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小説を書く

若いころから小説を書いてみたくて、何度かチャレンジしたけれどいつも挫折していました。

もうそんな夢も忘れかけていたのですが、ここにきて一度でいいから書ききってみたいという思いが強くなり、思い切って某小説家の有料講座に参加することにしました。

初回の講義の中で、「書き始めたら必ず書き上げる事」といわれました。

講座は一回毎に申し込みで、次の講座は初回講座の数日後に日付と課題が発表され、私は迷わず申し込みました。

課題は原稿用紙10枚の掌編小説で、9月の中旬が課題の〆切でした。

初回の講義でメモした内容を何度も確認しながらテーマを探りましたが、なかなかテーマが決まりませんでした。

テーマが決まってからも、今度は構成が決まらず、何日も只々ひたすら悩むだけの日々でした。

やっと書き始めてからも、推敲を重ねるたびに粗が見えて言葉ひとつに悩む日々。

一日中小説のことで頭がいっぱいでした。書いては読み、読んでは書き直し、また読み返しの繰り返しを重ねて、ようやく〆切前になんとか提出した作品でした。

それが、2回目の講座の中で紹介されると知ったときは本当に吃驚しました。

よく「飛び上がるほど驚く」といますが、表現通り年甲斐もなく本当に飛び跳ねて、拳を天に突き上げて「やったー!」と叫んでしまうほど興奮しました。

プロの小説家に自分の作品を直接読んでもらえて、講評までいただける機会なんて奇跡です。

おそらく厳しい意見であろうと思いながらも、それはきっと次の作品を書くための糧になると思うと、胸がドキドキしました。

講座が始まり、私の作品が紹介されました。

胸が高鳴り、眩暈がしそうでした。果たして講評は……。

厳しい評価を覚悟していた私の予想を裏切り、嬉しくも光栄な言葉でした。

いくつになっても誰かに褒められるって、こんなにも嬉しいものなのですね。

今回は偶々うまく書けただけかもしれません。

それでも講座の内容を自分なりに咀嚼して、意識して書いたことは無駄ではなかったのだと信じています。

アドバイスもいただきました。

それは今の私にはどうすればそうなれるのかまだわからないことでした。

書き続けることでしか答えは見つからないのだと思いました。

私は自分の気持ちを表現することが苦手でしたし、今も苦手です。

言葉が足りずに誤解されることもよくあります。

だからもしかしたら小説のように、空想の世界に自分の思いを投影したほうが気持ちを表現しやすいのかもしれないと感じました。

六十の手習いで始めることに、もうひとつ「小説を書く」を付け加えてみようかな、と思っています。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
今日もよい一日でありますように。

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