見出し画像

生きていて、くれますか?

拝啓おともだちへ

あの日から1年と1日が経ちました。
あなたが、その命を断とうとした日から、です。
お手紙でも書きましたが、わたしはあの日、泣けませんでした。
あなたがいない世界なんて、どうやって想像できるでしょうか。
わたしは、あの日からずっと、ずっと悔やんでいます。
あなたの苦しみに気づけなかったこと。
あまりに不注意だったあの日の前日のわたし。
そして、あなたの、居場所になれなかったこと。

わたし、ずっと勘違いしていた。
あなたはわたしのことが好きで、居場所だと思ってくれていると、相談してくれると、思い込んでいた。
どうしたらあなたの居場所になれるのかな。
ずっとずっと、考えているよ。
わたしにとって、あなたは居場所。
とても温かい、やさしい場所。
唯一無二の存在。

大げさだと思うと思うけどね、わたしはあなたと出会えただけで、今の学校に行ってよかったと思えるのです。
あなたは、わたしにいろんなことを教えてくれて。
だいすきで。
家族なのです。

だから、あなたのした行動に、とても衝撃を受けたし、悲しかったし、なんでって、思った。
おかしいね、あのとき泣けなかったのに、この記事を書きながら泣いているよ。

ねえ、なんで。
なんで死のうとしたの。
わたしのせいだよね?
わたしが、あの日、勇気を出せなかったから。
わたしは、あなたを殺そうとしたも同然だよね。
あなたが死んだら、どうすればいいかわからない。
生きていてほしい。
いっしょに生きて。

こんなところで言ったって、届かない。
わたしは、いつもいつも不安で。
あなたが、いつか遠くへいってしまう気がしてならない。
こわい。こわいよ。
だって、あなたは絶対わたしに言ってくれないもん。
わかってるよ、それくらい。
きっとまた、黙っていってしまうんでしょ。

ごめんねも、ありがとうも言わせずに。
ひどいね。ひどいよ。
あなたが言った、愛してるって言葉は嘘だったの?

わたしさ、ずっと後悔してるんだ。
あのとき、わたしも愛してるよって返せなかったこと。
だって、嬉しかったんだ。心から。
嬉しくて嬉しくて、あなたの心の中に入れた気がして、だから、言葉がでてこなかったの。

あの頃に戻りたい。

あなたに生きていてほしいと、祈る日々です。
あしたもあさっても、生きていてね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?