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お伊勢参りとラッコを愛でる旅(1日目)

9月28日から2泊3日で三重県を訪問しました。

夏休みが2日残っており、9月末で消滅してしまうため消化するために取った休みでした。

これといった予定もなかったのですが、以前娘に

「御朱印帳を手に入れたからにはお伊勢参りはしたい」

と話したことを覚えていた娘から

「さっさと宿と新幹線を予約しなさい!」

と発破をかけられ、なぜか妹にまでも「行け行け」と言われ、重い腰を上げて出発の数日前に宿を新幹線をとりました。

方向音痴で心配性のうえ面倒くさがりの私は、旅の計画を立てるのが苦手です。

乗り物の乗り継ぎ時間や方法、万一に備えて持っていくもの、タイムスケジュール(旅のしおり)の作成など、始めると胃が痛くなるからです。笑

それでも今回は時間がなかったので、三重旅のベテラン娘からアドバイスをもらいながら、なんとか4日前に切符の手配を済ませ、出発となりました。


◎1日目(2023.9.28)

■まずは腹ごしらえ(あそらの茶屋)

お伊勢参りに際しては往古よりの慣わしに従い、まずは二見浦ふたみのうら二見興玉神社ふたみこしたまじんじゃを参拝し、汚れを祓い心身を清めるという手順を踏むことにしました。

伊勢市駅前のビジネスホテルに到着したのが11時過ぎでしたので、宿に荷物を預かってもらい、まずは事前に決めておいた外宮参道のお店でランチを食べました。

あそらの茶屋 和風で落ち着いたおしゃれな店内
早朝メニューはお粥のみです
南伊勢真鯛の御饌膳

メニューは事前にHPでチェックして、これにしようと決めていました。

あわびも魅力的でしたが、実はあわびがそんなに得意ではないこともあり好きな鯛にしようと思っていました。

結果、大正解でした。

1膳目はご飯に鯛を乗せてゴマダレをかけていただきます。

味は濃い目ですが、ご飯が進みます。

2膳目はお茶漬けでどうぞということでしたので、教えていただいた通り鯛の上にゴマや三つ葉、山葵を乗せてタイのお出汁でいただきました。

お店の方が辛くない山葵と言っていた通り、本当に辛くありませんでした。

お出汁は私には味が薄く、もう少し塩気が欲しいなという感じでしたが、後味がさっぱりしているのでよかったです。

満腹になり、徒歩5分くらいの伊勢市に向かい、JRで1駅の二見浦に向かいます。

近鉄の方が本数も多く、便利なようですが今回の旅ではずっとJRを使いました。

■二見浦(二見興玉神社)

面白なと思ったのが電車の中にある扉開閉ボタンでした。

車両の外側にもボタンがついていました。

二見浦では車両の先頭のドアしか空きませんでした。

ウィーンで同じような路面電車を見て、その時は寒さ対策のためかと思いましたが、日本でもあるのですね。

帰宅後、普段利用している電車の中にもドア付近に同じようなボタンがあり、最近はこのようになっているのだと気づきました。


平日のためか人影はまばらでした。

駅からはGoogle Mapを頼りに15分~20分くらい歩いたでしょうか。

二見浦駅前は、伊勢市ほど開けておらず参道も閑散とした感じでした。

大きな旅館がいくつか並ぶ通りを抜けると海が見えてきました。

海沿いを歩いていくと突き当りに二見興玉神社ふたみおきたまじんじゃの文字が見えてきます。



海沿いなので視界が開けていて開放的です。

参道にはかえるがあちこちにいます。

無事にかえる、お金がかえる、貸したものがかえるなどのご利益があると言われています。

かえるのお出迎え
色々なところにかえるがいます
夫婦岩

海の中の岩の上に小さな鳥居が見えます。

こんなところに鳥居なんて不思議ですね。

5月~7月の間は、夫婦岩の間から日の出が見られるそうです。

特に夏至の前後の天気のいい日には遠く富士山の背から差し昇る日の出を見ることができるそうで、多くのカメラマンや参拝客でにぎわうそうです。

禊橋

最後に御朱印をいただいて伊勢市に戻ります。

御朱印帳が旅のきっかけですから、御朱印を忘れてはなりません。

こちらでは書置きのものを渡されました。

海がとても綺麗だったのが印象的でした。

■コーヒーブレイク(珈琲びあんか)

14時過ぎに伊勢市に戻りましたが、ホテルはまだチェックインできません。

暑かったので喉も乾いており、事前に調べていた「びあんか」という喫茶店でコーヒーブレイクとします。

こちらのお店のコーヒーは、バターブレンドコーヒーで有名だそうです。

常連さんらしき人が、店主の方に「私、いろんな人に伊勢で一番おいしいコーヒー店て言ってるのよ。最近できた〇〇に負けないでね」と言っているのが聞こえてきました。笑

バターブレンドコーヒーと聞いて、コーヒーにバターを入れるの? と思いましたが、どうやら違うようです。

神戸御影ダンケの世界で唯一のオリジナルコーヒーとお店の案内にありました。

焙煎した豆にバターをしみこませたものだそうです。

世界で唯一のオリジナルコーヒーでのどを潤した後は、いよいよ外宮参拝です。

■伊勢神宮外宮

いよいよ旅の目的、お伊勢参りです。

事前に調べていった順に巡ります。

表参道火除け橋おもてさんどうひよけばし

外宮では左側通行です。(内宮は右側通行だそうです)

