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地上10m以内の低層空気での地球温暖化問題を考える

 このたび、地球温暖化問題に関して「正しい考え方・モデル」を提示させていただきました。

カラー化してみました。

その中で
 「二酸化炭素が増えれば増えるほど、地球は温暖化する。」
という考え方を明確に否定しました。

反響はあまりありませんが、それはそれでかまわないと思っています。

いずれにせよ、科学的に正しい答えは一つしかないわけです。

その「正しい考え方・モデル」について更に考察を加えた結果、より地球大気全般に対する考え方を深めることが出来ましたので、述べさせていただきたいと思います。

 「正しい考え方・モデル図」では二酸化炭素が増加した場合のことだけ考えていますが、実は水蒸気でも全く同じ現象は起きています。

この「二酸化炭素濃度別赤外線反応実験装置」略して「地球温暖化実験装置」というものは、高さ182cm、一辺45cm、容積0.35立法メートルのプラスチック製の箱を2個作り、一方に通常の空気を入れ、もう一方に高濃度二酸化炭素含有気体を入れて、対流が起きないよう天板上から同出力の低温ヒーターで加温し、その昇温具合を見るものです。

その「地球温暖化実験装置」を使って、一方に湿度20%の空気をいれ、もう一方の箱には小型加湿器を使って湿度70%以上にします。そして同じように低温ヒーターで加温し、その昇温具合の差を見ます。

夏場は空気中の水蒸気量が途方もなく増えるので、少し異様なグラフになりますが、春・秋・冬は二酸化炭素の実験とほとんど同じグラフになります。
春・秋のものが昇温差もきちんと出て、いわゆるきれいなグラフが得られます。
寒冷期のものは水蒸気量が減るので、どうしても昇温差が縮小してしまいます。
実験を行った当時は、まだ地上10m以内の空気の赤外線による昇温が、「ランベルト・ベールの法則」に強く支配されているということを、まったく理解できていませんでした。しかし、その実験記録を検証した結果、水蒸気でも全く同じ現象が起きていることが判明しました。

二酸化炭素の場合、今日400ppmだったものが、明日800ppmになっているなどということはあり得ません。
しかし、水蒸気は変動が激しいです。
前日は湿度80%台でムシムシしていたのに、空気が入れ替わって湿度が30%台になってさわやかになるということは日常茶飯事です。湿度差50%など当たり前に起きています。
しかも水蒸気の昇温効果力は寒冷地帯を除けば、常に二酸化炭素の10倍以上はあります。

これだけの昇温効果力のある水蒸気が、その空気中の量が変動するたびに、地表付近の気温が大きく変動していたら、生物はたまったものではありません。

3 地球には大気が異常昇温しないための仕組みが備わっています。

雨上がりにいきなり天気が回復して晴れ上がっても、地表は水分の蒸発によって潜熱を奪われて、それほど昇温できません。
また中空(1,5m~)では、赤外線が地表付近で早々に吸収されてしまうため、あまり昇温できません。
ただし状況によっては大変蒸し暑くなることはあります。
雨量が少なく地表が十分冷やされていないところへ、いきなり晴れ上がって真夏の太陽が照り付けてきた場合などです。
これは赤外線による昇温に加えて、地表から奪われた潜熱が加算された、やや特殊な状況であるといえます。

つまり、湿度の変動は激しいですが、そのことによってその地域の気温が異常上昇したりすることはありません。
これは地表付近の空気が対流と風によって常に攪拌されていることと、夏場に好天が続き、その地域が蓄熱された状況になっても、いつかは気圧配置が変化して、降雨があり、必ず地表面が冷やされることによります。
また、十分に温まった空気は軽くなって上空へと運ばれてしまいます。

このような低層大気ーーー特に地表10m以内の赤外線による昇温量の変化の推移について研究された方はいないのかなと思って、インターネットで調べてみましたが見つけることはできませんでした。
これは私が知らないだけで、すでに研究された方がおられるのかも知れません。

たぶん、これはあまりにも当たり前の現象でありすぎるため、誰もそのことに注目せず、地上10m以内の赤外線による昇温具合の研究など行われてこなかったという可能性もあります。

この研究がきちんと行われていて、それが科学者の共通認識となっていれば、「地球温暖化二酸化炭素主因論」はその根底を批判されて、いわゆる「一種の仮説」のままで終わっていたはずです。

「定説」に近い存在になってしまったということは、ほとんど誰も地表10m以内の空気の昇温の仕組みについて考えてこなかったということになると思います。

地表10m以内の低層空気における赤外線による昇温は、以下の現象を繰り返しているものと思われます。ただし昇温物質の主力は水蒸気であり、二酸化炭素の働きはその10分の1以下です。

