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ばあちゃんの葬式

 火葬が終わって、骨を移した時、ああ本当の別れだなと実感した。

 最期の瞬間は立ち会えなかったが、穏やかな表情で息を引き取ったそうだ。
そして、体を移す時に看護師2人じゃ移動できず、「行きますよー!せーの!」と、いとこ母といとこ弟4人がかりで運んだそうだ。
「最後まで、めーちゃくちゃ重かったのよ〜」と笑いながら話してくれた。

ばあちゃんは、地元の演歌歌手でもあった。

70歳で地元ののど自慢大会で優勝したことをきっかけに、スナックに通い歌を磨き、歌手デビューしたのだ。カラオケにも2曲入ってるほどだ。

実は今年の夏にばあちゃんの歌を聴いていたのだが、

「これが最後の歌になるかなぁ。」

あの時俺たちはわからなかった。本当に最後に聞くことになるなんて。

車で、いとこ兄といとこ弟は、皮膚科に行った。俺は暇なので、
「この辺にカフェないか?」

と聞くと
いとこ弟「あるわけねぇだろ」と言われる。

なんか、崖みたいなとこで車を止め、

いとこ兄「お前、ここで時間潰せるか?」

「潰せねぇよww」

なんだかんだで、45分程度、走ることになった。



宮城はどこを走っても画になる。
ヨルシカの花に亡霊や、ただ君に晴れや、とにかくヨルシカを聴きながら走る河川敷はめちゃくちゃ気持ちよかった。

今日は満月でほんとによかった。

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