ドラフトルーキー6巡目 長谷川威展

<フォックストロットの野球語りたいラジオ1/27原稿>
長谷川威展「はせがわ たけひろ」
178cm81kg 左左 MAX151km  花咲徳栄出身

左のサイドハンドで、花咲徳栄では野村祐希の一年先輩
入団時のスカウト、熊崎スカウトからの
「宮西が元気なうちに彼のポジションを奪ってくれれば」とのコメントからも分かるように、プロで期待されるのは対左を念頭に置いたリリーフのようだ。

フォームを見ると、セットポジションから右足を長く上げ、小さなテークバック、踏み込みはややクロスステップぎみ、浅めの着地で腰の位置も高め、体重移動や下半身からの力というよりはゆったりと構えた上半身の捻りを腰で溜めて、反動を使って腕を振っていくようなイメージ。
玉持ちも短めで、コントロールはややばらけ気味、ストライクゾーンはざっくり4分割、と言った印象。時折バランスを崩す場面もあるので、微調整は必要に思える。
球速はMAX151と出ているが、平均球速でいうとそこまで早くはないように見える。140前半が平均値では。

スライダーはやや縦成分があり、少しブレーキが効いたカーブに近い印象。元々のストレートの球質がマッスラに近いので、癖球使いという見方もできると思う。
チェンジUPは落下成分が少なく、打者からはかなり打ちごろの球に見えそうな球。そう思って手を出すと想像以上にブレーキが効いて、手元に来ないので空振りする。

気になるのは左打者のインサイドへの制球。動画を見る限りでは変則系の左腕ではあるが、決して緻密なタイプでもないし、元々の投げ方が遠心力を使ったでんでん太鼓方式なので、左のインサイドへの球は抜けがち。
ここの改善はフォームの根本的な手直しが必要に思えるが、今季のファイターズはボスの言葉を信じるなら基本的に新人はいじらない方針なので、本人がこのフォームの癖をきちんと生かし切れる投球の組み立てを発揮できるかどうかが鍵。

個人的にはストレートのキレとコントロールを磨いて、しっかりブレーキのかかるチェンジアップを決め球にした組み立ての方が生きる投手のようなイメージを持った。そうすれば元々の性質である「球が来ない」タイプの投球を活かすことができるし、ストライクゾーンの奥行きさえ使えればいいので左右高低の平面的なゾーンはあまり気にしなくても良くなる。
そういう意味では、コントロールは最低限揃えて、あくまでも3次元的なソーンのイメージさえ持っておけば案外戦力になるのも早いかもしれない。

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