つまり誰も意図してないにも関わらず、地球は天然の「地球温暖化実験」をやってくれていることになります。

ただし、自然の空気は対流や風によって常に攪拌されています。実際にその昇温具合を計測し、データーを取って研究することはほとんど不可能です。
したがってこのことを研究するためには吹き抜けのある3階建て位の施設内で、高さ8m位の実験装置を作って実験するしかありませんが、そのような実験はコストも場所も大がかりなものになるため、誰もやろうとしなかったのかもしれません。
しかしこれだけ私たちに大きく影響する事柄であるのに、きちんとした研究が行われてこなかったということの方が驚くべきことであるともいえます。

 地上10m以内であっても熱力学の第一法則である
   「エネルギーは増えもしないし、減りもしない。」
という法則はちゃんと成り立っています。

太陽光のエネルギーは平均すると一定です。
従ってその太陽光の照射をうけて地表から発する赤外線のエネルギーも一定です。

ところが地表付近の空気は多量の水蒸気と一定量の二酸化炭素を含んでいます。

このような空気の中を赤外線が進むとそのエネルギーを吸収され、あっという間に減衰してしまいます。高度10mにも達すると吸収されるべき波長の赤外線はほとんど吸収されています。

すなわち、気温が高く、湿度も高い場合はより低い高度ではぼすべて吸収されますし、気温が低く空気が乾燥している冬場でも高さ10m以内でほぼ吸収されています。

気候学者は対流圏から成層圏、さらにその上の層までの熱の収支まで考えていますが、私たちにとって一番身近で大切なことである低層、特に高さ10m以内の昇温の仕組みについての考察が全く欠落しています。

 地表付近の大気の成分がいくら変化しても、高さ10m以内の空気が吸収できる熱量に変化はありません。

地表付近の大気の成分が変わるのは、次の二つのパターンがあります。
①空気中の水蒸気量が増える。
   (これは湿度が上がる、もしくは気温が上昇し飽和水蒸気量が上が       
    って空気が水蒸気を含みやすくなることで起きます。)
②空気中の二酸化炭素量が増える。
   (これは自然界では年単位でゆっくりとしか変化しませんが、現在多
    くの方々が心配されていることでもあります。)

空気中の水蒸気の変動は大変激しいですが、そのことによって地表付近の気温は異常昇温したりしないことは、前節及び前々節で述べました。

二酸化炭素の場合は自然界では年単位でゆっくりとしか変動しないので、実証実験するより他に方法はありません。
実験の具体的方法は、高さ227cm、各辺45cm、容積0.45立法メートルのプラスチック製の箱を二つ用意して、一方に通常の空気を入れ、もう一方には二酸化炭素濃度9,000ppm(現在の濃度の22.5倍)の気体を入れます。そうして室温より+20℃位の温度が出せる低温ヒーターで対流が起きないように天板の上から加温します。

この実験では、1m以内の計測点の平均で高濃度二酸化炭素含有気体の方が通常空気より0.18℃、昇温量が大きいです。
しかしこの場合も、中空(1,5m、1,75m、2m)の計測点では、通常の空気の方が、赤外線の残存エネルギーが多いため、ほんの少しですが逆により昇温します。

つまり、地上10m以内の空気であっても、熱力学第一法則
   「エネルギーは増えもしないし、減りもしない。」
という厳然たる物理法則に支配されています。

現在、高度2mまでは実証実験で証明できていて、それ以上の高度については理論値によってますが、完全証明できるよう現在準備中ですので、今後に期待していただけると幸いです。

その熱力学第一法則を補完するのがランベルト・ベールの法則」です。

溶液の濃度を二酸化炭素濃度、ある光を赤外線と置き換えて考えるとわかりやすいです。

この二つの法則でわかることは、
「どんなに地表付近の空気の成分が変わっても、結局高さ10m以内の低層大気が地表から発する赤外線のエネルギーを吸収できる量にほとんど変化はない。」
という事実です。

つまり、いくら二酸化炭素が増加しても、地上10m以内の低層大気においても赤外線の吸収量に変化はなく、空気がクッションのように柔らかく受け止めて、昇温しない仕組みが備わっているのです。

したがって、現在起きている地球温暖化の原因として、二酸化炭素そのものはほとんど関係はありません。

またマスコミ等で騒がれている「温暖化が進み、海水面が上昇し、異常高温や異常気象が多発し、破局的状況になった地球のシュミレーション」なんかを見て、不安に感じている方も多いと思いますが、ご安心ください。
そのような事態は決して起こり得ないことが実証実験で証明され、さらに大気科学に基づく理論考察でも、そういうことはあり得ないことがわかりました。

もちろん、「ヒートアイランド現象」「都市廃熱」「気候の自然なゆらぎ」の問題はあります。しかしこれらの現象はある程度対策が打てます。

現在すでに地球温暖化対策として大金が投じられていますが、おそらくまったく成果は出ないと思います。
それもそのはずで、完全にその原因を取り違えているからです。
またもう一つの問題として、その地球温暖化対策の成果を検証することすら不可能です。つまり言葉は悪いですが「やらずぼったくり」になる可能性が大きいです。

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