見出し画像

部下を「とても寂しい気持ち」にさせるリーダーとは?

私は社内の雑談で政治について語ることがあるのですが、うざがられています。
先日の細田博之衆議院議員の会見があまりにも酷かった件について話したのですが、リアクションがゼロでした。

党派性とか関係なく、床屋政談的にわちゃわちゃ語り合いたいだけなんですけどね。私たちの日常と政治は地続きです。無関心でいることは、自らの首を締めているようなものです。
その昔、当時の首相にして現在の清和会のフィクサー森喜朗先生が「無党派層は寝くれればいい」という旨の発言をしましたが、権力者にとっては下々のものが無関心であるほど、いろいろやりやすいのです。

それは会社などの上司という立場の人も同じなのではないでしょうか。
変に知恵をつけてアレコレ言ってくる部下よりも、バカみたいに「はいはい」言ってついてくれる人のほうがかわいいし使いやすいと。

そして、そうした上司は得てして部下に対しても無関心です。いえ、関心がないわけではないでしょうが、下手にちょっかいを出したら逆に関心を持たれてしまうので、無関心を貫いたほうが居心地がいいのでしょう。
しかし、部下としてはたまったものではありません。
津田典子『最強のチームリーダーがやっている部下との距離のとり方』では、「残念なチームリーダー」の典型的な例を4つあげているのですが、そのなかの1つが「部下に興味関心のない無関心リーダー」です。著者は、このリーダーが一番苦しかったと述べています。

以下、該当箇所を抜粋して掲載させていただきます。


採用コンサルティング会社の営業部のリーダーがこれから紹介するタイプの人でした。
個人的には、このリーダーが一番苦しかったように思います。部下に関心がないので、リーダーのことも部下に開示してくれず、最後までこのリーダーがどういう人だったのかよくわかりませんでした。
 淡々と決められた仕事をするだけならなんとかなるのかもしれませんが、所属意識がまったく感じられない寂しいチームだったのです。

そのリーダーは、社長の次・ナンバー2のポジションにいて、部下を20名くらい抱える30代の男性でした。
部下はパートの主婦が7割ということもあったからなのか、そもそも人にあまり関心がないのか、部下と仕事で必要なこと以外は一切話そうとはしませんでした。
必要な指示を出したあとは、ひたすら自分の仕事に黙々と取り組む。仕事もできて職人気質。自分の仕事が一番大切。部下育成には興味がなく、スタッフの指導も部下任せ。
その後、そのリーダーが退職するとき、私が彼の仕事を引き継ぐことになりました。そのリーダーらしく、引き継ぎマニュアルが膨大につくられていて、直接教わることはほんの一部。あとは「マニュアルを見ればわかるから」と共有ファイルがどんと送られてきました。
さすがに、「私がこのあとちゃんと引き継いで問題なく業務ができるかが心配じゃないんですか? あとで必ず質問に行きますから」と思わず言ってしまいました。
あまりに部下の出来や様子を気にしない、他人事のような感覚に、部下としてとても寂しい気持ちになりました。

このタイプの方は、とても優秀で仕事も1人でバリバリこなします。難点は、「皆自分と同じようにやる、できる」と思ってしまうところ。だから、同じようにできない人を理解し寄り添う、という意識があまりありません。
そのため、このリーダーについていける人とそうでない人で、リーダーの評価が二極化してしまうのです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(編集部 イ シグ ロ )

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?