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2023@GoodOldaysへ行ってきました。

2023年4月30日、モビリティリゾートもてぎにて行われたGoodOldaysへ行ってきました!1960~70年代のバイクを対象にした走行会イベントでして(何なら1950年代車も走る)、それはもう中々お目に係れない珍しいレーサー・旧車が一挙に集うイベントでもあります。
以前にも行ったことはあるのですが、その時は完全に見学オンリーでした。
今回はモトビと3Dプリントキャブレターを引っ提げてサーキットクルーズに参加です。

前日までの準備

「おっ、スーパーカブ用の3Dプリントキャブレター。マニホールドの変更だけでモトビにも使えそうじゃん!これ付けていっちょGoodOldays参加してみるか~~~」と思ったのが1/29。この動画を撮った時です。
この時は走るけど燃調が濃いめでした。
まぁ、インテークの取付面が若干前傾していて、これによってフロート室が持ち上げられて油面が高くなってるだけやろ~この傾きを解消すればいけるやろ!と甘く考えていたのですが…
この時の私は色々嘗め切っており、フロート室の材料に今まで使った事のないPETG(しかも透明)を使ったりフロートキャップの設計を大きく変更したり…と、フロート室に傾斜をつけるだけで良いのに大きな変更をしまくってました。
その結果が裏目に出まくって地獄を見てました。クラックが入るフロート室(透明PETGは割れやすいそうです)、ちゃんと燃料の落ちないフロートキャップ、押し掛けしないとエンジンかからないモトビVS三十路街道まっしぐらで落ちまくった体力、迫りくる日程etc…なんならもう3Dプリントキャブレターやめようかと思いましたよね(笑)
それでもモオリスさん頑張りました。不調の原因を突き止めて、とりあえずそれなりに走れるように燃調は整えました。
まぁ結果としては従来のキャブレターのフロート室を傾斜して高さ調節したものに替えただけですケドね…
まぁそんなこんなで無事間に合いはしたので最近実家に導入されたハイゼットカーゴにモトビと3Dプリントキャブレターを乗っけてGW前半戦の栃木へ行ったのでした。高速道路が不気味なほど空いてたのが印象的でしたね…首都高で渋滞にハマらなかったのはこれが初めてでした。
真岡市のホテルに無事につきまして、ホントは本場の宇都宮餃子を食べてみたかったのですが、近所の有名店はお客さんが並びまくっており(ン時間待ちでした…)、あきらめて中華料理屋で餃子とラーメン食べたとさ…いや、美味しかったですけどね。

いざ、茂木へ…

当日の天気は降ったり止んだりの雨天。こんな天気で走るのかな…と訝しみながらも来てしまったからには行くしかありません。
搬入開始は5:00からだったので少し遅めの5:30を狙ってモビリティリゾートもてぎへ。朝食のファミレスの雑炊が身に沁みたのを覚えています。朝に雑炊っていうのも良いですね…。
狙い通り5:30にもてぎに辿り着けました。
まぁ、私はサーキットクルーズでバイクを置けるピットもクソもないため、どのタイミングで下ろそうかどうか悩んでいました。
が、毎度お世話になっているお店の店長さんといつものイタリア旧車ツーリングでご一緒させて頂いている方々のピットに挨拶しにいった所、ご厚意で私のバイクも置かせて頂けることになりました。いや~本当にありがたかったです。


モトビのレーサー達。手前から250cc、125cc、175cc。今思うとこの場に自分も含めて4台のモトビが存在してたのか…
アエルマッキ アラドーロです。手前が初期型で奥が後期型。後にカウル付きのアラドーロがもう一台来られまして、計3台並んでました。こうして並べてみると色んな比較ができて楽しいですね。
パリラ 250。1946年から1950年くらいまで生産されたパリラ最初の市販車だそうですが、バリエーションがいっぱいあるようでトーシロの私は詳細わかんないです…エンジンはなんとベベルギアのSOHCだぞ!ド迫力の走りでした。
ヤマハ YF-1。50cc 2ストロークと小柄なモデルですが、さすがにレーサーなので勇ましい音します。

と、同じピットの皆様のバイクを拝見しつつ、お手伝いしつつ、お手伝いしてもらいつつ…といった感じで過ごしていました。
スポーツ走行する彼らは受付に始まりブリーフィング、午前と午後の走行枠があるので忙しいのですが、サーキットクルーズの私は10:00の受付まで基本ヒマです。
という事で、落ち着いたころに会場をウロウロして面白いバイクないかな~(面白いバイクしかいないけど)と物色。


手前右:スズキのGPレーサー(なんだっけ…) 手前左:ブリヂストン EJR-3 中央:ブリヂストン EJR-2 奥右:トーハツ 105Y 奥左:失念しました…(ごめんなさい!)
1960年代初期のGPレーサー達。いづれも排気量は50~125ccと小さい。個人的にはこのあたりのレーサーの華奢なフォルムだったり甲高いエキゾーストが好きで大好物です。105Yのエキゾーストとか大好きなんですけどね…サーキットクルーズの準備で聞けなかったんだなこれが…
こやつらは秋の鈴鹿サーキットで行われるSound of Engineにも出張ってきてくれるのでありがたいですね。
ホンダはカブだと言い張るCR110レーシングカブ。1962年に発売した市販レーサーです。人気の根強いモデルですね~ この個体は3Dプリンターを利用して制作したパーツ(シリンダー等)を使用してレストアされているようです。キャスティングでも焼結でも金属の出力品が出せると夢が広がるよなぁ…
人だかりができてるのでなんだ?と思ったらエンジンスタータで始動してました。RC173です。
ホンダのロードレーサーはやっぱり大人気ですね。「これコレクションホールも持ってないんですよ…これだけで来た価値ありますよ…」って隣のおじさんが教えてくれました。
スズキのレーサーも展示してありましたよ!しれっと手前から二番目に交じっているのはトーハツ ランペットCR2。奥の3台は海外の小排気量レーサーでした。初めて見るやつばっかりだった…


