続きで更新が遅くなってしまいました。昨晩はピースオブケイクと日経が共同で運営するコミュニティ「Nサロン」の番外編ワークショップに参加してきました。講師はNサロン1期生のいわあゆさん。こうして活動が派生していくのがオンラインサロンの面白さかもしれないですね。同じく参加者のKatyさんがイベントレポートをまとめていますので、そちらもご覧ください。

きょうの日経朝刊1面アタマはこれから

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コーポレートガバナンスを学んだら、競争戦略に還ったよ、という話。

Tribal Professional Academy、通称「TPA」。
企業経営理論、成長戦略、競争戦略に続く今回のお題は「コーポレートガバナンス」です。カタカナニガテ・・・

課題図書はこちら↓

コーポレートガバナンスってなに? 

大きな意味ではステークホルダー達による「企業統治」。
普段舵取りを任されている「経営者」の意思決定や行動を、株主、債権者、顧客、従業員、国・地域社会が、それぞれ

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