外宮の玄関口で、火事の延焼を防ぐために江戸時代にかけられたものだそうです。

手水舎で手と口を清め、第一鳥居をくぐります。

もちろん鳥居をくぐる前にはお辞儀をし、敬虔な気持ちで足を踏み入れます。

第一鳥居

緑豊かな参道を抜け、御正宮ごしょうぐうに参拝します。

御正宮とは豊受大御神とようけのおおみかみが祀られているお宮です。

こちらは写真撮影不可となっていますので、伊勢神宮(外宮)のHPのリンクよりご覧ください。

ちなみに伊勢神宮ではお賽銭を投げないのが正式な参拝と事前に娘から聞いていました。

白い布がかけられているところにお金を投げる人がいるそうですが、白い布は聖域が汚されないように敷かれているのだそうで、お金を投げないでくださいということを示しているのだそうです。

御正宮では私幣しへい禁断とされており、個人的なお供えものは禁じられていたことからきているようです。

※私幣とは天皇以外の人々が神社に献げるお供えもののこと。

願いごともご法度と聞いていたので、感謝の気持ちをお伝えしました。

御正宮参拝の後は、別宮である多賀宮たかのみや土宮つちのみや風宮かぜのみやへと参ります。

風宮は農作物を育むのに大事な雨と風を司る神様です。

元寇の際に神風を吹かせたと言われています。

風宮
風宮

土宮は古くから土地を守ってきた神様です。

堤防の守護神として平安時代に末社から別宮に昇格しました。

土宮

多賀宮は別宮の中で最も格式が高い宮です。

新しいことを始める時にお参りするとよいとされています。

多賀宮

三石みついしはしめ縄に囲まれています。

三石

ここは式年遷宮の時、お祓いをする場所だそうです。

この石の上に手をかざすとぬくもりを感じるパワースポットと知ったのは、旅が終わってからでした。残念💦

でも、参拝だけでも十分パワーをいただけたと思います。

参道の途中には立派な神楽殿かぐらでんがあります。

神楽殿
神楽殿

こちらで御朱印をいただいて、勾玉池まがたまいけに向かいます。

事前にシンプルだという噂は聞いていました、本当にシンプルでした。

無料の休憩所があり、そこからみた勾玉池です。

ここからではよくわかりませんが、上空から見たら勾玉の形に見えるのでしょう。

この隣には「せんぐう館」という建物があります。

HPには平成25年の式年遷宮を記念して建てられたと書かれています。

時計を見ると閉館まで40分しかありませんでしたので、急いで入りました。

伊勢神宮の年間行事とその意味が記載されたパネルや、ご正殿の原寸大模型をはじめ、ここでしか見ることのできない数多くのものが展示されています。

神話を原点とした日本という国の成り立ちがわかりやすく、そしてなぜか違和感なく伝わってきたのが不思議でした。

せんぐう館の中からみた勾玉池

このあともう一つの別宮、月夜見宮つきよみのみやに寄りました。

外宮から少し歩きますが、ホテルと方角が同じでしたので方向音痴の私でも迷うことなくたどり着けました。

月夜見宮

月夜見宮は、天照大御神の弟神である月夜見尊つきよみのみことをお祀りしています。

夜を治める月の神様です。

市街地にあるのに、ひっそりとしていて静寂さが漂っています。

無事に1日目の目的を果たし、ホテルへ向かいます。

それにしても良い場所に宿を取れて運がよかったなと思いました。

そうでなければ、初日に二見興玉神社と外宮の両方を回ることはできなかったかもしれません。

■夕食は松阪牛で一人焼肉デビュー!

ホテルに帰る道すがら、焼肉屋さんをみつけました。

看板には「松阪牛」の文字がまぶしいw

本当は鰻を食べようと思っていたのですが、お目当てのお店が定休日と知りがっくりしていました。

一旦ホテルに戻り、チェックインを済ませ、余計な荷物を置いて夕食を食べに6時過ぎにまた外に出ました。

ホテルでクーポンをいただいたお店もあったのですが、ついふらふらとこの焼き肉屋に入ってしまいました。

ホテルからも徒歩5分程度でしたし、ここまで来て松阪牛を食べないのもなんだかもったいない気がして・・・。

カウンターに通され、赤身肉のカイノミとレバーを頼みました。

もちろん白ご飯も。

お隣には先客の男性が、ビール片手に一人焼肉を楽しんでいました。

私が2皿を食べている間に、追加で4皿ほど注文していました。

ご飯を食べてしまった私は、これだけでお腹いっぱいに。

そしてこれが赤身肉でなかったら、胸焼けして全然食べられなかったかもしれません。

最後にさっぱりしたものが欲しくなり、キュウリの漬物を頼んだら丸々1本出てきてびっくりしました。

ごま油とピリ辛な醤油風味の濃い目の味付けでしたが、めちゃくちゃ好みの味でした。

しかしこの年齢での焼肉は、一人ではあまり食べられないものだなと実感。

それにしてもこのお店、人気があるらしく予約客も含めて家族連れなど次々お客さんが来ていました。

次に伊勢にいったら、もっとお腹を空かせてほかのお肉も堪能したいと思いました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

久しぶりに遠出をしました。

これも御朱印帳を買ったおかげでしょうか。

直前にばたばたと慌てて準備をした割には、珍しく何のトラブルもなく快適な旅となりました。

これもお伊勢さんのご利益かもしれません。

思ったより長くなってしまったので、今日はここまでにしました。

たった1週間しかたっていないのに、もうずいぶん前の出来事のような気がしています。

記憶も早くも薄らいでいます。これは歳のせいかもw

3連休もあっという間に終わってしまいました。

楽しい時間はあっという間に過ぎ去ってしまうのが世の常ですね。

みなさまのところにも、パワーがとどきますように。




#わたしの旅行記

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