やべえ…エンジンかかんないわ…

そんなこんなで10:00も近づいてきたので、ちゃんと始動するか心配だし一発確認でエンジンかけてみるか~ダメだったら元のキャブに戻さなきゃだし…と、押し掛けでエンジン始動を試みます。
しかし、おかしい…何度押し掛けてもウンともスンとも言いません…。チェックしてもおかしなところはない…。
おかしいな~なんでかな~と困っていると店長さんが「エンジンスターター使ってみるか?」と言って下さり、お言葉に甘えて初めてのエンジンスターターです。
あれ、みんな簡単そうにやってるけど車体の向きやタイヤの傾きをちゃんとまっすぐにしとかないと、かけてる途中で車体が傾いていったりしてダメなんですね。
エンジンスターターでの始動でエンジンがちゃんとかかった時は胸を撫でおろしました。その節は皆様、本当にありがとうございました。

人生初のサーキットラン

無事に始動も確認できたところで、サーキットクルーズの受付とブリーフィングへ。3Dプリンターで自作したキャブレターつけてても大丈夫ですか~とやんわり確認したところ、大丈夫ですよとのことでとりあえず一安心。それが終わると息つく間もなくサーキットクルーズの準備です。
雨は一時止んではいたのですが、最中で降られて濡れるのは嫌なので合羽を着て、またちょっとエンジンスターターをお借りして始動。集合場所へと行きます。
この集合場所での待ち時間が問題でして、十数分間待たなきゃいけないのですが、3Dプリントキャブレターはアイドリングを維持する機構が備わっていません。
という事は、その間中軽く吹かすなりすこ~しだけスロットルを開けるなりして回転を維持しとかないといけないのですが…これがまたしんどい。
まぁ、エンストしたところでエンジンが温まっているので押し掛けすれば普通にかかってはくれていましたが、だからといってほっといてエンジンが冷えて始動できなくなってしまうのはもっと嫌なので頑張って維持してました。
やっとこさコースに入っても油断できません。ショートコースを一周した後、コース上に止まっての写真撮影タイムがあります…。本来は和気あいあいとした時間なのですが、こっちはもう気が気でなかったです。今となっては笑いごとですが。

 

まぁそれも写真撮ってなんとか切り抜けてようやくサーキットクルーズです。サーキット走行とはいえやってることはマスツーリングと一緒、先導車の後に続いて・他車の追い抜き禁止です。
雨天だったのでタイヤがつるつるしてちょっと怖かったですが、やっぱりサーキットは走っててめちゃくちゃ面白いです。道幅も広いし、よく考えて作ってあるよなぁと、前々から落差すごいぞと言われていたダウンヒルストレートも体感できました。めっちゃ下ってる!これを特に縛りなく(ルールはあるけれども)走れたらそりゃもっと面白いわな…レースやってる人の気持ちがちょっとだけわかった気がしました。
まぁそんなこんなでなんとか無事にフルコース2週を走り切り、ピットに戻ってこれました。
無事に走り切れて本当に良かった…

ホンダコレクションホールへ寄って帰宅!

ピットに戻ってモトビを置いた後はしばらく出走の様子をウロウロ眺めてました。


スーパーカブのレーサー。カブレーサーも地域によってというかレースによって特色があるので見てて楽しいですね。
個人的にはこれが見れたので大満足。筑波と富士で開催している旧車レースLegend of Classicに参戦している(確か…間違ってたらゴメンなさい!)ブリヂストン BS180のレーサーです。
実にかっちょええ…
まさかこんなのが見れるとは思わなかった!トーハツ LD3レーサーです。ランペットはよく見かける(そうはいっても希少車)けどLD3は本当に珍しい。なんなら初めて見た(笑)
これもド迫力ランしてましたね~。前輪のドラムがエグいことになってますが、後で調べたらこれが純正みたいです。純正でこれなのか(困惑)

その後はお世話になった皆様に別れを告げて15:00くらいにホンダコレクションホールへ、以前来た時に取りこぼした写真やキャブレターの参考資料を撮りまくってました。いや、往年のワークスレーサーのキャブ、特に4ストローク小排気量マシンのそれをガッツリ取れるのなんてここくらいしかないですからね…

RC71。1958年製の車両で第一回浅間クラブマンレース(日本のモータースポーツ草創期のアマチュアライダーのレースです)に出場したCR71をベースに発展させたプロトタイプレーサー。東南アジアで活躍したそうです。拙者こういうよくわからないマシン好き好き侍。
RC115Eのキャブレター。実に恰好良い…フラットバルブとファンネルの短さがエンジン回転数の高さを物語ってますな…キャブレターの資料本少ないからね(市販キャブのセッティング法の本はいっぱいあるけども。まぁ需要がね…)、コツコツ資料を集めなければ…

一時間くらい足早に見学して16:00に茂木を出発!その後も渋滞に襲われることなく、なんとかその日中に実家に帰宅できたとさ。めでたし、めでたし。
菖蒲PAのガンジャラーメンが身に沁みてウマかったです…

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