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『喫茶おじさん』 原田ひ香 kissa ojisan「老後×働き方×グルメ」すべてのビジネスパーソナンに贈ります。

 ビジネスパーソンという言葉の意味は、会社員や個人事業主、フリーランスなどを含めた、企業で働く人やビジネスを営む人などの総称。

 57歳の喫茶おじさんはまさに「バブル世代」と言われる1956〜1964年生まれ。

バブル経済で好景気であった頃に社会人となった世代。
先の団塊・新人類世代と感覚を分けたお金使いが華やかで楽観的なタイプが多い。
内容はその通りだと思います。

 著者の原田ひ香氏は1970年生まれ。バブル経済が崩壊後、就職難になった就職氷河期に社会人になった世代です。

作家も意識しての事でしょうが、戦後の団塊の世代から世相の変化がそのまま生き方になっています。

「あなたは何もわかっていない。」と元妻にも妻にも同僚にもさらに娘にも言われても意味がわからない。

・装画 早川世詩男(はやかわよしお)
・装丁 須田杏菜(すだあんな)
装丁家
エディトリアルデザイナー

原田ひ香氏の本は題名と装画から手に取った。
・「三千円の使いかた」
・「まずはこれ食べて」

当たり前の日常に見逃してしまう落としどころがある。"妥協"とも"折衷"とも"譲歩"でもない。

この「喫茶おじさん」の最後「今は、これでいい。」そこで本を閉じる訳ですが、こんなものか〜と一瞬思います。しかしながら、目くじらを立てる必要もない。

どちらかと言えば、私の世代自分に対しても相手に対しても細かくチェックを何回もしたがる…

生き方がシンプルになって楽になる。相手に批判されても自分は自分だから…

読後、心に大きく残る事はなくもその本を見ると懐かしくなってまた手に取る。
さらに新しい出会いがあった時にまた手に取る。

喫茶(きっさ)は鎌倉時代に中国から伝わった茶を飲用し効用をたしなむ習慣や作法をさす。

は「茶を喫(のむ)」意味があり口に含む楽しみ。
つまり…そのままで良い。口に含むのは自身であり、嗜好のまま表現した言葉が真っ当です。

純喫茶は1960〜70年に生まれたそうで、主人公はその名前の響きにこだわりを持っていた。

口に入れた食べ物を正確に表現するリアリティも特筆すべき内容です。

 2050年問題で6人に一人が高齢者が占める時代が来ると騒がれています。しかし生まれたばかりの子どもが20年経たなければ税金は納められません。

人口ピラミッドは凸凹してもやっぱり生まれた世代(時代)を全うするしかありません。

 「喫茶おじさん」は喫茶店を愛して生きていく。人に求めない姿の弱くても、強くても人間らしさが好いです。

次の原田ひ香氏との出会いを楽しみに…。

#読後感想

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